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橘祐也
彼と奏でる未来 (終)
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全てが済んで通用口から外へ出ると、十数人の女性が待ち構えていた。これまでと同様、梨野と江上、橘のファンだろうと、氷川と戸田は早々に機材車へ足を進める。その途中で予想外に呼び止められ、二人は足を止めた。
「あの、helixのヒロさんですよね?」
helixは氷川達のバンド名、そしてヒロとは、氷川泰弘から抜き出してつけたステージネームだ。
氷川と戸田は顔を見合わせたが、戸田のほうが早く気がついたようだ。彼は軽く手を振って、先に行ってしまう。氷川は仕方なしに、自分を呼び止めた女性に向き直った。
顔を見て気付いたが、彼女は最前列の一番中央にいた人だ。近くで見ればまだ若い。氷川と同じか、もしかしたら年下かもしれない。幼さの残る顔に綺麗に化粧を施し、緊張した面持ちで氷川を見上げている。
「そう、ですけど」
少しばかり警戒しながら応じたのは、橘たちのファンには必ずしも認められてはいない自覚があったからだ。だが、彼女は氷川の返答に表情を明るくして、距離を詰めた。
「ですよね、良かった。今日はお疲れさまでした。すごく楽しかったです。あと、リクエスト応えてくれてありがとうございました」
「いや、こちらこそ、楽しんでもらえたなら何よりです。仙台の時にいた方ですか?」
「はい、仙台民です。あの時より凄く上手になってて感動しました。あの、実は今日は、ユーヤくんのファンの皆で絶対、あれやって貰おうって決めてきてて。でも改めて考えたらご迷惑でしたよね。それで、謝りにきました。ごめんなさい」
彼女は腰から上半身を折り曲げて、氷川に頭を下げる。綺麗な礼だが、とても姿勢が良い理由はおそらく首が痛むからだろう。氷川はぱたぱたと手を振った。
「いえ、今日は時間も大丈夫だったんで。むしろ、呼んで貰えて嬉しかったです。ありがとうございました。よければこれからも見に来てください」
「はい。でも是非、仙台にもいらしてください」
「行けるように頑張ります」
氷川の返答に彼女はくすくすと笑い、そしてあ、と声を上げた。
「そうだ、サインってもらえます?」
予想外の頼みに、氷川は表情を強張らせた。そういえば用意しておくといいと言われたような気はする。まだまだ他人事だと軽んじて、いきなり言われる日が来るとは考えていなかった。
「練習不足なサインでいいなら」
「練習不足?」
「頼まれたことなかったんで」
「そうなんですか? それは逆に是非お願いします」
笑みで肩を揺らしながら、彼女は鞄からペンと今日物販に並べたCDを取り出した。綺麗にマニキュアを塗った爪がシュリンク包装を剥がし、ケースとペンを差し出される。氷川は戸惑いながら、一式を受け取った。
「お名前は?」
「サオリです」
彼女の名乗った名に、氷川は一瞬、呼吸を止めた。幼馴染みと同名だ。いつか、椅子のある会場でワンマンライブを開催できたら呼びたいと思っていた。別人とはいえ、同じ名前だと思うと奇妙な感慨を抱いてしまう。
「サオリさん、カタカナでいいですか?」
「もちろんです」
その返答を受け、氷川は色気のないサインを書いて一式を返した。
「はい、どうぞ」
「ありがとうございます。初サイン、貴重品ですねコレ」
「プレミアがつくようになるように頑張ります」
「応援してます。それじゃ、その、お引き留めしてすみませんでした」
「こちらこそ、来てくれてありがとうございました。お気を付けて」
「はい!」
元気に答えて、サオリが敷地を出て行く。氷川は今度こそ車に向かった。先に乗り込んで待っていると、ほどなく橘たちも戻ってくる。
「何かいい雰囲気だったね」
