異世界人類を現代知識チートで導け!

相田 彩太

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最終章 ここから始まる理想郷

その1 俺と過ちの最終決戦

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 彼女のメッセージが意味する所は何だろうか?
 直接電話して聞いてみるか。
 いや、だがその前にバッグの中を確認してみよう。
 今までのパターンならば、この中にはモモ―からの贈り物が入っている可能性が高い。
 俺はバッグを開ける。
 そこには、中に綿を詰め込まれた人形が入っていた。
 顔は俺にちょっと似ている。
 そして、その背中には『いつまでも、どこまでも』というメッセージが書かれていた。
 モモ―のやつめ。
 俺はその愛らしい人形をぎゅっと抱く。
 道行く人からの視線を感じるが気にしない。
 
 ん、まだ何か入っているな?

 バッグの中には、1枚の手紙とプラスチック製の胸像が入っていた。
 その胸像は胸の部分だけで、首から上がなかった。
 俺の女神像の首が取れたのではない。
 俺の女神像は無事だ。

 手紙はヤーからだった。
 
 『神様、あなたの優しさと叡智に私は、私の愛する者たちは救われました。私はあなたのお役に立ちたい! でも、あの女の事を考えると、おっぱい! しか頭に浮かばないのです……。ならば! せめてものヒントとして、その、おっぱい! を形にしました。神様が、これから真実にたどり着ける事を祈っています。 ヤー』

 でかした!
 こと、おっぱいにおいては、俺は自称だが天才だ!
 このおっぱい像を見れば、俺のおっぱいデータベースにある女性のおっぱいであれば、俺は特定できる!

 俺はおっぱい像を眺める。
 俺は知っている……、このおっぱいを知っている!
 これは、俺が中学生の時に告白した理想のBカップ! 塚野田つかのだ 伊勢いせさんのおっぱいだ!

 俺はそのおっぱい像に夢中だったので、気がそぞろだった。
 明らかな速度超過の白ワゴン車に気付くのが一瞬遅れた。
 ワゴン車は歩道に乗り上げ、横転し、こちらにスリップしてくる。
 だが、俺の第六感が危機を紙一重のタイミングで察知していた。
 華麗なバックステップで圏外に退避できる!
 だが、俺にはわかっている。
 どうしても、超常的な”なにか”は俺をあの世界に行かせたいようだ。
 俺の隣に朝帰り? いや昼帰り? で脳内恋愛お花畑になっている、アラサーOLが居た。
 無論、俺の偏見である!

 だが、手を伸ばせば届く所に居る女性を、男が助けぬ道理はない!
 俺は、女性の腰ベルトを掴み、全力でバックステップする!
 視界がワゴン車の天板で埋まり、俺の視界が暗転した。


 ◇◇◇◇◇

 ああ、俺が間違っていた……
 俺はどこで間違えた……

 「神様? どうなされたのです、頭を抱えて? ほら、みんなも神様の降臨を祝福していますよ」

 俺に声を掛けて来た女の子の名はバス―。
 モモ―から200年の時を経た、この時代の巫女らしい。
 デカい、Dカップだ。
 
 「かみさまー! すてきー!」

 いや、問題はそこではない。
 
 「かみさまー! 我らの救世主―!」

 俺の目の前にある、アレが問題なのだ。

 「かみさまー! やさしく! つよく! かしこい!」

 眼下で野太い声で俺を称えている男たち。

 「かみさまー! あなたの教え、守っておりますぞー!」

 ここは熱帯であり、薄着が主体だ。
 俺が教えたレースは女性の柔肌を薄く隠すベールになり、その下にあるブラジャーが、透けて見えて美しい。
 おっぱい丸出しより、ずっとエロい!
 個人の感想です。
 でも! なんで!

 「なんで、あの男たちまでブラジャーを着けているんだ!? だれのせいだー!?」

 筋骨隆々のヒューマン獣人ジャガーマン魚人マーマン爬虫人類リザードマン、みんなが、その大胸筋の上にブラジャーを着けていた。

 「はい、やさしい神様はおっしゃいました。『これからは、、運動する時はスポーツブラを着けるとよいぞ』と。神様降臨の時は激しい動きで祝福しますから」
 「俺のせいだー!!」

 ◇◇◇◇◇

 よし、気を取り直そう。
 見たくない物は見なければいいのだ。
 男どもは視線を上げて顔を見るようにしよう。

 「きゃっ! かみさまと目があっちゃった!」

 うん、女の子を見よう。
 俺は視線をバス―に移す。

 「はい、神様、心得ております」

 パンパンとバス―が手を叩くと、料理が出てきて、踊り子が登場した。
 全体的にルックスのレベルが高い!
 その中でも、バス―は極上だ。
 薄褐色のセミロングを後ろで一本にまとめている。
 その他の女の子の髪型もバリエーションが増えている。
 俺がレース編みを教えた影響か、編み込み系が多いな。
 そして、今までより肌が白い。
 服を着始めて何世代も経った影響だろう。

 ポンポコポンポコ、ペンペペケペン

 楽器も登場した。
 前回の転移の時に、兵たちへの合図に使った笛や太鼓、銅鑼どらが芸術に転換したのだ。
 ああ、最後に科学は戦いではなく、人を楽しませるためだと教えてよかった。

 「夜の部では、花火もあがりますよ」

 そう言ってバス―も踊りの輪に加わる。

 「かみさま、おられた、おっぱい! おっぱい!」
 「たべもの、いっぱい、おっぱい! おっぱい!」
 「あっぱい、ぎゃくてん、おっぱい! おっぱい!」
 「るるるー、しりらー、もももー、みんなだいすき!」
 「かみさま、だいすき、おっぱい、だいすき!」
 「ささげよー! ふやせよー! てんにちにー! おっぱいをー、かみさまへー!」

 おっぱいの揺れは控え目だった。
 俺の教えの通り、スポーツブラを着ているのだらろう。
 だが、モモ―が伝統をちゃんと伝えているならば!
 
 「天にレース! 地にショーツ! そして胸にはブラジャー! いまこそ、ささげよー! 全てをささげよー!」

 そう言って、彼女たちは身に着けていた物を一気に放り投げる!
 恥じらいを教えるのは忘れてしまったが、これはこれで、ストレートな美!
 抑圧から解放された胸が、ぶるんと揺れる!
 南国の太陽で日焼けしたラインとブラジャーなどのアンダーで守られた境界線もばっちりだ!
 
 「瞬間よ止まれ! おっぱいはいかにも美し……」

 『画竜天晴を欠く』という言葉がある。
 物事の大事な仕上げが欠けているという意味だ。
 俺は、おっぱいは、健康で、ハリがあり、形が良ければそれで完成だと思っていた。
 だが! これは! 俺の至らなさが招いた結果だ!
 熱帯の日光、いや、紫外線にさらされた、彼女たちのおっぱいには! 肌には! 
 シミが出来てしまったのだ!
 
 これが、俺の最後の戦いだ!
 俺は、この地に、潤いたっぷりの化粧水と! あわあわ石鹸をもたらしてみせる!
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