転移した場所が【ふしぎな果実】で溢れていた件

月風レイ

文字の大きさ
10 / 19
序章 神の園編 (改訂版)

第10話 【EXPスライム】

しおりを挟む
 偶然遭遇した白銀牙狼プラチナウルフに敵わないと踏むやいなや、晴人は白銀牙狼に気付かれないように【飛翔】を使用して追いかけられないように逃走を果たした。

 逃げるが勝ちという言葉があるけれど今回ばかりはその言葉の意味を痛感した。
 逃げるという行為は戦略的撤退だ。
 戦えば確実に負けるという相手に無策で襲い掛かるというのは勇気とは言わず無謀と呼ぶ。
 
 戦って死ぬのが怖くないと言えば嘘になるが、決して戦うのが嫌だというわけではない。

 【鑑定SP】によって分かったことは白銀牙狼は晴人の何周りも強いステータスを保持していた。
 野生の生き物である上に、ステータスも高いとなると今の晴人では正攻法で倒す方法はない。

 あのままがむしゃらに白銀牙狼と闘って居れば、ば今頃自分があの牙狼の胃袋に居ただろうと晴人は想像した。

 結果が分かるきっているのに突き進むほど晴人は馬鹿ではない。
 そう消極的ではなく、ポジティブに考えることに意識を向ける。
 まず白銀牙狼のステータスを【鑑定SP】で表示することが出来たので、自分と白銀牙狼の差は概ねは把握できた。

 晴人は【飛翔】を使って、拠点の洞窟へと帰還する。
 
 晴人が白銀牙狼を討伐する為の力を手にいる手段として考えられるのは

「やっぱり【ふしぎな果実】を出来る限り大量に食うしかないかな」

 そもそもこの森に置いてステータスが上がるのは【ふしぎな果実】【新聖水】を吸収するか、飛蹴兎を討伐して経験値を得るかの2種類である。
 となると必然的に考えられる成長方法は【ふしぎな果実】【新聖水】によるドーピングか飛蹴兎を討伐することでのレべリングになる。


 強くなる方法を整理した晴人は強くなる為に【ふしぎな果実】をいつも以上に収穫して、いやでも胃袋の中へと詰め込んだ。
 お腹一杯になっても更に胃に押し込むようにして【ふしぎな果実】【新聖水】を吸収した。
 
 だが人間である限りは胃袋に入れられる量は限られてくる。
 白銀牙狼を凌駕する力を得ると決意してから毎日できる限り胃袋に【ふしぎな果実】を詰め込む食トレを始めてから数日が経つ。

————————————————————————
【名前】竹中晴人(タケナカハルト)
【種族】人族
 Lv.22/♾
【HP】90100
【MP】47100
【攻撃力】60100
【防御力】60100
【敏捷】48100
【知力】48100
【幸運】45100
————————————————————————
【スキル】

【鑑定SP】【投石】【跳躍】【飛翔】【風魔法】
【回復魔法】

————————————————————————

【称号】神の園に踏み入れし者
    異世界人

————————————————————————

【新聖水】【ふしぎな果実】によって確かに前と比べれば数日間の間でかなり成長を果たした。

 後この生活を1週間ほどしていれば確かに白銀牙狼も凌駕する力は手に入れられるだろう。

【新聖水】【ふしぎな果実】の食トレ効果万々歳である。
 けれど今の時点では白銀牙狼プラチナウルフには追いついていない。
 いつ白銀牙狼と遭遇し戦闘するか分からない以上、未来への勘定は狸の皮算用に過ぎない。

「はぁ……今のままだと白銀牙狼を倒すのにまだまだ時間がかかるな」

 晴人はすぐには急成長出来ないことは分かっているつもりだが、出来るのならばもっと早く力を付けたいと思っていた。
 ただ晴人は地上の人からしたら異常なスピードで成長している事を地上の基準を知らない晴人は知るよしもなかった。

 そしていつも通りに【ふしぎな果実】の採集と飛蹴兎の狩猟へと奔走する。

 【飛翔】を使用して、神の園の上空から何か目新しいものがないか探索するが、特別新しいものは見当たらない。


「今日も新しい収穫はないかぁ……」

 晴人は今日も新たな収穫が見込めないとがっかりしていたところ上空から小さい何かを発見した。

 発見したそいつはポヨヨン、ポヨヨンと跳ねながら移動していた。

「あ、あ、あれはファンタジー世界の超定番のスライムじゃないか!?」

 晴人が目を向けた先にはファンタジー世界の超定番、最弱の魔物のスライムがいた。
 晴人は興奮し、流行る気持ちが抑え切れずにすぐさま【飛翔】で優雅に移動するスライムの元へと駆けつけた。

 そのポヨヨンとしたスライムは晴人が出現したとしても警戒する様子も一切なく、優雅にポヨヨンと跳ねていた。

 気付かないのなら幸運。
 スライムを討伐する為に【風魔法】を発動させ、木を薙ぎ倒す勢いの風刃をスライム目掛けて放つ。

 スパッ!