隣に座った橘が、茶化すように言ってくる。氷川は肩をすくめた。
「最後のは橘くんのファンの誘導だったらしいよ。人気者だね?」
皮肉っぽく言い返すと、橘はえ、と声を漏らす。それに被せるように、前の座席からこら、とたしなめる声が飛んできた。
「痴話喧嘩は帰ってからやってくれ」
運転席の梨野が、疲れたように言う。氷川は橘と顔を見合わせ、苦笑した。そんなつもりはまるでなかった。
「それで、誘導って?」
助手席の江上が話を元に戻した。戸田は疲れたのかワンシートを独占してだらだらしていて、口を挟んですら来ない。
氷川は斜め後ろから江上に視線を向けた。
「どうも、アメイジング・グレイスが聞きたかったみたいで」
「ああ、例の。なんか地味に話題になってるらしいからそのせいか」
江上の言葉に、氷川は思わず顔をしかめた。なんだろう、その“密かなブーム”並に不可解な表現は。そんな氷川の困惑など気づきもせずに、梨野は軽い調子で無責任なことを言う。
「どうせなら恒例にしたらどうだ。毎回アレンジ変えたら、何回聞いても飽きないし」
「梨野さん簡単に言いますね」
「お前らそういうの得意じゃん。息も合わせるまでもなく合ってるし」
梨野の評価に頬が熱くなった。毎回アレンジを変えるのはジャズのスタンスとしては普通だが、簡単ではない。あらかじめ用意しておくにしろ、即興にしろ、呼吸が合わなければできないし、できたとしても仕上がりのクオリティが高くなければ意味がない。それができると梨野が言うならば、それはつまり、彼が氷川と橘を認めてくれていることを意味する。
別に、梨野から認められていないと思っていたわけではない。それでも、改めて認識すると嬉しさはひとしおだ。緩んだ頬を押さえていると、氷川の肩に橘が肩をぶつけてきた。ぐいぐいと体重をかけてくる肩をそっと押し返し、代わりにその手の甲を叩く。
「考えてみます」
アメイジング・グレイスはある意味、思い出の曲だ。橘と最初に一緒にやった曲で、ごく自然に呼吸が合い、歌うことが楽しいと思い出させてくれた。大仰に表現すれば、今の氷川の原点とさえ言える。
「悪くないかも」
心中思うのと同じタイミング、同じ言葉が耳から聞こえて、氷川は目を見張った。隣の橘は、氷川の表情に首を傾げる。
「嫌?」
「や、俺も同感」
「そっか、良かった」
伺うように控えめに、橘の指が氷川の指に絡む。それをぎゅっと握り返すと、橘が目尻を下げた。
「よし、じゃあ決まりな」
後部席の様子などまるで見えていないだろう江上が、楽しげに言う。眠っているのかと思った戸田が、やった、と声を上げた。梨野がステアリングを指で叩く。
「ここにも信者が……」
「ま、メンバーが一番のファンくらいじゃなきゃ、上手く回らないから」
悟ったような江上の言葉に、氷川は苦笑して胸を押さえた。皮肉や嫌味ではないようだが、だからこそ堪えるものもあるのだと、改めて思い知らされる。
ここは氷川に優しい世界だ。未熟な自分を守り、認め、歩かせてくれる仲間達がいる。だが世の全てはそうではないし、本気で上を目指そうとするならば尚更だろう。それは知らない街で、ひっそりと居場所を作るよりもずっと厳しい途に違いない。今はまだ、身内の延長線上のような人ばかりだが、いずれ敵意や悪意に晒され、他者の思惑や打算に巻き込まれる可能性だってあるだろう。あるいは、そこまでたどり着くことも出来ずに、力尽きそうになることも。それでも、彼らがいるならば、今この時の感覚さえ忘れなければ、今度こそ逃げずに進んでいけるはずだ。
祈るような気持ちで、氷川は橘の手を強く握る。何かを察したのか、彼は氷川の肩に頭を乗せて、小さく囁いた。
「一緒に、頑張ろ」
熱を孕んだ言葉は睦言のように甘く、決意を宿して強い。氷川は小さく頷いた。この手があれば何も怖くないと言えるほど、無鉄砲でも世間知らずでもない。けれど、彼がいることは何にも増して心強く、そして確かな活力源だ。
