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はぁ?間違いだと? ②
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城に戻ると
「神代! 何処に行ってたんだよ! 心配したんだぞ!」
俺に走り寄る和久井に
「悪い、悪い。ちょっと街を散策してた」
そう答えて笑っていると
「なに!!!」
宴会の人混みの中から叫び声が聞こえ、何やら偉そうなジジイ共が揉め始めた。
その真ん中には、見たことの無いババアが立っていて、何やら激怒しているっぽい。
俺と和久井が尋常じゃない騒ぎに顔を見合わせていると
「なんじゃ! 召喚の術の後に意識を失っておったら、勇者様じゃない方を勇者様だと祭り立ておって! この大バカ者!!」
婆さんが、入れ歯が吹っ飛ぶんじゃないかと思う程の大声を上げて叫んでいる。
そして俺に気付くと、目の前に膝まづき
「勇者様よ。この者達の無礼をお許し下さいませ」
と、俺に深々と頭を下げた。
「ちょ……ちょっと待て! 誰が勇者だって?」
思わず尻込みする俺に
「貴方様ですよ。勇者、神代多朗」
と俺の名前を呼んだ。
(な……なんだってぇ!!!)
唖然としている俺に、和久井がホッとした顔をして
「良かった~。俺、勇者ってガラじゃないからさ」
そう言って微笑んでいる。
「いや、ちょっと待て!! どう見ても、俺のような平々凡々のモブタイプより、和久井の方がいかにも勇者っぽいじゃないか! なんで俺なんだよ!!!」
そう叫んだ時だった。
「ババ様は予言でこう仰っていた。『この国を救うのは、平凡で凡庸な何処にでもいる少年』だとね。彼だと、イケメン過ぎるでしょう?」
煌びやかな装飾を着けた、これまた煌びやかな衣装のさっき出会った頭のおかしいイケメンが颯爽と現れた。
「あ! お前!!」
思わず叫ぶと
「シルヴァ王子、いつお戻りで!!」
と、ザワザワしていた奴等がキラキライケメンを取り囲んだ。
「お……王子?」
思わず叫んだ俺に
「やぁ、さっきぶりだね。僕のHoney」
そう言いながら、手を取ってキスしようとしやがった。
「ぎゃー!! 止めろ!!! 」
思わず叫んで手を引っ込めた俺に、そいつは寂しそうな顔をしてから
「さっきも急に逃げたりして、異世界の花嫁は本当にシャイなんだね」
なんて言いやがった。
「は……花嫁?」
ブルっと身体が悪寒で震える。
「じ……冗談じゃねぇ! 俺は平凡な人生を送って、平凡な妻と結婚するって決めてるんだ! 誰がお前みたいなキラキラさせたイケメンの花嫁になんかなるもんか!!」
必死に叫んだ俺を無視して
「ババ様。異世界人はシャイでツンでデレだと聞いたが、あれがそうなのか?」
と言いながら、周りの奴等も『おー!』とか言ってやがる。
「おぉ! じゃねぇよ! とにかく、俺は花嫁にならないし、元の世界に戻るんだよ!」
そう叫んだ俺に、一瞬周りが静かになる。
そして
「ちょっと、何言ってるのか分からない」
って言い出した。
「はぁ? まさか、連れて来といて帰し方分からないとか言わないよな!」
そう叫んだ俺に、ババ様とやらが
「戻し方は……分かっておる。しかし、このババの体力が戻らないとのう……」
と、急に咳をし始めた。
(さっきまで入れ歯が飛び出しそうな程、叫んでいたのは誰だよ!)
