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七不思議の正体
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「そうでしょ……高杉さん?」
レイの眼差しがゆっくりと高杉へと向く。
「昨晩、橘が見たと言う女は、『屋上の飛び降りの霊』の扮装をした高杉だったのだろう! 高杉は滑車を使い、いつものように七不思議を作っていたのだな!」
「ウィッグや白いドレス、笑い声が入ったICレコーダーは……そこの中?」
アルの言葉に続き、レイが高杉へと問いかける。その視線は、屋上の扉の横に向いていた。そこにはブルーシートで覆われた大きな物が置いてある。高杉は、鋭い光を放つ瞳でレイをしばし見つめた後、諦めたように呟いた。
「はい、その中です。滑車に紅い痕を付けたのも私です。絵の具を使ってそれらしく見立てようかと……」
その言葉を聞き、レイが頷く。
「そして、七不思議を作ったもう一人が……新井さん」
「もう、そこまで分かっていたんですね……」
「え――慎ちゃんが?」
レイと高杉の静かなやり取りを見守っていた橘が声を上げる。それに応えるように、高杉の視線が橘へと向く。
「新井さんは私が七不思議を作っているところを見てしまったんです。そして、私がこんなことをし始めた理由を聞いた彼は、私の手伝いを申し出てくれたんです」
「冷凍室にあった木箱は、新井さんと高杉さんの両方が利用していたんですよね」
少し遠い目をしながら語る高杉に、僕は確認する。
「はい。そこにICレコーダーを入れていて、いつでも怪談を作れるようにしていました」
「そう! そして、木箱に睡眠ガスを仕組んだのは貴様だな!! それで新井を――」
「ちょっと待って下さい。催眠ガスって……?」
高杉が困惑していることに驚いたのか、アルがキョトンとした顔で僕の方を振り向く。
「ああ、もう……だから最後まで話を聞いてって言ったじゃん」
そう、僕達は知り得た情報を全て伝えようとしたのだが、アルが途中で「もう分かったぞ!」などと言い、屋上に飛び込んでしまった為、うやむやなまま推理に突入してしまっていたのだ。
だから、アルが見当外れなことを言ってしまうのは、仕方ないこと――むしろ、今までボロが出なかったのがスゴイ。
そんな僕達のグダグダなやり取りを見ていた高杉が、眉をひそめて淡々と話し出す。
「最近は新井さんが花壇と実験動物の七不思議を担当していたので、冷凍室には近づいていないんです。だから、睡眠ガスというのはいったい……?」
レイの眼差しがゆっくりと高杉へと向く。
「昨晩、橘が見たと言う女は、『屋上の飛び降りの霊』の扮装をした高杉だったのだろう! 高杉は滑車を使い、いつものように七不思議を作っていたのだな!」
「ウィッグや白いドレス、笑い声が入ったICレコーダーは……そこの中?」
アルの言葉に続き、レイが高杉へと問いかける。その視線は、屋上の扉の横に向いていた。そこにはブルーシートで覆われた大きな物が置いてある。高杉は、鋭い光を放つ瞳でレイをしばし見つめた後、諦めたように呟いた。
「はい、その中です。滑車に紅い痕を付けたのも私です。絵の具を使ってそれらしく見立てようかと……」
その言葉を聞き、レイが頷く。
「そして、七不思議を作ったもう一人が……新井さん」
「もう、そこまで分かっていたんですね……」
「え――慎ちゃんが?」
レイと高杉の静かなやり取りを見守っていた橘が声を上げる。それに応えるように、高杉の視線が橘へと向く。
「新井さんは私が七不思議を作っているところを見てしまったんです。そして、私がこんなことをし始めた理由を聞いた彼は、私の手伝いを申し出てくれたんです」
「冷凍室にあった木箱は、新井さんと高杉さんの両方が利用していたんですよね」
少し遠い目をしながら語る高杉に、僕は確認する。
「はい。そこにICレコーダーを入れていて、いつでも怪談を作れるようにしていました」
「そう! そして、木箱に睡眠ガスを仕組んだのは貴様だな!! それで新井を――」
「ちょっと待って下さい。催眠ガスって……?」
高杉が困惑していることに驚いたのか、アルがキョトンとした顔で僕の方を振り向く。
「ああ、もう……だから最後まで話を聞いてって言ったじゃん」
そう、僕達は知り得た情報を全て伝えようとしたのだが、アルが途中で「もう分かったぞ!」などと言い、屋上に飛び込んでしまった為、うやむやなまま推理に突入してしまっていたのだ。
だから、アルが見当外れなことを言ってしまうのは、仕方ないこと――むしろ、今までボロが出なかったのがスゴイ。
そんな僕達のグダグダなやり取りを見ていた高杉が、眉をひそめて淡々と話し出す。
「最近は新井さんが花壇と実験動物の七不思議を担当していたので、冷凍室には近づいていないんです。だから、睡眠ガスというのはいったい……?」
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