「ありがとう」
囁いたつもりの声は、意外と大きく車内に響き、それは走行音に共鳴するような笑いを呼んで、そっと夜闇に消えた。
終
「あの、helixのヒロさんですよね?」
helixは氷川達のバンド名、そしてヒロとは、氷川泰弘から抜き出してつけたステージネームだ。
氷川と戸田は顔を見合わせたが、戸田のほうが早く気がついたようだ。彼は軽く手を振って、先に行ってしまう。氷川は仕方なしに、自分を呼び止めた女性に向き直った。
顔を見て気付いたが、彼女は最前列の一番中央にいた人だ。近くで見ればまだ若い。氷川と同じか、もしかしたら年下かもしれない。幼さの残る顔に綺麗に化粧を施し、緊張した面持ちで氷川を見上げている。
「そう、ですけど」
少しばかり警戒しながら応じたのは、橘たちのファンには必ずしも認められてはいない自覚があったからだ。だが、彼女は氷川の返答に表情を明るくして、距離を詰めた。
「ですよね、良かった。今日はお疲れさまでした。すごく楽しかったです。あと、リクエスト応えてくれてありがとうございました」
「いや、こちらこそ、楽しんでもらえたなら何よりです。仙台の時にいた方ですか?」
「はい、仙台民です。あの時より凄く上手になってて感動しました。あの、実は今日は、ユーヤくんのファンの皆で絶対、あれやって貰おうって決めてきてて。でも改めて考えたらご迷惑でしたよね。それで、謝りにきました。ごめんなさい」
彼女は腰から上半身を折り曲げて、氷川に頭を下げる。綺麗な礼だが、とても姿勢が良い理由はおそらく首が痛むからだろう。氷川はぱたぱたと手を振った。
「いえ、今日は時間も大丈夫だったんで。むしろ、呼んで貰えて嬉しかったです。ありがとうございました。よければこれからも見に来てください」
「はい。でも是非、仙台にもいらしてください」
「行けるように頑張ります」
氷川の返答に彼女はくすくすと笑い、そしてあ、と声を上げた。
「そうだ、サインってもらえます?」
予想外の頼みに、氷川は表情を強張らせた。そういえば用意しておくといいと言われたような気はする。まだまだ他人事だと軽んじて、いきなり言われる日が来るとは考えていなかった。
「練習不足なサインでいいなら」
「練習不足?」
「頼まれたことなかったんで」
「そうなんですか? それは逆に是非お願いします」
笑みで肩を揺らしながら、彼女は鞄からペンと今日物販に並べたCDを取り出した。綺麗にマニキュアを塗った爪がシュリンク包装を剥がし、ケースとペンを差し出される。氷川は戸惑いながら、一式を受け取った。
「お名前は?」
「サオリです」
彼女の名乗った名に、氷川は一瞬、呼吸を止めた。幼馴染みと同名だ。いつか、椅子のある会場でワンマンライブを開催できたら呼びたいと思っていた。別人とはいえ、同じ名前だと思うと奇妙な感慨を抱いてしまう。
「サオリさん、カタカナでいいですか?」
「もちろんです」
その返答を受け、氷川は色気のないサインを書いて一式を返した。
「はい、どうぞ」
「ありがとうございます。初サイン、貴重品ですねコレ」
「プレミアがつくようになるように頑張ります」
「応援してます。それじゃ、その、お引き留めしてすみませんでした」
「こちらこそ、来てくれてありがとうございました。お気を付けて」
「はい!」
元気に答えて、サオリが敷地を出て行く。氷川は今度こそ車に向かった。先に乗り込んで待っていると、ほどなく橘たちも戻ってくる。
「何かいい雰囲気だったね」
隣に座った橘が、茶化すように言ってくる。氷川は肩をすくめた。
「最後のは橘くんのファンの誘導だったらしいよ。人気者だね?」
皮肉っぽく言い返すと、橘はえ、と声を漏らす。それに被せるように、前の座席からこら、とたしなめる声が飛んできた。
「痴話喧嘩は帰ってからやってくれ」