 スライム目掛けて勢いよく放たれた風刃は到達した瞬間に「スパッ」と音を立てて、討伐される筈だった。
 だがしかしその予想に反して、風刃が到達したのにも関わらず、スライムからは鈍い音が聞こえてくる。

 ボフッ。 


「え!? まともに当たったよね?」

 晴人は風刃を喰らったのにも関わらず平気そうなスライムに驚愕する。
 スライムは何事もなかったかのように呑気にピョンピョンと跳ねている。

「まさかこのスライム俺より強いんじゃないか——————」

 あり得ない事態が生じていると判断した晴人はすぐさま【鑑定SP】を使用して目の前に居るスライムのステータスを表示させる。

 鑑定によって表示されたのは

————————————————————————

【名称】EXPスライム
 Lv.1
【HP】1,000,000
【MP】0
【攻撃力】0
【防御力】0
【敏捷】0
【知力】0
【幸運】0

————————————————————————

【スキル】
【取得経験値10倍】【必要経験値1/10倍】

————————————————————————

【称号】神の園に住まいし者

————————————————————————



 晴人は思わず目の前にいるスライムの鑑定結果に驚いた。

「なんだよ、このスライム! EXPスライムっていうんだな! それよりもコイツめちゃくちゃHPあるじゃねぇかよ」

 EXPスライムは確かにHPが1,000,000もある。だが幸運な事にその他が0なので脅威になる事は無い。
 つまり目の前に居るEXPスライムと晴人の戦いは体力がどれだけ持つかの持久戦であるという事だ。
 
 だがHPだけ高くても高くても倒されるということはなく、携帯している【新聖水】を準備する。


「よし! EXPスライムよ、やってやろうじゃないか! どっちが最初にくたばるのか勝負だ!」

 そして晴人がEXPスライムに攻撃をし始めてから約2時間程時間が経過した。

 EXPスライムのHPゲージも残り僅かになってきて、そしてとうとう
 

 ピロリン♪

『報告、EXPスライム1匹の討伐を確認致しました。そしてEXPスライム討伐 により、【Exp】を100,000,000p入手しました。ステータスに反映します』


 EXPスライムを討伐した直後、晴人の体には大量の経験値が流れ込んでいた。

 どうやらEXPスライムはボーナスモンスター的な存在だったようだ。
 
しおりを挟む
感想 30

あなたにおすすめの小説

異世界に召喚されたが「間違っちゃった」と身勝手な女神に追放されてしまったので、おまけで貰ったスキルで凡人の俺は頑張って生き残ります!

椿紅颯
ファンタジー
神乃勇人(こうのゆうと)はある日、女神ルミナによって異世界へと転移させられる。 しかしまさかのまさか、それは誤転移ということだった。 身勝手な女神により、たった一人だけ仲間外れにされた挙句の果てに粗雑に扱われ、ほぼ投げ捨てられるようなかたちで異世界の地へと下ろされてしまう。 そんな踏んだり蹴ったりな、凡人主人公がおりなす異世界ファンタジー!

スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜

かの
ファンタジー
 世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。  スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。  偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。  スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!  冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!

勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!

よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です! 僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。 つねやま  じゅんぺいと読む。 何処にでもいる普通のサラリーマン。 仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・ 突然気分が悪くなり、倒れそうになる。 周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。 何が起こったか分からないまま、気を失う。 気が付けば電車ではなく、どこかの建物。 周りにも人が倒れている。 僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。 気が付けば誰かがしゃべってる。 どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。 そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。 想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。 どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。 一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・ ですが、ここで問題が。 スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・ より良いスキルは早い者勝ち。 我も我もと群がる人々。 そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。 僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。 気が付けば2人だけになっていて・・・・ スキルも2つしか残っていない。 一つは鑑定。 もう一つは家事全般。 両方とも微妙だ・・・・ 彼女の名は才村 友郁 さいむら ゆか。 23歳。 今年社会人になりたて。 取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。

異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします

Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。 相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。 現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編

「キヅイセ。」 ~気づいたら異世界にいた。おまけに目の前にはATMがあった。異世界転移、通算一万人目の冒険者~

あめの みかな
ファンタジー
秋月レンジ。高校2年生。 彼は気づいたら異世界にいた。 その世界は、彼が元いた世界とのゲート開通から100周年を迎え、彼は通算一万人目の冒険者だった。 科学ではなく魔法が発達した、もうひとつの地球を舞台に、秋月レンジとふたりの巫女ステラ・リヴァイアサンとピノア・カーバンクルの冒険が今始まる。

最強無敗の少年は影を従え全てを制す

ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。 産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。 カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。 しかし彼の力は生まれながらにして最強。 そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。

扱いの悪い勇者パーティを啖呵切って離脱した俺、辺境で美女たちと国を作ったらいつの間にか国もハーレムも大陸最強になっていた。

みにぶた🐽
ファンタジー
いいねありがとうございます!反応あるも励みになります。 勇者パーティから“手柄横取り”でパーティ離脱した俺に残ったのは、地球の本を召喚し、読み終えた物語を魔法として再現できるチートスキル《幻想書庫》だけ。  辺境の獣人少女を助けた俺は、物語魔法で水を引き、結界を張り、知恵と技術で開拓村を発展させていく。やがてエルフや元貴族も加わり、村は多種族共和国へ――そして、旧王国と勇者が再び迫る。  だが俺には『三国志』も『孫子』も『トロイの木馬』もある。折伏し、仲間に変える――物語で世界をひっくり返す成り上がり建国譚、開幕!

世界最強の賢者、勇者パーティーを追放される~いまさら帰ってこいと言われてももう遅い俺は拾ってくれた最強のお姫様と幸せに過ごす~

aoi
ファンタジー
「なぁ、マギそろそろこのパーティーを抜けてくれないか?」 勇者パーティーに勤めて数年、いきなりパーティーを戦闘ができずに女に守られてばかりだからと追放された賢者マギ。王都で新しい仕事を探すにも勇者パーティーが邪魔をして見つからない。そんな時、とある国のお姫様がマギに声をかけてきて......? お姫様の為に全力を尽くす賢者マギが無双する!?

処理中です...