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予想外の告白
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昼下がりの中庭。
私は魔術の実技試験に備えて、ひとり杖を振る練習をしていた。
「へぇ、やっぱりすごいな。君の魔力制御」
声をかけてきたのは、学年でも成績上位の貴族男子──レオンだった。
背が高く、端正な顔立ちで女子生徒たちの憧れの的。
でも私は普段、あまり関わったことがなかった。
そもそも男子と馴れ合いたくなかった。
「……別に普通よ。努力してるだけ」
「努力してる人ほど、誰よりも輝いてるんだ」
まっすぐな言葉と眼差しに、思わず言葉を失う。
よく恥ずかしげも無く、そんな事を言えるな。
それが正直な気持ちだった。
取ろうと思っても、気持ちが表情や態度に出てしまっているだろうにレオンは、全く気にする様子もなく
「もしよかったら、試験前に一緒に練習しないか?」
なんて言ってきた。
「えっ……」
不意の誘いに戸惑っていると──
「んまぁ♡ 楽しそうじゃないの」
背後から割り込む声。
振り向けば、サフィール先生がいつの間にか立っていた。
「せ、先生っ!? なんでここに……」
「生徒の様子を見に来るのは当然でしょ♡」
にこやかな笑みを浮かべながら、視線はレオンに向けられている。
「お嬢様は私の婚約者なんだから、勝手に誘わないでくださらない?」
突然の牽制。
「っ……!」
思わず声が裏返った。
「せ、先生!? ここでそれ言わなくても!」
焦って認めるようなことを言ってしまった。
レオンは一瞬驚いた顔をしたあと、苦笑して肩をすくめた。
「……なるほど。そういうことか。けど、諦める気はないよ」
「な──」
返す間もなく、彼は堂々と背を向けて去っていった。
残された私は混乱した。
レオンの言葉も衝撃だったけど、それ以上に……。
「せ、先生! あんなふうに言いふらさないでよ!」
「事実を言っただけよ♡」
「っ……でも!」
抗議の声を上げても、先生は余裕の笑みを崩さない。
その顔を見ていると、胸の奥がくすぐったくて苦しい。
(……なんなのよ、もう!)
顔を真っ赤にしてそっぽを向いた私は、心の中で叫んでいた。
レオンの言葉より、先生の態度の方がずっと気になって仕方がない──!
早く冷静にならなくては、また先生の思うつもりになってしまう。
そう思えば思うほど、落ち着かなくなってしまうのだった。
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でも私は普段、あまり関わったことがなかった。
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「……別に普通よ。努力してるだけ」
「努力してる人ほど、誰よりも輝いてるんだ」
まっすぐな言葉と眼差しに、思わず言葉を失う。
よく恥ずかしげも無く、そんな事を言えるな。
それが正直な気持ちだった。
取ろうと思っても、気持ちが表情や態度に出てしまっているだろうにレオンは、全く気にする様子もなく
「もしよかったら、試験前に一緒に練習しないか?」
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「えっ……」
不意の誘いに戸惑っていると──
「んまぁ♡ 楽しそうじゃないの」
背後から割り込む声。
振り向けば、サフィール先生がいつの間にか立っていた。
「せ、先生っ!? なんでここに……」
「生徒の様子を見に来るのは当然でしょ♡」
にこやかな笑みを浮かべながら、視線はレオンに向けられている。
「お嬢様は私の婚約者なんだから、勝手に誘わないでくださらない?」
突然の牽制。
「っ……!」
思わず声が裏返った。
「せ、先生!? ここでそれ言わなくても!」
焦って認めるようなことを言ってしまった。
レオンは一瞬驚いた顔をしたあと、苦笑して肩をすくめた。
「……なるほど。そういうことか。けど、諦める気はないよ」
「な──」
返す間もなく、彼は堂々と背を向けて去っていった。
残された私は混乱した。
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「せ、先生! あんなふうに言いふらさないでよ!」
「事実を言っただけよ♡」
「っ……でも!」
抗議の声を上げても、先生は余裕の笑みを崩さない。
その顔を見ていると、胸の奥がくすぐったくて苦しい。
(……なんなのよ、もう!)
顔を真っ赤にしてそっぽを向いた私は、心の中で叫んでいた。
レオンの言葉より、先生の態度の方がずっと気になって仕方がない──!
早く冷静にならなくては、また先生の思うつもりになってしまう。
そう思えば思うほど、落ち着かなくなってしまうのだった。
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