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魔王の計画変更
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「勇者の現在ね。。。」
魔王は今村に向かってトコトコ歩いていた。
そよ風が気持ちよく顔に吹きつき、僅かに顔を顰め瞼を閉じる。
ウオマはかなり悩んでいた。
それもこれも全て先程旧知のラグトから聞いた話の所為だった。
ニ十分前、魔王と犬型の獣人族の民の長、ラグトが意外な再会を果たしていた。
そして、突然、ラグトはこう言った。
「所で陛下、現在の勇者殿の近況をもうご存知で?」
これを聞いた魔王は固まった。
そして、絞り出すように、
「・・・・・・何が、あった。俺のいない二十年の間に何があった?」
魔王がラグトに問う。
「実は。。。これは私がこの村出身のフォウンの諜報部員に秘密裏に調査させた事なのですが。。。」
ラグトが視線で本当に聞くつもりかと最終確認をするが、不死身の魔王は首肯し、続きを求める。
「二十年前、不死身の魔王が勇者に討伐され、魔族は根絶やしにされました。当時、何の手助けも出来ず本当に申し訳ありませんでした。。。!」
犬人族の長老がそう謝罪すると、魔王は手を出して水に流す、という態度を見せる。
あの時は彼らにも事情があったのだ。
主に魔王が引き起こした事情が。
決して口にはしないがな!
当時、大陸の西側に位置していた魔国は同盟国もなく、大陸で孤立し、大陸の最東端、大陸最大の国として繁栄していた人族の国、及び数々の属国の小国群に敵対していた。
先代の人王は少々慎重、加えて奥手だった。
だから魔族も平和に暮らしていたのだが、王が代替わりし、かなり好戦的、いや、支配的な王に変わると、人族は過激な侵略行為を開始した。
そこからその時代、大陸の中心部分を領地にしていた獣人族の土地を奪い取り、徐々に西へと迫っていった。
それでも大陸の中部からフォウンの森へと生き残りが逃げ込んだが、そこでも抗戦しきれず、最終的に降伏し、フォウン大森林一帯だけが現在の獣人の国領となっている。
そして、人族の国の属国となった事で魔国との同盟も絶たれ、大陸の西部以外は名実共に人族の支配圏となった。
その際、魔王はわざと兵をフォウンに送り、人族のそこへの警戒を促した。
全ては、魔国の為に獣人が戦って死んだりしないように。
手助けしようと思い援軍に来て死なれるのは一番困るし、魔王が霊魂の繋がりを持っていない故に生存させる為の霊魂の保護すら出来ないから、という考えの結果だ。
回想終了!
現実に舞い戻る!
「そして、その後人族は大陸全土を占拠し、勇者は王女と結婚して大陸を支配する王となりました。そしてその後しばらくは国を平和に統治していたのです。」
「そこまでは粗方聞いた事のある話だ。そこから何がどうなったんだ?」
「ここからが私が調査した方の事です。先ず、最近勇者、いえ、国王は突然周りの国を少しずつ侵略し始め、税金額の吊り上げ、そして労働環境を悪いように弄ったりしました。」
「そこまでは聞いた。でも昔の勇者はそうじゃなかったろ?何があったんだ?」
「実は。。。調査した所、教皇、及びに先代が死んでいました。」
「な!?それは本当か!?あいつら後数百年は禁忌とか使って生きそうだったのに。。。」
魔王が驚いてしてそう言うと、
「そして、そこからなんです。勇者が豹変したのは」
「。。。何があった?」
「正直に申し上げますと、この情報を手に入れた諜報員は生で音声を魔法で送りながら、死亡したのです。勿論、その魔法は彼の死亡と共に残滓すら残さずに消滅しましたが。。。最後、聞こえてきた音声から考えた結果、勇者様は。。。謎の声に指示されて動いているようです」
「謎の声?どういう。。。?」
「そこまでは我々では分かりませんでした。かといって、追加の部隊を送る事も出来ないので、それ以上の情報は掴めておりません。ですが、魔王陛下ならもしや、旅の終わりに突き止められるかも知れません」
ラグトの言葉を聞くと、魔王は、
「よし!じゃあ旅の終わり、最終決戦で勇者の野郎を問い詰めてやる!俺も興味あるからな!」
と陽気な口調でそう言うと、魔王は最後にありがとよ、と言い残し、去って行った。
「そういや女のお礼の件、あれ只の霊魂強化しかかかってないからなー!」
と遠くから聞こえ、犬人族の長は微笑んだ。
そして冒頭へ戻る。
「取り敢えず勇者の所行く!基本方針はこのままでいいが、そこからどうするか。。。」
魔王が苦悩の声を上げる。
何せ今の情報で予定全てが狂ったも同義なのだ。
王としてふんぞり返ってる勇者の所へ行き、仲間と一緒に倒す。
この予定だったのだが、勇者が何らかに操られてるとなったら話は別だ。
そもそも魔王は勇者を憎んでる訳じゃない。
ただ、嫌がらせをしたいだけなのだ。
それが出来ない状態ならば、そう出来るように状況を変える。
「よし、勇者の助太刀に行くか!」
魔王は今村に向かってトコトコ歩いていた。
そよ風が気持ちよく顔に吹きつき、僅かに顔を顰め瞼を閉じる。
ウオマはかなり悩んでいた。
それもこれも全て先程旧知のラグトから聞いた話の所為だった。
ニ十分前、魔王と犬型の獣人族の民の長、ラグトが意外な再会を果たしていた。
そして、突然、ラグトはこう言った。
「所で陛下、現在の勇者殿の近況をもうご存知で?」
これを聞いた魔王は固まった。
そして、絞り出すように、
「・・・・・・何が、あった。俺のいない二十年の間に何があった?」
魔王がラグトに問う。
「実は。。。これは私がこの村出身のフォウンの諜報部員に秘密裏に調査させた事なのですが。。。」
ラグトが視線で本当に聞くつもりかと最終確認をするが、不死身の魔王は首肯し、続きを求める。
「二十年前、不死身の魔王が勇者に討伐され、魔族は根絶やしにされました。当時、何の手助けも出来ず本当に申し訳ありませんでした。。。!」
犬人族の長老がそう謝罪すると、魔王は手を出して水に流す、という態度を見せる。
あの時は彼らにも事情があったのだ。
主に魔王が引き起こした事情が。
決して口にはしないがな!
