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第三章
山に入るには、準備が必要です!
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「良いですか!」
幸太は突っ込みを入れる冬夜に
「ここから先は、僕達人間が作り出した化学薬品は使用しちゃダメです!」
と、真剣に話し出す。
「恐らく、この先は神様の領域になる可能性があるんです。
長い間、人が立ち入らなくなった山には、僕たち人間が追い出してしまった神々が棲んでいる場合がある。
そこで大気を汚すような化学薬品を使ったりしたら……」
幸太が「恐ろしい!」と叫びながら、頭を抱える。
「おい、あれ……マジか?」
呆れた顔をして冬夜が遥に訊くと
「幸太はオカルト系になると、スイッチ入るからね……」
と、苦笑いして答えた。
「とにかく、良いですか! 市販品の虫除けスプレーとかは車に置いて行って下さい!」
鼻息荒く話す幸太に
「え? 虫除けスプレーなんて持ってきてねぇし……」
「あ、私も!」
と、二人が返事すると
「はあ? 山道を舐めてるんですか!」
幸太はそう叫びながら、大きなリュックからビニールの雨具を取り出す。
「肌の露出は厳禁!足元はヒルが入ったら大変ですから、カッパ用のズボンを履いたら靴の上にこのビニールを被せて口元はこのバンドで止めて下さい」
「はあ? 歩きづらいから要らねぇよ!」
冬夜がゲンナリして答えると
「山道を舐めたらダメです!無駄な怪我を防ぐ為ですからね!」
物凄い勢いで言われて、渋々従う。
手にはビニール手袋をして、完全防備した姿を確認すると
「これで大丈夫です!」
幸太は満足そうに言うと、リュックから懐中電灯を取り出した。
「さぁ! 行きましょう!」
興奮気味に叫んだ幸太に
「なぁ、一つ聞いて良いか?」
冬夜が呆れた顔をして声を掛ける。
「なんですか?」
キラキラした顔で振り向いた幸太に
「これ、全部化学製品だよな?それは良いのかよ」
と、質問した。
幸太は「しまった!」と叫んだ後
「山に捨てなければ良いんですよ!ゴミは僕が回収します!」
そう言って胸を叩いた。
冬夜は大きな溜め息を吐くと
「はいはい。じゃあ、宜しくな」
と言いながら歩き出す。
「あ! 冬夜さん!勝手な行動はしないで下さいよ!」
慌てて追い掛けようとして、幸太は立ち止まり
「遥先輩、行きますよ!」
そう言って手を差し出した。
遥は意を決して足を踏み出す。
暗い洞窟の入口で、冬夜が待っている。
草木が生い茂る道無き道に足を進める。
一歩足を進めると、小さな虫が飛んで行くのが見える。
(確かに……この位の装備は必要かもしれないなぁ~)
遥はぼんやり考えながら、戸板の先に続く洞窟を見つめた。
季節は六月。
蒸し暑いはずの気候を無視して、洞窟からは冷たい空気が流れ込んでくる。
三人並び、暗くて長い洞窟の先を見つめた。
冬夜が一歩足を踏み入れると、洞窟の先から風が唸る音が鳴り響く。
冬夜は左掌に右拳を叩きつけて叫んだ。
「さぁ! 行きますか!」
三人はそれぞれに覚悟を決め──
静かな闇の中へと、足を踏み入れた。
幸太は突っ込みを入れる冬夜に
「ここから先は、僕達人間が作り出した化学薬品は使用しちゃダメです!」
と、真剣に話し出す。
「恐らく、この先は神様の領域になる可能性があるんです。
長い間、人が立ち入らなくなった山には、僕たち人間が追い出してしまった神々が棲んでいる場合がある。
そこで大気を汚すような化学薬品を使ったりしたら……」
幸太が「恐ろしい!」と叫びながら、頭を抱える。
「おい、あれ……マジか?」
呆れた顔をして冬夜が遥に訊くと
「幸太はオカルト系になると、スイッチ入るからね……」
と、苦笑いして答えた。
「とにかく、良いですか! 市販品の虫除けスプレーとかは車に置いて行って下さい!」
鼻息荒く話す幸太に
「え? 虫除けスプレーなんて持ってきてねぇし……」
「あ、私も!」
と、二人が返事すると
「はあ? 山道を舐めてるんですか!」
幸太はそう叫びながら、大きなリュックからビニールの雨具を取り出す。
「肌の露出は厳禁!足元はヒルが入ったら大変ですから、カッパ用のズボンを履いたら靴の上にこのビニールを被せて口元はこのバンドで止めて下さい」
「はあ? 歩きづらいから要らねぇよ!」
冬夜がゲンナリして答えると
「山道を舐めたらダメです!無駄な怪我を防ぐ為ですからね!」
物凄い勢いで言われて、渋々従う。
手にはビニール手袋をして、完全防備した姿を確認すると
「これで大丈夫です!」
幸太は満足そうに言うと、リュックから懐中電灯を取り出した。
「さぁ! 行きましょう!」
興奮気味に叫んだ幸太に
「なぁ、一つ聞いて良いか?」
冬夜が呆れた顔をして声を掛ける。
「なんですか?」
キラキラした顔で振り向いた幸太に
「これ、全部化学製品だよな?それは良いのかよ」
と、質問した。
幸太は「しまった!」と叫んだ後
「山に捨てなければ良いんですよ!ゴミは僕が回収します!」
そう言って胸を叩いた。
冬夜は大きな溜め息を吐くと
「はいはい。じゃあ、宜しくな」
と言いながら歩き出す。
「あ! 冬夜さん!勝手な行動はしないで下さいよ!」
慌てて追い掛けようとして、幸太は立ち止まり
「遥先輩、行きますよ!」
そう言って手を差し出した。
遥は意を決して足を踏み出す。
暗い洞窟の入口で、冬夜が待っている。
草木が生い茂る道無き道に足を進める。
一歩足を進めると、小さな虫が飛んで行くのが見える。
(確かに……この位の装備は必要かもしれないなぁ~)
遥はぼんやり考えながら、戸板の先に続く洞窟を見つめた。
季節は六月。
蒸し暑いはずの気候を無視して、洞窟からは冷たい空気が流れ込んでくる。
三人並び、暗くて長い洞窟の先を見つめた。
冬夜が一歩足を踏み入れると、洞窟の先から風が唸る音が鳴り響く。
冬夜は左掌に右拳を叩きつけて叫んだ。
「さぁ! 行きますか!」
三人はそれぞれに覚悟を決め──
静かな闇の中へと、足を踏み入れた。
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