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認定式
4 バレてる。いろんな事が
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その後ジョシュのノロケ話を聞き、「お腹すいちゃった」というジョシュと一緒に10階の飲食店にランチを食べに行く事にした。
ジョシュは食べる事が大好きらしく、王宮はもちろん王都の美味しいお店をたくさん知っているらしい。
『今度教えてください』
「いいよ。ミサキ君地方出身なの?王都のおすすめデートコース教えてあげるね」
王都でルーシェンとデートっていうのもいいな。王宮は部下ばかりだから落ち着かないけど、変装して街に出ればバレないんじゃないかな。
「今日はお客さん多いね。何かあったのかな?」
10階は兵士達でかなり賑わっていた。
店じゃなくて、憩いの広場みたいな場所にたくさんの兵士が騒いでいる。
「号外だよー!」
俺がよく研修のスケジュールを確認する掲示板の前に人だかりが出来ていて、なんのポジションかよく知らない兵士が小さな紙を配っている。
こっちでは紙が貴重だから、新聞はあまり見たことがないけど、重要情報はたまにこうして配られる事があるらしい。
「何だろうね!?」
ジョシュが兵士達から号外を一枚もらってきた。心なしか目が輝いている。
文字を読むのに時間がかかる俺だけど、見出しの大きな異世界語はすぐに理解できた。何度も書いた記憶がある。『王子』という単語だ。
急に不安になった。出張中のルーシェンに何かあったんだろうか。よく見ると、号外には下の方にイラストがあった。格好いいルーシェンと埴輪みたいな顔の部下が何か話している絵。異世界語の読解力が低くて上手く読めないし、このイラストじゃ意味が分からない。
『何て書いてあるんですか?』
「ルーシェン王子様に新恋人!登場だって!」
うげっ……!!
「以前から隣国の姫君と婚約されるのではと思われていた王子様だが、ここ数日は頻繁に新しい恋人の部屋に通われているとの事、だって!うわぁ、興奮するね!」
うげげっ……!
「新しい恋人は王宮で働く男性(十八歳)で、飛行部隊など側近の中では恋人の存在は周知の事実、先日行われたパーティーでも、二人きりで逢瀬を楽しまれていた、だって!」
ば、バレてる……。いろんな事が。
俺、十八歳じゃないけど。でも俺の事だよな。つまりこのイラストの埴輪が俺?
「すごいね!ミサキ君、僕久々に興奮しちゃったよ!あれ、どうしたの?もしかして王子様のファンだった?」
『あ、はい……』
「元気出して!王子様に恋人がいるのは僕もショックだけど、もともと雲の上の人だから。それに、僕らにはちゃんと恋人いるし」
『そ、そうですね……』
よく見ると、俺の周りにいる兵士の中には床に崩れ落ちている人がちらほらいる。男女問わず。泣いている人も。
「私の王子様が……」
「こんな顔の兵士と!?」
「きっと遊びだよ。ご自分のお顔立ちが完璧だから、無いものを求められるんだろう」
「俺だってお付き合いしたかった。遊びでもいいから」
「お前は遊びでも無理だろ」
「俺は信じないぞ!」
「ファンクラブ解散かなぁ……」
みんな好き勝手な事を言ってる。でも、やっぱりショックを受けているのかな。相手が埴輪の俺ですみません……。
『ジョシュ、やっぱりランチはやめておきます』
「何言ってんの?食べるよ!」
落ち込む俺を引きずって、ジョシュは美味しいという飲食店に入った。
店の中でも王子の話でもちきりだ。正直記事や会話の内容が気になって、食事という気分じゃない。それでも運ばれてきた日替わりランチはボリュームがあって美味しそうだった。
『……ジョシュは、王子の恋人が男でも気にしないんですか?』
「え?」
ジョシュだけじゃない。嘆く兵士達も、恋人が男という部分に引っかかっている人はいなかった。
俺はなんとなく、王子様といえば世継ぎとかそういう問題で、相手は女性じゃないと駄目なのかと思っていたんだけど。
「もう、ミサキ君てば、いつの時代の人?自分の恋人だって男でしょ。それとも同性愛に厳しい村で育ったの?」
『問題ないんですか?』
「今は半獣と付き合ったって差別されない世の中だよ。さすがに王子様のお相手が半獣じゃまずいだろうけど」
『子供とか、跡継ぎとかは?』
「それはよく分からないけど、確か歴代の国王にも何人か同性同士で結婚された方いらっしゃったはずだよ」
そ、そうなのか?自由だな。ラキ王国。
「それよりさぁ、誰なんだろうね、お相手」
『え?』
「僕は飛行部隊が怪しいと思うな。いつも一緒にいるし、イラストからアーク様やロベルト様じゃ無いことは確かだけど、部屋に通われてもみんな気付いてないんだから、11階以上に住んでいるエリートだと思う。だから名前を載せてないんだよ」
ジョシュ鋭いな。ちょっとドキドキしたぞ。
「でも今度こそ幸せになって欲しいよね、王子様には。今までのお相手とは辛い事ばかりだったもんね」
ん?
