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魔王の意外な再会
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魔王とその少々抜けてる仲間達は現在牢屋の中から犬人族の長老と相対していた。
両者の間の空気は剣呑で、今にも言い合い、いや、更に発展して殴り合いが始まりかねない雰囲気である。
一名、バカなチンピラみたいにメンチ切ってる奴がいるが、いつも頭が足りなそうな男なので、魔王と斥候は無視する。
そして、数秒、もしくは数分経ったかもしれない。
静寂を切り裂いたのは、魔王であった。
「お前、名前は?」
。。。
痛い程の沈黙。
状況の整理。
現在、魔王一行は何故か捕らえられ犬型の獣人族の村の牢に入れられている。
そして、この集落の最高責任者であろう村長が訪れた。
そして囚人の長の第一声は、「お前、名前は?」である。
この事態にその場の全員が混乱する。
魔王一行と村長、衛兵一人しかいないのに謎のザワザワ、という効果音が聞こえる。
「ラグトじゃが、それが何か?」
立派な犬耳を生やした白髪の老人が答える。
その言葉を聞くと、ウオマは顔をパァッと輝かせた。
「お前もしかしてあれか!?あの百年ぐらい前ここで魔族と獣人族の同盟会合があった時に木の上で遊んで談義の場に屋根ぶち壊して落ちてきたガキのラグトか!?」
「なっ!その事を何故。。。!」
ウオマが唐突な思い出話をして老人が狼狽すると、
「ほらあの時不死身の魔王が来てただろ?」
「た。。。確かにそうだが。。。」
「俺だ!魔王だ!」
「はぁ!?」
長老ラグトが唸る。
そして、理解が追いつき、脳が再起動したのか、衛兵にウオマ達の枷を外すよう命じ、その後村へウオマの連れ二名と共に戻ってろと伝えた。
ウオマは手枷を解除してもらうと即座に魔法を展開。
未だ困惑しているクレイとアラン、及び衛兵に霊魂操作をして記憶を曖昧にする。
そして三人が村へと遠ざかっていく。
「さてと、話をしようじゃないかラグト」
憤怒のオーラと敵意剥き出しで犬人族の長老に話しかける魔王様。
「申し訳ありませぬ魔王陛下!貴方様とは知らず危害を加えてしまった大罪、陛下のお望みの罰をなんなりと申し付けください!」
「。。。」
ちょっと引いた魔王さん。
まさかここまで怯えるとは思わなかった。
「あ、いや、その、別に良いからな?ちゃんとお前の所に顔出さなかった俺も悪いし。捕まった理由は聞きたい所だが」
魔王がたじろぎ気味に謝罪と疑問を放つ。
「申し訳ありません。貴方様をここに案内した若き民が礼を貰ったと聞き、拝見した所、禁忌魔法の霊魂魔術がかかってるとお見受け致しましたので、何処ぞの危険な輩が村を襲撃しに来たと勘違いしまして。。。誠に申し訳ございませんでした!」
「あ、うん。それ考えるべきだった。ごめん」
さしもの魔王も流石に謝る。
そういえば、自分以外の霊魂魔法の使い手達は皆凶悪な神の領域に手を伸ばそうとする人格・精神異常者達ばっかだったな。。。という思考がふと魔王の頭の中で浮き上がるが、直ぐに霧がかかって消える。
そして魔王はまた頭を回すともう一つ問題に思い当たる。
「そういやお前、何で俺だって気付いたんだ?人族の冒険者になりすましているんだが。。。」
今魔王は人族の若き冒険者ウオマという設定で旅している。
なのにこの老人には正体を明かして何故か受け入れられた。
本来なら人族風情が何自分を魔王と騙っているんだと憤慨される筈だ。
「いえ、百年前のご来訪の時の魔王陛下の魂の匂いを覚えていましたので。昔から善の魂からは特別な匂いがしたものですから。そのせいで色々苦労もありましたけれど。」
そう言われ、魔王は思い出す。
前回この村に訪問に来た時に確かにこの少年は今までの犬人族の中でも別格の嗅覚を持ち合わせ、人間の本質を見極める事が出来たのだと。
偶々今回は面から会ってなかったのでわからなかったが、最初に挨拶していれば直ぐ魔王だとバレていたであろう。
「それで、どのような経緯で陛下はこの村にいらしたので?」
長老が最大限の敬意を込めて尋ねると、
「実はかくかくしかじかで。。。勇者を倒す為に旅をしている。仲間を集めているのはただの嫌がらせだ。魔族の勇者、不死身の魔王が人の王、勇者を倒しに旅に出る!的な奴でな」
それを聞いたラグトは、
「はっはっは!そうでございますか!やはり魔王殿は昔から愉快な方ですな!面白い方です!」
「だろ?人生楽しまなきゃ損だぜ?」
「貴方様は永遠の命を持っていらっしゃる。楽しむ機会はいくらでもあるのでは?」
「人生全てを娯楽に費やす!それが俺、不死身の魔王だ!」
