One week

カム

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金曜日、午後1時(レヴィン編)

10 ペットではありません

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 ……よし、トイレだな。

 トイレだけの建物は見当たらないから店か民家で借りよう。
 俺はすぐ近くにある建物の扉に亀より遅いスピードでたどり着くと、扉をあけた。

『……すみません。トイレ、貸してください』

 俺が声をかけると、中にいた人々が一斉にこっちを向いた。武器屋だったらしい。

「なんだ兄ちゃん、腹でも壊したか?」

 マッチョな男がでかい斧を磨きながらカウンターごしに返事をした。
 店内には所狭しと刀剣類やハンマーとか恐ろしげな武器が並んでいる。数人いる客もみんな体格のいい男ばかりだ。ちょっと怖い。いや待て。この人達ならアニキに勝てるかも。

「トイレなら通路の奥だ」
『……ありがとうございます』

 取りあえずトイレが先だ。スッキリしてから助けを求めよう。

 前屈みでトイレに向かう俺を客たちが笑っているけど、そんな事にかまってはいられない。
 やっとの思いでトイレにたどり着き、一番奥の個室に滑り込んだ。

「……はあっ、はぁ」

 大急ぎで異世界ズボンを下ろす。下着が濡れてるから後で履き替えよう。
 下着の中に手を入れて、元気いっぱいのムスコに恐る恐る触れてみた。

「……っ、ふ、あ……」

 ヤバい。触るだけでこの有り様だ。腰が抜けそうで手を動かせない。これ以上汚したくないから、もう片方の手で何とか下着をずらす事にする。
 異世界のトイレは蓋付きの椅子みたいな感じだ。蓋も外さないと……。

 ゆっくり手を動かして、慎重に下着を下ろしていると、トイレに誰かが入ってくる気配がした。

「……っ!?」

 無意識にハアハア言っていた息を止める。
 誰かいると集中できないから、じっと息を止めて、誰かが出ていくのを待つ事にした。正直早く出ていって欲しい。もう我慢の限界だ。

 ……あれ?足音が消えた?もう出ていったのか?
 俺の気のせいだったのかな。誰かが入って来たと思ったのに。

「……はぁ」

 小さく息をした瞬間、俺の入っていた個室のドアがバタンと勢いよく開いた。

「……あ」

 立っていたのは、フードを被った盗賊のアニキ。
 一目で機嫌の悪さが分かる。マッチョさでは武器屋の店主に負けてるけど、身にまとう恐ろしいオーラでは勝負にならない。元気いっぱいのムスコが縮み上がりそうになった。

「てめえ、薬一つ買うのにどれだけ時間かかってんだよ」

 入ってくるなりそう言うと、後ろ手にドアを閉めた。

『は……』

 入ってます、と言おうとして断念した。アニキが俺との距離をつめ、俺の顎を掴んで上むかせたからだ。近い。怖い。

「なあ、兄ちゃん……お前今、大声を出そうとした訳じゃないよな」

 動かせる範囲内で首を振ると、アニキの目が満足気に細められた。

「俺は盗賊だ。この国の法律では盗賊は捕まったら処刑される。だから俺は大人しく捕まるつもりはない。お前が誰かを呼べば、最初に入って来た奴は死ぬことになる。お前は優しいから、見ず知らずの人間を、自分が助かるために犠牲にはしないよなぁ?」

 至近距離で囁かれ、有無を言わせない迫力に動機が激しくなる。
 高速で頷くと、アニキはようやく顎を放してくれた。

「……いい子だ。もの分かりのいいペットで嬉しいよ」
「ワン」
「だが……勝手にトイレに入るのは良くねえな」

 え?

 アニキの片手が、所在無さげに自己主張していた俺のムスコをギュッと掴む。

「あ!っ、あ、ああっ……!」

 体にビリビリと電流が走ったみたいに跳ねた。掴まれていなかったら絶対に何か出てたはずだ。

「おい、今大声を出すなって言ったよな?」

 そんな無茶な……!
 内心そう思ったけど、アニキが怖いから片手で口を押さえる。もう片方の手で、下げようとしていた下着を握って快感に耐えた。

「ペットがご主人様に無断でイッたら駄目だろ。しかも勝手にトイレで扱くとか、俺を馬鹿にしてんのか?」

 ヒィー。トイレに入っただけでキレられた。

『……し、してませ、んぅー』

 アニキの握力半端ない!圧縮されてミクロになるんじゃないだろうか、という疑念が生まれそうなほど強く握られて、俺はほとんど涙目だ。

『……っ、道に迷って……っ、アニキを探して、たら、偶然トイレに……あ、ふあぁ……』

 声のトーンを極力落とし、口から出まかせの言い訳をしているうちに、アニキの手の力が弱くなった。程よい力に変わってきて、先端を擦るように揉まれて気持ちいい。

『あっ……あうぅ』
「迷ったのなら仕方ねぇな」

 アニキはそう言うと、俺のムスコを握っていた手を放した。え?終わり?そして今の話信じたのか?

「最初だから許してやる。取り合えず脱げ」

 良かった、許された。脱げばいいのか。
 何だか頭がぼうっとして、何が正しくて自分がどうするべきなのか、判断出来なくなってきた。俺に分かるのは、アニキに逆らったら怖いという事と、助けを呼べば誰かが殺されるかもしれないという事だけだ。だから大人しくジャケットのボタンに手をかける。

「上はいい。下だけ脱げ」

 下なんてもうほとんど脱いでますけど。
 頭の中で反論し、ズボンと下着を脱いでジャケットとTシャツにブーツだけという間抜けなスタイルになった。動くと気持ちよくなるから、動きはスローだ。

 アニキに椅子型トイレの蓋の上に座れと言われたので、正座をすると再びキレられた。

「膝を抱えて足を開け」
『何言ってるか分かりません』

 分かるけど嫌だ。
 体育座りはお尻の薬が奥を刺激するから嫌だし、露出狂でもないのにそんな変態ポーズできるか。

「ご主人様に逆らうのか?」

 当たり前だ。誰がご主人様だ。俺はペットじゃない。自分の主人は自分だけだ。例えどんなに脅されても、やりたくないことはやらない。そんな事するくらいなら死んだ方がましだ。

「いい子だ」

 って、あれ?
 アニキが目を細め、俺は気づけばストリップ男優のように露出狂ポーズをとっていた。いつの間に……!?

『やっぱり今のは無しで……!』

 ノリのいい性格が災いした!だけど便座から降りるより早く、アニキが俺の体を押さえつけ、外気にすっかり馴染んできていた俺のムスコを口内におさめた。
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