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エピローグ
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時間をもらえた雪之丞は、大吾をつれて体育館の外に出た。
外は晴天、熱戦後の肌を撫でる風が心地よかった。
「次の試合も勝てよ。つーか、優勝しねえと許さねえからな!」
雪之丞が命令すると、大吾は深く頷いた。
「ああ、わかってる。試合には勝ったけど、最後の一対一では俺、ジョーに勝ったとは思ってない。だから次にジョーと対戦するまで、誰にも負ける気ないから」
大吾の瞳にはもう、迷いなど微塵も感じられなかった。
目標に向かって真っ直ぐ進んでいく覚悟を持った大吾は、これから高校バスケ界にその名を残す人物になるのだろう。
「これ、返すよ」
大吾はボールバッグからバスケットボールを取り出し、雪之丞に手渡した。
このボールは、部活を辞めようとしている大吾に活を入れたときに渡したものだ。
「おう、確かに受け取ったぞ」
「……あと、これも受け取ってくれないか?」
大吾がポケットから取り出したのは、一通の手紙だった。ボールはともかく、手紙は予想していなかった雪之丞は眉間に皺を寄せた。
「……受け取れねえわ。俺、おっぱい大好きだし」
「……俺もだけど?」
二人の間に、沈黙が流れた。
「……ああ、そういうことか! いや、ラブレターじゃないから安心してよ。これは昔、俺が転校する前にジョーに向けて書いた謝罪の手紙なんだ。……あのときは結局、渡せなかったけど。公園でジョーに怒られた後にさ、次にジョーに会ったらちゃんと渡そうって決めたんだ。五年前に書いた手紙だから文章とかめちゃくちゃだと思うけど、読んでほしい」
五年前の大吾の想いが綴られた、古くなって少し色あせた手紙を雪之丞は受け取った。
「んじゃ、もらっとくわ」
「ありがとう。これでようやく、本当の意味で俺は先へ進める気がするよ」
大吾の表情は少年の頃のように晴れやかで、雪之丞はまた四人で遊べる日が来る予感に顔を綻ばせた。
「今度夏希とミサも誘って遊びに行こうぜ。連絡先教えろよ」
「うん、楽しみだ。……そういえば、ジョーと夏希って付き合ってるの?」
「夏希と? いや、全然?」
「……ジョーには言わないでって口止めされていたんだけどさ、夏希はジョーが入院している間は毎日、お前の怪我が少しでも早く回復するようにって神社に参拝してたんだよ。そんな健気な女の子はもっと大事にしてあげた方がいいんじゃない?」
夏希がそんなことをしていたなんて、知らなかった。
側にいてくれたことを最近やっと感謝できるようになったのに、まだ恩があったなんて。
「……あいつがいい女だってことくらい、わかってるよ」
雪之丞が頬を掻きながら照れ臭そうに口にすると、
「そっか。……それじゃあもう一つ、とっておきの話を教えようかな」
大吾は悪戯っ子のように笑った。
外は晴天、熱戦後の肌を撫でる風が心地よかった。
「次の試合も勝てよ。つーか、優勝しねえと許さねえからな!」
雪之丞が命令すると、大吾は深く頷いた。
「ああ、わかってる。試合には勝ったけど、最後の一対一では俺、ジョーに勝ったとは思ってない。だから次にジョーと対戦するまで、誰にも負ける気ないから」
大吾の瞳にはもう、迷いなど微塵も感じられなかった。
目標に向かって真っ直ぐ進んでいく覚悟を持った大吾は、これから高校バスケ界にその名を残す人物になるのだろう。
「これ、返すよ」
大吾はボールバッグからバスケットボールを取り出し、雪之丞に手渡した。
このボールは、部活を辞めようとしている大吾に活を入れたときに渡したものだ。
「おう、確かに受け取ったぞ」
「……あと、これも受け取ってくれないか?」
大吾がポケットから取り出したのは、一通の手紙だった。ボールはともかく、手紙は予想していなかった雪之丞は眉間に皺を寄せた。
「……受け取れねえわ。俺、おっぱい大好きだし」
「……俺もだけど?」
二人の間に、沈黙が流れた。
「……ああ、そういうことか! いや、ラブレターじゃないから安心してよ。これは昔、俺が転校する前にジョーに向けて書いた謝罪の手紙なんだ。……あのときは結局、渡せなかったけど。公園でジョーに怒られた後にさ、次にジョーに会ったらちゃんと渡そうって決めたんだ。五年前に書いた手紙だから文章とかめちゃくちゃだと思うけど、読んでほしい」
五年前の大吾の想いが綴られた、古くなって少し色あせた手紙を雪之丞は受け取った。
「んじゃ、もらっとくわ」
「ありがとう。これでようやく、本当の意味で俺は先へ進める気がするよ」
大吾の表情は少年の頃のように晴れやかで、雪之丞はまた四人で遊べる日が来る予感に顔を綻ばせた。
「今度夏希とミサも誘って遊びに行こうぜ。連絡先教えろよ」
「うん、楽しみだ。……そういえば、ジョーと夏希って付き合ってるの?」
「夏希と? いや、全然?」
「……ジョーには言わないでって口止めされていたんだけどさ、夏希はジョーが入院している間は毎日、お前の怪我が少しでも早く回復するようにって神社に参拝してたんだよ。そんな健気な女の子はもっと大事にしてあげた方がいいんじゃない?」
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「……あいつがいい女だってことくらい、わかってるよ」
雪之丞が頬を掻きながら照れ臭そうに口にすると、
「そっか。……それじゃあもう一つ、とっておきの話を教えようかな」
大吾は悪戯っ子のように笑った。
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