今までのお相手?
ジョシュは食べる事が大好きらしく、王宮はもちろん王都の美味しいお店をたくさん知っているらしい。
『今度教えてください』
「いいよ。ミサキ君地方出身なの?王都のおすすめデートコース教えてあげるね」
王都でルーシェンとデートっていうのもいいな。王宮は部下ばかりだから落ち着かないけど、変装して街に出ればバレないんじゃないかな。
「今日はお客さん多いね。何かあったのかな?」
10階は兵士達でかなり賑わっていた。
店じゃなくて、憩いの広場みたいな場所にたくさんの兵士が騒いでいる。
「号外だよー!」
俺がよく研修のスケジュールを確認する掲示板の前に人だかりが出来ていて、なんのポジションかよく知らない兵士が小さな紙を配っている。
こっちでは紙が貴重だから、新聞はあまり見たことがないけど、重要情報はたまにこうして配られる事があるらしい。
「何だろうね!?」
ジョシュが兵士達から号外を一枚もらってきた。心なしか目が輝いている。
文字を読むのに時間がかかる俺だけど、見出しの大きな異世界語はすぐに理解できた。何度も書いた記憶がある。『王子』という単語だ。
急に不安になった。出張中のルーシェンに何かあったんだろうか。よく見ると、号外には下の方にイラストがあった。格好いいルーシェンと埴輪みたいな顔の部下が何か話している絵。異世界語の読解力が低くて上手く読めないし、このイラストじゃ意味が分からない。
『何て書いてあるんですか?』
「ルーシェン王子様に新恋人!登場だって!」
うげっ……!!
「以前から隣国の姫君と婚約されるのではと思われていた王子様だが、ここ数日は頻繁に新しい恋人の部屋に通われているとの事、だって!うわぁ、興奮するね!」
うげげっ……!
「新しい恋人は王宮で働く男性(十八歳)で、飛行部隊など側近の中では恋人の存在は周知の事実、先日行われたパーティーでも、二人きりで逢瀬を楽しまれていた、だって!」
ば、バレてる……。いろんな事が。
俺、十八歳じゃないけど。でも俺の事だよな。つまりこのイラストの埴輪が俺?
「すごいね!ミサキ君、僕久々に興奮しちゃったよ!あれ、どうしたの?もしかして王子様のファンだった?」
『あ、はい……』
「元気出して!王子様に恋人がいるのは僕もショックだけど、もともと雲の上の人だから。それに、僕らにはちゃんと恋人いるし」
『そ、そうですね……』
よく見ると、俺の周りにいる兵士の中には床に崩れ落ちている人がちらほらいる。男女問わず。泣いている人も。
「私の王子様が……」
「こんな顔の兵士と!?」
「きっと遊びだよ。ご自分のお顔立ちが完璧だから、無いものを求められるんだろう」
「俺だってお付き合いしたかった。遊びでもいいから」
「お前は遊びでも無理だろ」
「俺は信じないぞ!」
「ファンクラブ解散かなぁ……」
みんな好き勝手な事を言ってる。でも、やっぱりショックを受けているのかな。相手が埴輪の俺ですみません……。
『ジョシュ、やっぱりランチはやめておきます』
「何言ってんの?食べるよ!」
落ち込む俺を引きずって、ジョシュは美味しいという飲食店に入った。
店の中でも王子の話でもちきりだ。正直記事や会話の内容が気になって、食事という気分じゃない。それでも運ばれてきた日替わりランチはボリュームがあって美味しそうだった。
『……ジョシュは、王子の恋人が男でも気にしないんですか?』
「え?」
ジョシュだけじゃない。嘆く兵士達も、恋人が男という部分に引っかかっている人はいなかった。
俺はなんとなく、王子様といえば世継ぎとかそういう問題で、相手は女性じゃないと駄目なのかと思っていたんだけど。
「もう、ミサキ君てば、いつの時代の人?自分の恋人だって男でしょ。それとも同性愛に厳しい村で育ったの?」
『問題ないんですか?』
「今は半獣と付き合ったって差別されない世の中だよ。さすがに王子様のお相手が半獣じゃまずいだろうけど」
『子供とか、跡継ぎとかは?』
「それはよく分からないけど、確か歴代の国王にも何人か同性同士で結婚された方いらっしゃったはずだよ」
そ、そうなのか?自由だな。ラキ王国。
「それよりさぁ、誰なんだろうね、お相手」
『え?』
「僕は飛行部隊が怪しいと思うな。いつも一緒にいるし、イラストからアーク様やロベルト様じゃ無いことは確かだけど、部屋に通われてもみんな気付いてないんだから、11階以上に住んでいるエリートだと思う。だから名前を載せてないんだよ」
ジョシュ鋭いな。ちょっとドキドキしたぞ。
「でも今度こそ幸せになって欲しいよね、王子様には。今までのお相手とは辛い事ばかりだったもんね」
ん?
今までのお相手?
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