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野分彩斗
予餞会 1:ステージ
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予餞会は二月の第一土曜日に設定されている。在校生も関わるため、時間設定は午後から夕方まで、場所は講堂だ。
提出された演目リストと沼田の友人からの希望を参考に選曲をし、メニューを決めた後は毎日橘たちと相談と練習を重ねた。生徒会の面々は昼休みや朝の時間も使って準備に追われていたらしい。結果として野分と会って話す時間は全く作れなかったが、冷静に話ができる自信もなかったので丁度良かったとも言える。
予餞会当日は生憎の雨だったが、屋内のイベントなので天候には左右されない。卒業生らはそれなりに楽しみにしているようで、前のバンドのステージも熱気が伝わってきたし、現在、転換時間に披露されているダンス部の発表も盛り上がっているようだ。しかし、と氷川は嘆息した。
「髪がうねる……」
セットし甲斐のない癖毛を撫で付けながら、クラスメイトで軽音部員の戸田が作業しているのを覗き込む。使い回しのドラムセットを調整しながら、戸田は顔をしかめた。
「でも湿度高い方が声出すには都合いいでしょ。こっちは鳴りが悪くて最悪。ただでさえ普段通りじゃないセッティングだってのに」
「柔らかい音になるだけだから大丈夫だよ。それに戸田くんはいつでもリズム感完璧だし」
目の下に隈を作った橘が、睡眠不足と疲労がピークを過ぎたが故のハイテンションで確約する。彼のギターは持ち込みだ。ワイヤレスは駄目だと言われたせいで、シールドが床を這っている。その床も、普段通りではなく黒い養生シートに覆われ、カラフルな色のバミリテープがあちこちに貼られてあり、準備にかなり手間がかかっているのがわかる。実際それがないとセンターの位置が分からず、マイクスタンドを動かした際などに困ることになるので、必要なものではある。色が多いのは演劇部などいくつもの団体がそれぞれ必要な位置に目印をつけているからだ。
裏方を務める平沢がステージに顔を出した。
「あと五分切りましたけど準備できましたか」
「俺は平気」
「こっちも問題ない」
軽音部員の棚橋と倉本が口々に答える。平沢はドラムセットに近付いてきた。
「氷川先輩と橘先輩は?」
「俺はいける。氷川くんもいいでしょ」
「うん。戸田くんは?」
「セッティングはまあ、なんとか。音はもうしょうがないね」
スティックをくるりと回して戸田が諦めたように言う。意味合いを正しく読み取り、平沢は腕時計で時刻を確かめた。繊細な電子機器に影響を与えないよう、携帯電話やスマートフォンは電源を切ってあって使えない。
「あと二分少々ですね。立ち位置についてください。脇からですけど、楽しみに見てますから」
「うん、諸々よろしくね」
「はい」
可愛い後輩に手を振って、マイクスタンドの前に立つ。目を伏せて深呼吸をすると、意識が透き通るような心地になった。自然と背筋が伸び、声を出すのに最適な身体の状態になる。
進行役の野分の声が聞こえても、今だけは動揺しない。あるのは静かな高揚だけだ。
入りの際に顔を合わせた野分は、橘同様とても疲弊し、しかし気力に満ちた様子だった。楽しみにしてるから、自然体で頑張れ。激励の言葉が胸に甦る。梳くように撫でられた髪を指先で撫で、目を開いた。
照明が絞られ、幕が左右へ開いた。
持ち時間の都合上、四曲が限界だった。リクエストを貰った曲を三曲目にし、テンポが良くて明るい曲を立て続けに演奏する。テーマは感謝、応援、希望の三つだ。歌いながらフロアを見回す。オーケストラピット部分をスタンディングエリアにしてあるため、座席はまばらに空き、ステージ前に人が集まっている。その三列目に谷口と岡部がいた。生方と沼田は最前列にいて、しかも沼田は最前のセンターひとつ上手側にいる。ということは、センター中央にいて上機嫌の生徒が件のリクエストをくれた人だろうか。
氷川は僅かに迷い、間奏のタイミングでステージの端に膝をついた。目線を合わせると、その生徒は興奮で赤い頬を更に朱に染め、氷川に手を伸ばした。その手に軽く触れる。彼は笑顔になると、身をよじってステージに手をつき、乗り上げた。
「え、ちょっと」
「氷川くんありがとう! すっごい嬉しい、この曲聴きたかったんだ」
氷川を引っ張り上げて抱きつき、背をぱしぱしと叩く。少し悩んだ後、氷川は橘に助けを求めた。彼は上手から掛けてくると、その先輩の腕をつついて耳元に口を寄せる。