当時、大陸の西側に位置していた魔国は同盟国もなく、大陸で孤立し、大陸の最東端、大陸最大の国として繁栄していた人族の国、及び数々の属国の小国群に敵対していた。
先代の人王は少々慎重、加えて奥手だった。
だから魔族も平和に暮らしていたのだが、王が代替わりし、かなり好戦的、いや、支配的な王に変わると、人族は過激な侵略行為を開始した。
そこからその時代、大陸の中心部分を領地にしていた獣人族の土地を奪い取り、徐々に西へと迫っていった。
それでも大陸の中部からフォウンの森へと生き残りが逃げ込んだが、そこでも抗戦しきれず、最終的に降伏し、フォウン大森林一帯だけが現在の獣人の国領となっている。
そして、人族の国の属国となった事で魔国との同盟も絶たれ、大陸の西部以外は名実共に人族の支配圏となった。
その際、魔王はわざと兵をフォウンに送り、人族のそこへの警戒を促した。
全ては、魔国の為に獣人が戦って死んだりしないように。
手助けしようと思い援軍に来て死なれるのは一番困るし、魔王が霊魂の繋がりを持っていない故に生存させる為の霊魂の保護すら出来ないから、という考えの結果だ。
回想終了!
現実に舞い戻る!
「そして、その後人族は大陸全土を占拠し、勇者は王女と結婚して大陸を支配する王となりました。そしてその後しばらくは国を平和に統治していたのです。」
「そこまでは粗方聞いた事のある話だ。そこから何がどうなったんだ?」
「ここからが私が調査した方の事です。先ず、最近勇者、いえ、国王は突然周りの国を少しずつ侵略し始め、税金額の吊り上げ、そして労働環境を悪いように弄ったりしました。」
「そこまでは聞いた。でも昔の勇者はそうじゃなかったろ?何があったんだ?」
「実は。。。調査した所、教皇、及びに先代が死んでいました。」
「な!?それは本当か!?あいつら後数百年は禁忌とか使って生きそうだったのに。。。」
魔王が驚いてしてそう言うと、
「そして、そこからなんです。勇者が豹変したのは」
「。。。何があった?」
「正直に申し上げますと、この情報を手に入れた諜報員は生で音声を魔法で送りながら、死亡したのです。勿論、その魔法は彼の死亡と共に残滓すら残さずに消滅しましたが。。。最後、聞こえてきた音声から考えた結果、勇者様は。。。謎の声に指示されて動いているようです」
「謎の声?どういう。。。?」
「そこまでは我々では分かりませんでした。かといって、追加の部隊を送る事も出来ないので、それ以上の情報は掴めておりません。ですが、魔王陛下ならもしや、旅の終わりに突き止められるかも知れません」
ラグトの言葉を聞くと、魔王は、
「よし!じゃあ旅の終わり、最終決戦で勇者の野郎を問い詰めてやる!俺も興味あるからな!」
と陽気な口調でそう言うと、魔王は最後にありがとよ、と言い残し、去って行った。
「そういや女のお礼の件、あれ只の霊魂強化しかかかってないからなー!」
と遠くから聞こえ、犬人族の長は微笑んだ。
そして冒頭へ戻る。
「取り敢えず勇者の所行く!基本方針はこのままでいいが、そこからどうするか。。。」
魔王が苦悩の声を上げる。
何せ今の情報で予定全てが狂ったも同義なのだ。
王としてふんぞり返ってる勇者の所へ行き、仲間と一緒に倒す。
この予定だったのだが、勇者が何らかに操られてるとなったら話は別だ。
そもそも魔王は勇者を憎んでる訳じゃない。
ただ、嫌がらせをしたいだけなのだ。
それが出来ない状態ならば、そう出来るように状況を変える。
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