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研修生活スタート
2 変人ばかりの地味な部署
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悪夢……って何だろう。
じゃあ俺も会議があるから、と笑顔で去って行ったアークさんを見送り、17階の職場に向かったけれど、頭の中ではアークさんの言葉がずっとぐるぐると回っていた。
小声で言ったってことは、やっぱり秘密なんだろうな。
ルーシェンは昨日は少しもそんな素振り見せなかったのに。むしろ熟睡してたし。今度会ったら聞いてみよう。いつ会えるか分からないけど。
『おはようございます!』
昨日訪ねた異世界担当課の前に立ち、扉をノックする。返事は無いけど扉は簡単に開いた。
『誰かいませんか?今日からここで働かせてもらう岬です』
時間が早いからか、誰の姿も見えない。
仕方なく机に荷物を置いて部屋を探索していると、設置された本棚に日本の漫画を見つけた。
***
「あなたが岬君?」
『は、はいっ!?』
しまった、つい時間を忘れて漫画を読んでいた。
声をかけられてびっくりして立ち上がると、人のよさそうな小柄なおばちゃんがそばに立っていた。
『岬修平です。よろしくお願いします!』
「かわいいわねぇ。私は松竹梅子よ。ウメ子って呼んでちょうだい」
おばちゃんはポケットから名刺をくれた。松竹梅……破壊力のある名前だ。
「ハルちゃんから聞いて楽しみにしてたのよ。よろしくね」
『よろしくお願いします!』
「この異世界担当課のメンバーはね、みんな日本に滞在してた事があるの。だから日本語も分かるし、自分でつけた日本風の名前を持っているのよ。私の名前なかなか素敵でしょ?」
『素敵です』
「正直ね!岬ちゃん」
一見掃除のおばちゃんみたいだけど、ウメ子さんは素敵だった。
ぽっちゃりしていて、髪型もよく分からないパーマがかかっていて、死んだ母さんに似てる。これで料理が下手だったら最高だな。
「おはよーございます……ウメコさん、新しい恋人ですか……?若いっすね」
片耳にイヤホンをつけた若いお兄さんが、ラジオ片手に出勤してきた。
声が低くてテンションも低い。作業着によく似た変わったファッションをしている。
「違うわよ~今日から入った岬君。異世界人なのよ」
『岬修平です。よろしくお願いします』
「へぇ……異世界人……それはどうも」
若いお兄さんは、それだけ言うと机についてラジオをいじりはじめた。
「あの子は太郎君よ。変わり者だけど、根はいい子だから」
ウメコさんの話によると、他に他国に長期出張に行っているメンバーが二人、異世界(日本)に滞在しているメンバーが一人いるらしい。
それに如月を加えて六人。
思ったより少ない人数で驚いた。もっとたくさんの人が働いているかと思ったのに。もっともこの疑問には、俺の歓迎会を兼ねた飲み会で太郎さんが答えてくれた。
「……ここは、変人ばかりの地味な課だから……国王にも王妃にも、以前は王子にも、見向きもされていなかった。仕事量は多いのに予算は低い。王宮に入ってくる新人魔法使いにも人気ゼロ。魔法関連部の部長と如月がかなり……やり手の魔法使いだから、かろうじてもっている。頑張ってくれ……異世界人の君」
俺、魔力ないけど大丈夫かな。
じゃあ俺も会議があるから、と笑顔で去って行ったアークさんを見送り、17階の職場に向かったけれど、頭の中ではアークさんの言葉がずっとぐるぐると回っていた。
小声で言ったってことは、やっぱり秘密なんだろうな。
ルーシェンは昨日は少しもそんな素振り見せなかったのに。むしろ熟睡してたし。今度会ったら聞いてみよう。いつ会えるか分からないけど。
『おはようございます!』
昨日訪ねた異世界担当課の前に立ち、扉をノックする。返事は無いけど扉は簡単に開いた。
『誰かいませんか?今日からここで働かせてもらう岬です』
時間が早いからか、誰の姿も見えない。
仕方なく机に荷物を置いて部屋を探索していると、設置された本棚に日本の漫画を見つけた。
***
「あなたが岬君?」
『は、はいっ!?』
しまった、つい時間を忘れて漫画を読んでいた。
声をかけられてびっくりして立ち上がると、人のよさそうな小柄なおばちゃんがそばに立っていた。
『岬修平です。よろしくお願いします!』
「かわいいわねぇ。私は松竹梅子よ。ウメ子って呼んでちょうだい」
おばちゃんはポケットから名刺をくれた。松竹梅……破壊力のある名前だ。
「ハルちゃんから聞いて楽しみにしてたのよ。よろしくね」
『よろしくお願いします!』
「この異世界担当課のメンバーはね、みんな日本に滞在してた事があるの。だから日本語も分かるし、自分でつけた日本風の名前を持っているのよ。私の名前なかなか素敵でしょ?」
『素敵です』
「正直ね!岬ちゃん」
一見掃除のおばちゃんみたいだけど、ウメ子さんは素敵だった。
ぽっちゃりしていて、髪型もよく分からないパーマがかかっていて、死んだ母さんに似てる。これで料理が下手だったら最高だな。
「おはよーございます……ウメコさん、新しい恋人ですか……?若いっすね」
片耳にイヤホンをつけた若いお兄さんが、ラジオ片手に出勤してきた。
声が低くてテンションも低い。作業着によく似た変わったファッションをしている。
「違うわよ~今日から入った岬君。異世界人なのよ」
『岬修平です。よろしくお願いします』
「へぇ……異世界人……それはどうも」
若いお兄さんは、それだけ言うと机についてラジオをいじりはじめた。
「あの子は太郎君よ。変わり者だけど、根はいい子だから」
ウメコさんの話によると、他に他国に長期出張に行っているメンバーが二人、異世界(日本)に滞在しているメンバーが一人いるらしい。
それに如月を加えて六人。
思ったより少ない人数で驚いた。もっとたくさんの人が働いているかと思ったのに。もっともこの疑問には、俺の歓迎会を兼ねた飲み会で太郎さんが答えてくれた。
「……ここは、変人ばかりの地味な課だから……国王にも王妃にも、以前は王子にも、見向きもされていなかった。仕事量は多いのに予算は低い。王宮に入ってくる新人魔法使いにも人気ゼロ。魔法関連部の部長と如月がかなり……やり手の魔法使いだから、かろうじてもっている。頑張ってくれ……異世界人の君」
俺、魔力ないけど大丈夫かな。
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