「サビまで煽って、そのあと戻れます? ダイブしないで、普通に」
「え、駄目?」
「多分慣れてないと思うんで危ないです」
フロアの様子を見た橘が軽く首を振る。ダイブは禁止ですと言い渡されているし、怪我でもしたら大事になる。言われた最上級生は素直にわかったと頷き、ステージのふちぎりぎりに立つ。氷川はマイクスタンドを斜めに引き寄せた。
ひとしきりフロアを扇動して、彼は下に飛び降りる。倒れこむようにダイブすることなく、普通に下りてくれたことに安堵して、予定通りにメニューを消化した。最後の一音が消える前に、マイクを掴む。
「ありがとうございます……先輩方の門出が幸多いものであることを祈っています。お世話になりました」
転入生の氷川は、最上級生とはほとんど交流がなかった。それでも、世話になったのは谷口たちだけではないはずだ。寮の同フロアの人たちとは、いつの間にか顔見知りとして挨拶を交わすようになっていた。詮索せずに受け入れてくれた。だから、この学校から逃げ出したくなったりしなかった。
ぱらぱらと拍手が起きる。谷口や、沼田や、先程の最上級生が笑顔で手を叩いてくれているのを見つけると、胸が締め付けられる様な気がした。
ギターをラックに置いた橘が氷川の隣に歩み寄り、オフマイクでありがとうございましたと叫ぶ。いつの間にか戸田と倉本と棚橋まで横一列に並んでいて、自然と揃って頭を下げた。そしてそのまま幕が引かれる。
ステージの照明が絞られ、周囲が薄暗くなる。なんとか済んだ安堵感で大きく息を吐いた氷川は、唐突に前後からかかった圧力に低いうめき声を上げた。
「な、ちょっと」
「最高だった! 気持ちよかったね!」
「やっぱり氷川くんの声いいなあ、全然盛り上がってたし本当よかった」
後ろから戸田、前から橘の声がする。サンドウィッチの具材よろしく圧迫されて、棚橋に手を伸ばしたが、彼は彼で倉本と感動を分かち合うのに忙しいようで助けてくれない。
「苦しい、ってば!」
橘の肩を押して引き剥がし、腹に絡みつく戸田の腕を叩く。
「撤収しないと次の人たちの迷惑になるよ、行こう」
「はいはい、相変わらずクールだなあ」
ようやく離れた戸田が、使ったスティックを回収しにドラムセットに向かう。持ち込んだものを片付けていく楽器隊を尻目に、氷川は一足早く袖に捌けた。裏方や出番を待っている生徒がお疲れさまとか、良かったよとか声を掛けてくれるのに適当に応じていると、不意に腕を掴まれた。
提出された演目リストと沼田の友人からの希望を参考に選曲をし、メニューを決めた後は毎日橘たちと相談と練習を重ねた。生徒会の面々は昼休みや朝の時間も使って準備に追われていたらしい。結果として野分と会って話す時間は全く作れなかったが、冷静に話ができる自信もなかったので丁度良かったとも言える。
予餞会当日は生憎の雨だったが、屋内のイベントなので天候には左右されない。卒業生らはそれなりに楽しみにしているようで、前のバンドのステージも熱気が伝わってきたし、現在、転換時間に披露されているダンス部の発表も盛り上がっているようだ。しかし、と氷川は嘆息した。
「髪がうねる……」
セットし甲斐のない癖毛を撫で付けながら、クラスメイトで軽音部員の戸田が作業しているのを覗き込む。使い回しのドラムセットを調整しながら、戸田は顔をしかめた。
「でも湿度高い方が声出すには都合いいでしょ。こっちは鳴りが悪くて最悪。ただでさえ普段通りじゃないセッティングだってのに」
「柔らかい音になるだけだから大丈夫だよ。それに戸田くんはいつでもリズム感完璧だし」
目の下に隈を作った橘が、睡眠不足と疲労がピークを過ぎたが故のハイテンションで確約する。彼のギターは持ち込みだ。ワイヤレスは駄目だと言われたせいで、シールドが床を這っている。その床も、普段通りではなく黒い養生シートに覆われ、カラフルな色のバミリテープがあちこちに貼られてあり、準備にかなり手間がかかっているのがわかる。実際それがないとセンターの位置が分からず、マイクスタンドを動かした際などに困ることになるので、必要なものではある。色が多いのは演劇部などいくつもの団体がそれぞれ必要な位置に目印をつけているからだ。
裏方を務める平沢がステージに顔を出した。
「あと五分切りましたけど準備できましたか」
「俺は平気」
「こっちも問題ない」
軽音部員の棚橋と倉本が口々に答える。平沢はドラムセットに近付いてきた。
「氷川先輩と橘先輩は?」
「俺はいける。氷川くんもいいでしょ」
「うん。戸田くんは?」
「セッティングはまあ、なんとか。音はもうしょうがないね」
