私は………必要な子?

苺姫 木苺

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説教は怖い

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ティアラ達は瘴気の森に入って行った。
「あ、ケイゴそれ触らないほ…」
ティアラが注意をしようとしたが一瞬遅くケイゴは金色に光ってるキノコを触ってしまった。
「ひっ!このキノコ!巻きついてきたぞ!」
ティアラは黙示録(アポカリプクス)を短剣にしてキノコを切った。
「はあー……皆入った事ないんだよね?勝手なことしないでね。そのキノコは灯りの役割をしてるの!採取するには順序が必要なの!」
公爵達はティアラに従おうと思った。ティアラの迫力に負けてだ。


森の中央に着くまでに色々あった。そう、言葉にできない程色々あったのだ。ティアラが注意したのにも関わらず。
「な、…ティア、ラもしかして珍しいキノコとか薬草ここでか??」
「ん??そうだよ??」
ティアラはあっけらかんと言ったがそんな簡単に取れるわけではない。
「ティアラ殿…瘴気の森に入ってから精霊が君の周りに集まって来たのだが…」
「公爵……視える人なんですね。でも、この子達はまだ精霊じゃないですよ」
「どういうことだ?」
「この子達はまだ自我のない精霊の卵です。精霊樹から巣立っているってことは、もう少しで自我は生まれます」
精霊の卵はまだ、完全な精霊ではないのだ。
「卵??」
「そうです。私の周りに集まってきたのは、多分私のオーラに惹かれて来たんでしょう」
「オーラとはなんだ?魔力ではないのか??」
「オーラとは…………んー………なんて言えばいいかなぁ……心そのもの?みたいな?感じです!」
きっと、いや、この場にいる全員がティアラの言葉に???というのが浮かんでいるだろう。
「…………………ティアラ殿、目の前に、見えるアレはなんだ」
「あー…アレは逃げた方がいいですね~」
「S級のティアラがいう程か?!」
S級であるティアラが逃げた方がいいと聞いた面々は、物凄く強い魔物だと勘違いを起こした。いや、あの言い方で勘違いを起こさない方がおかしい。
「強くは、ないんだよ?でも、あの…………あの魔物ね、危険が迫っているとわかった瞬間………物凄く、そう物凄く臭いなんか分からない液体を吐き出すの………」
「な?!」
面々が、逃げようとした瞬間には物凄く臭い液体をかけられていた。



ティアラは全員に怒られていた。
「ティアラ殿!!あぁ言うのは前もって教えてくれ!!」
「そうだぞ!!ティアラ!!!おかげで……俺達物凄く臭い…」
「ごめん…」
ケイゴが俺達と言ってたが被っていない者?達がいた。それは、アランと精霊達と精霊の卵達だ。
『ティア………臭い』
男の子の精霊は鼻を押さえてうげーという顔をしていた。
「キューーン」
アランも遠ざかっていた。
「あと、ね。この臭い………1週間は落ちないの」
「は?!?!」とティアラ以外の者達が同じ反応をした。
ティアラは3時間延々に怒られた。
ティアラは密かに「もう、適当は辞めよう」と言ったのを聞かれ、またプラスに2時間怒られた。




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