心の中で突っ込みを入れていると
「お兄様、ババ様。きちんと勇者様達に状況をお話しして、ご協力頂く事が先ではありませんか?」
揉めている俺達に近付く、これまたキラキラした美少女が現れた。
おそらく、このキラキラ王子の妹なんだろうな。
めちゃくちゃ綺麗な顔立ちもそうだが、品の良い雰囲気がキラキラ王子と良く似ている。
声も鈴の音のように可愛らしい声をしている彼女がにっこりと俺達に微笑んだ瞬間、一目で恋に堕ちた。
「神代! 何処に行ってたんだよ! 心配したんだぞ!」
俺に走り寄る和久井に
「悪い、悪い。ちょっと街を散策してた」
そう答えて笑っていると
「なに!!!」
宴会の人混みの中から叫び声が聞こえ、何やら偉そうなジジイ共が揉め始めた。
その真ん中には、見たことの無いババアが立っていて、何やら激怒しているっぽい。
俺と和久井が尋常じゃない騒ぎに顔を見合わせていると
「なんじゃ! 召喚の術の後に意識を失っておったら、勇者様じゃない方を勇者様だと祭り立ておって! この大バカ者!!」
婆さんが、入れ歯が吹っ飛ぶんじゃないかと思う程の大声を上げて叫んでいる。
そして俺に気付くと、目の前に膝まづき
「勇者様よ。この者達の無礼をお許し下さいませ」
と、俺に深々と頭を下げた。
「ちょ……ちょっと待て! 誰が勇者だって?」
思わず尻込みする俺に
「貴方様ですよ。勇者、神代多朗」
と俺の名前を呼んだ。
(な……なんだってぇ!!!)
唖然としている俺に、和久井がホッとした顔をして
「良かった~。俺、勇者ってガラじゃないからさ」
そう言って微笑んでいる。
「いや、ちょっと待て!! どう見ても、俺のような平々凡々のモブタイプより、和久井の方がいかにも勇者っぽいじゃないか! なんで俺なんだよ!!!」
そう叫んだ時だった。
「ババ様は予言でこう仰っていた。『この国を救うのは、平凡で凡庸な何処にでもいる少年』だとね。彼だと、イケメン過ぎるでしょう?」
煌びやかな装飾を着けた、これまた煌びやかな衣装のさっき出会った頭のおかしいイケメンが颯爽と現れた。
「あ! お前!!」
思わず叫ぶと
「シルヴァ王子、いつお戻りで!!」
と、ザワザワしていた奴等がキラキライケメンを取り囲んだ。
「お……王子?」
思わず叫んだ俺に
「やぁ、さっきぶりだね。僕のHoney」
そう言いながら、手を取ってキスしようとしやがった。
「ぎゃー!! 止めろ!!! 」
思わず叫んで手を引っ込めた俺に、そいつは寂しそうな顔をしてから
「さっきも急に逃げたりして、異世界の花嫁は本当にシャイなんだね」
なんて言いやがった。
「は……花嫁?」
ブルっと身体が悪寒で震える。
「じ……冗談じゃねぇ! 俺は平凡な人生を送って、平凡な妻と結婚するって決めてるんだ! 誰がお前みたいなキラキラさせたイケメンの花嫁になんかなるもんか!!」
必死に叫んだ俺を無視して
「ババ様。異世界人はシャイでツンでデレだと聞いたが、あれがそうなのか?」
と言いながら、周りの奴等も『おー!』とか言ってやがる。
「おぉ! じゃねぇよ! とにかく、俺は花嫁にならないし、元の世界に戻るんだよ!」
そう叫んだ俺に、一瞬周りが静かになる。
そして
「ちょっと、何言ってるのか分からない」
って言い出した。
「はぁ? まさか、連れて来といて帰し方分からないとか言わないよな!」
そう叫んだ俺に、ババ様とやらが
「戻し方は……分かっておる。しかし、このババの体力が戻らないとのう……」
と、急に咳をし始めた。
(さっきまで入れ歯が飛び出しそうな程、叫んでいたのは誰だよ!)
心の中で突っ込みを入れていると
「お兄様、ババ様。きちんと勇者様達に状況をお話しして、ご協力頂く事が先ではありませんか?」
揉めている俺達に近付く、これまたキラキラした美少女が現れた。
おそらく、このキラキラ王子の妹なんだろうな。
めちゃくちゃ綺麗な顔立ちもそうだが、品の良い雰囲気がキラキラ王子と良く似ている。
声も鈴の音のように可愛らしい声をしている彼女がにっこりと俺達に微笑んだ瞬間、一目で恋に堕ちた。
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