運転席の梨野が、疲れたように言う。氷川は橘と顔を見合わせ、苦笑した。そんなつもりはまるでなかった。
「それで、誘導って?」
助手席の江上が話を元に戻した。戸田は疲れたのかワンシートを独占してだらだらしていて、口を挟んですら来ない。
氷川は斜め後ろから江上に視線を向けた。
「どうも、アメイジング・グレイスが聞きたかったみたいで」
「ああ、例の。なんか地味に話題になってるらしいからそのせいか」
江上の言葉に、氷川は思わず顔をしかめた。なんだろう、その“密かなブーム”並に不可解な表現は。そんな氷川の困惑など気づきもせずに、梨野は軽い調子で無責任なことを言う。
「どうせなら恒例にしたらどうだ。毎回アレンジ変えたら、何回聞いても飽きないし」
「梨野さん簡単に言いますね」
「お前らそういうの得意じゃん。息も合わせるまでもなく合ってるし」
梨野の評価に頬が熱くなった。毎回アレンジを変えるのはジャズのスタンスとしては普通だが、簡単ではない。あらかじめ用意しておくにしろ、即興にしろ、呼吸が合わなければできないし、できたとしても仕上がりのクオリティが高くなければ意味がない。それができると梨野が言うならば、それはつまり、彼が氷川と橘を認めてくれていることを意味する。
別に、梨野から認められていないと思っていたわけではない。それでも、改めて認識すると嬉しさはひとしおだ。緩んだ頬を押さえていると、氷川の肩に橘が肩をぶつけてきた。ぐいぐいと体重をかけてくる肩をそっと押し返し、代わりにその手の甲を叩く。
「考えてみます」
アメイジング・グレイスはある意味、思い出の曲だ。橘と最初に一緒にやった曲で、ごく自然に呼吸が合い、歌うことが楽しいと思い出させてくれた。大仰に表現すれば、今の氷川の原点とさえ言える。
「悪くないかも」
心中思うのと同じタイミング、同じ言葉が耳から聞こえて、氷川は目を見張った。隣の橘は、氷川の表情に首を傾げる。
「嫌?」
「や、俺も同感」
「そっか、良かった」
伺うように控えめに、橘の指が氷川の指に絡む。それをぎゅっと握り返すと、橘が目尻を下げた。
「よし、じゃあ決まりな」
後部席の様子などまるで見えていないだろう江上が、楽しげに言う。眠っているのかと思った戸田が、やった、と声を上げた。梨野がステアリングを指で叩く。
「ここにも信者が……」
「ま、メンバーが一番のファンくらいじゃなきゃ、上手く回らないから」
悟ったような江上の言葉に、氷川は苦笑して胸を押さえた。皮肉や嫌味ではないようだが、だからこそ堪えるものもあるのだと、改めて思い知らされる。
ここは氷川に優しい世界だ。未熟な自分を守り、認め、歩かせてくれる仲間達がいる。だが世の全てはそうではないし、本気で上を目指そうとするならば尚更だろう。それは知らない街で、ひっそりと居場所を作るよりもずっと厳しい途に違いない。今はまだ、身内の延長線上のような人ばかりだが、いずれ敵意や悪意に晒され、他者の思惑や打算に巻き込まれる可能性だってあるだろう。あるいは、そこまでたどり着くことも出来ずに、力尽きそうになることも。それでも、彼らがいるならば、今この時の感覚さえ忘れなければ、今度こそ逃げずに進んでいけるはずだ。
祈るような気持ちで、氷川は橘の手を強く握る。何かを察したのか、彼は氷川の肩に頭を乗せて、小さく囁いた。
「一緒に、頑張ろ」
熱を孕んだ言葉は睦言のように甘く、決意を宿して強い。氷川は小さく頷いた。この手があれば何も怖くないと言えるほど、無鉄砲でも世間知らずでもない。けれど、彼がいることは何にも増して心強く、そして確かな活力源だ。
「ありがとう」
囁いたつもりの声は、意外と大きく車内に響き、それは走行音に共鳴するような笑いを呼んで、そっと夜闇に消えた。
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