スティックをくるりと回して戸田が諦めたように言う。意味合いを正しく読み取り、平沢は腕時計で時刻を確かめた。繊細な電子機器に影響を与えないよう、携帯電話やスマートフォンは電源を切ってあって使えない。
「あと二分少々ですね。立ち位置についてください。脇からですけど、楽しみに見てますから」
「うん、諸々よろしくね」
「はい」
可愛い後輩に手を振って、マイクスタンドの前に立つ。目を伏せて深呼吸をすると、意識が透き通るような心地になった。自然と背筋が伸び、声を出すのに最適な身体の状態になる。
進行役の野分の声が聞こえても、今だけは動揺しない。あるのは静かな高揚だけだ。
入りの際に顔を合わせた野分は、橘同様とても疲弊し、しかし気力に満ちた様子だった。楽しみにしてるから、自然体で頑張れ。激励の言葉が胸に甦る。梳くように撫でられた髪を指先で撫で、目を開いた。
照明が絞られ、幕が左右へ開いた。
持ち時間の都合上、四曲が限界だった。リクエストを貰った曲を三曲目にし、テンポが良くて明るい曲を立て続けに演奏する。テーマは感謝、応援、希望の三つだ。歌いながらフロアを見回す。オーケストラピット部分をスタンディングエリアにしてあるため、座席はまばらに空き、ステージ前に人が集まっている。その三列目に谷口と岡部がいた。生方と沼田は最前列にいて、しかも沼田は最前のセンターひとつ上手側にいる。ということは、センター中央にいて上機嫌の生徒が件のリクエストをくれた人だろうか。
氷川は僅かに迷い、間奏のタイミングでステージの端に膝をついた。目線を合わせると、その生徒は興奮で赤い頬を更に朱に染め、氷川に手を伸ばした。その手に軽く触れる。彼は笑顔になると、身をよじってステージに手をつき、乗り上げた。
「え、ちょっと」
「氷川くんありがとう! すっごい嬉しい、この曲聴きたかったんだ」
氷川を引っ張り上げて抱きつき、背をぱしぱしと叩く。少し悩んだ後、氷川は橘に助けを求めた。彼は上手から掛けてくると、その先輩の腕をつついて耳元に口を寄せる。
「サビまで煽って、そのあと戻れます? ダイブしないで、普通に」
「え、駄目?」
「多分慣れてないと思うんで危ないです」
フロアの様子を見た橘が軽く首を振る。ダイブは禁止ですと言い渡されているし、怪我でもしたら大事になる。言われた最上級生は素直にわかったと頷き、ステージのふちぎりぎりに立つ。氷川はマイクスタンドを斜めに引き寄せた。
ひとしきりフロアを扇動して、彼は下に飛び降りる。倒れこむようにダイブすることなく、普通に下りてくれたことに安堵して、予定通りにメニューを消化した。最後の一音が消える前に、マイクを掴む。
「ありがとうございます……先輩方の門出が幸多いものであることを祈っています。お世話になりました」
転入生の氷川は、最上級生とはほとんど交流がなかった。それでも、世話になったのは谷口たちだけではないはずだ。寮の同フロアの人たちとは、いつの間にか顔見知りとして挨拶を交わすようになっていた。詮索せずに受け入れてくれた。だから、この学校から逃げ出したくなったりしなかった。
ぱらぱらと拍手が起きる。谷口や、沼田や、先程の最上級生が笑顔で手を叩いてくれているのを見つけると、胸が締め付けられる様な気がした。
ギターをラックに置いた橘が氷川の隣に歩み寄り、オフマイクでありがとうございましたと叫ぶ。いつの間にか戸田と倉本と棚橋まで横一列に並んでいて、自然と揃って頭を下げた。そしてそのまま幕が引かれる。
ステージの照明が絞られ、周囲が薄暗くなる。なんとか済んだ安堵感で大きく息を吐いた氷川は、唐突に前後からかかった圧力に低いうめき声を上げた。
「な、ちょっと」
「最高だった! 気持ちよかったね!」
「やっぱり氷川くんの声いいなあ、全然盛り上がってたし本当よかった」
後ろから戸田、前から橘の声がする。サンドウィッチの具材よろしく圧迫されて、棚橋に手を伸ばしたが、彼は彼で倉本と感動を分かち合うのに忙しいようで助けてくれない。
「苦しい、ってば!」
橘の肩を押して引き剥がし、腹に絡みつく戸田の腕を叩く。
「撤収しないと次の人たちの迷惑になるよ、行こう」
「はいはい、相変わらずクールだなあ」
ようやく離れた戸田が、使ったスティックを回収しにドラムセットに向かう。持ち込んだものを片付けていく楽器隊を尻目に、氷川は一足早く袖に捌けた。裏方や出番を待っている生徒がお疲れさまとか、良かったよとか声を掛けてくれるのに適当に応じていると、不意に腕を掴まれた。
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