そして二人の旧知がひとしきり笑い合うと、ラグトが話を持ち出した。
「所で陛下、現在の勇者殿の近況をもうご存知で?」
両者の間の空気は剣呑で、今にも言い合い、いや、更に発展して殴り合いが始まりかねない雰囲気である。
一名、バカなチンピラみたいにメンチ切ってる奴がいるが、いつも頭が足りなそうな男なので、魔王と斥候は無視する。
そして、数秒、もしくは数分経ったかもしれない。
静寂を切り裂いたのは、魔王であった。
「お前、名前は?」
。。。
痛い程の沈黙。
状況の整理。
現在、魔王一行は何故か捕らえられ犬型の獣人族の村の牢に入れられている。
そして、この集落の最高責任者であろう村長が訪れた。
そして囚人の長の第一声は、「お前、名前は?」である。
この事態にその場の全員が混乱する。
魔王一行と村長、衛兵一人しかいないのに謎のザワザワ、という効果音が聞こえる。
「ラグトじゃが、それが何か?」
立派な犬耳を生やした白髪の老人が答える。
その言葉を聞くと、ウオマは顔をパァッと輝かせた。
「お前もしかしてあれか!?あの百年ぐらい前ここで魔族と獣人族の同盟会合があった時に木の上で遊んで談義の場に屋根ぶち壊して落ちてきたガキのラグトか!?」
「なっ!その事を何故。。。!」
ウオマが唐突な思い出話をして老人が狼狽すると、
「ほらあの時不死身の魔王が来てただろ?」
「た。。。確かにそうだが。。。」
「俺だ!魔王だ!」
「はぁ!?」
長老ラグトが唸る。
そして、理解が追いつき、脳が再起動したのか、衛兵にウオマ達の枷を外すよう命じ、その後村へウオマの連れ二名と共に戻ってろと伝えた。
ウオマは手枷を解除してもらうと即座に魔法を展開。
未だ困惑しているクレイとアラン、及び衛兵に霊魂操作をして記憶を曖昧にする。
そして三人が村へと遠ざかっていく。
「さてと、話をしようじゃないかラグト」
憤怒のオーラと敵意剥き出しで犬人族の長老に話しかける魔王様。
「申し訳ありませぬ魔王陛下!貴方様とは知らず危害を加えてしまった大罪、陛下のお望みの罰をなんなりと申し付けください!」
「。。。」
ちょっと引いた魔王さん。
まさかここまで怯えるとは思わなかった。
「あ、いや、その、別に良いからな?ちゃんとお前の所に顔出さなかった俺も悪いし。捕まった理由は聞きたい所だが」
魔王がたじろぎ気味に謝罪と疑問を放つ。
「申し訳ありません。貴方様をここに案内した若き民が礼を貰ったと聞き、拝見した所、禁忌魔法の霊魂魔術がかかってるとお見受け致しましたので、何処ぞの危険な輩が村を襲撃しに来たと勘違いしまして。。。誠に申し訳ございませんでした!」
「あ、うん。それ考えるべきだった。ごめん」
さしもの魔王も流石に謝る。
そういえば、自分以外の霊魂魔法の使い手達は皆凶悪な神の領域に手を伸ばそうとする人格・精神異常者達ばっかだったな。。。という思考がふと魔王の頭の中で浮き上がるが、直ぐに霧がかかって消える。
そして魔王はまた頭を回すともう一つ問題に思い当たる。
「そういやお前、何で俺だって気付いたんだ?人族の冒険者になりすましているんだが。。。」
今魔王は人族の若き冒険者ウオマという設定で旅している。
なのにこの老人には正体を明かして何故か受け入れられた。
本来なら人族風情が何自分を魔王と騙っているんだと憤慨される筈だ。
「いえ、百年前のご来訪の時の魔王陛下の魂の匂いを覚えていましたので。昔から善の魂からは特別な匂いがしたものですから。そのせいで色々苦労もありましたけれど。」
そう言われ、魔王は思い出す。
前回この村に訪問に来た時に確かにこの少年は今までの犬人族の中でも別格の嗅覚を持ち合わせ、人間の本質を見極める事が出来たのだと。
偶々今回は面から会ってなかったのでわからなかったが、最初に挨拶していれば直ぐ魔王だとバレていたであろう。
「それで、どのような経緯で陛下はこの村にいらしたので?」
長老が最大限の敬意を込めて尋ねると、
「実はかくかくしかじかで。。。勇者を倒す為に旅をしている。仲間を集めているのはただの嫌がらせだ。魔族の勇者、不死身の魔王が人の王、勇者を倒しに旅に出る!的な奴でな」
それを聞いたラグトは、
「はっはっは!そうでございますか!やはり魔王殿は昔から愉快な方ですな!面白い方です!」
「だろ?人生楽しまなきゃ損だぜ?」
「貴方様は永遠の命を持っていらっしゃる。楽しむ機会はいくらでもあるのでは?」
「人生全てを娯楽に費やす!それが俺、不死身の魔王だ!」
そして二人の旧知がひとしきり笑い合うと、ラグトが話を持ち出した。
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