異世界人類を現代知識チートで導け!

相田 彩太

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最終章 ここから始まる理想郷

その4 俺と謎の最終決戦

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 ドトーが去った後、俺はこの世界、いやバス―の時代の文明レベルの確認作業に移った。
 いきなり化粧水と石鹸を作るのは簡単だ。
 だが、忘れてはいけない、全ての女性におっぱいはあるのだ。
 人類だけではない、ここにはケモ耳娘も魚娘もトカゲ娘も居る。
 人の血が色濃く出た彼女たちは、もはや二次元から出てきたような容貌で、元の種の特徴が耳やヒレや肌に少し残っているだけで、その胸は豊かであった。

 産めよ、増やせよ、地に満ちよ、おっぱい!

 だが、俺は神と称されてはいるが、神でも無い袖は振れないのである。
 ここのバス―に聞いた人類と亜人類の数は約90万。
 これら全員に化粧水と石鹸を届けなくてはならないのだ。

 「神様、超すごい石の家の長が参りました」
 「よし、通せ」
 
 俺はこの時、自らの業績の栄華を味わった。
 やってきたのは、巨乳眼鏡っ娘だったからだ!
 ガラスのレンズにセルロイドのフレーム!
 おお! これこそ進化した世界!
 しかも白衣を着ている!
 
 「初めまして、超すごい石の家の長のメルーです」
 「F98」
 「はい!?」
 「ひとりごとだ、気にするな」
 「は、はぁ、私には私のカップとバストサイズを言ったように思えましたが」

 なぜ気づいた!?
 俺は度量衡は教えたが、カップの概念は教えていない。
 こいつは、何故、カップの概念を知っている!?
 もしや、もう一人の神様とやらの手先なのか。

 「カップ? 何を言っているのかな?」
 「神様が知らないはずがありません。おっぱいのトップとアンダーの差による格付けです」
 「なぜ、それを知っている?」

 俺は声を低くする。

 「10代前の巫女、モモ―様が神様のつぶやきを毎日メモされていました。女性を見るたびにつぶやかれる謎のアルファベットと数字。その文献から類推しました」

 こやつ……できる!

◇◇◇◇◇

 巨乳眼鏡っ娘、それだけでも貴重なのに、理知的であるなんで素晴らしい!
 これでプライベートがポンコツだったら最高なのに!
 個人の感想です。

 「メルー、俺はこの時代の文明レベルが知りたい。かつて、モモ―の時代に俺がのこしておいた文献から、実現出来た物、そこには載っていないがお前たちの暮らしを豊かにした物が知りたい」
 
 俺は水車や風車といった動力源、線路やコンテナを利用した流通網、旋盤や歯車、ゴムベルトといった機構部品、マンガン、亜鉛、クロム、といった金属知識を遺しておいた。
 石鹸については何も残さなかった。
 あれは比較的簡単に作れる。
 質が低く、生産量が少なくても構わなければ、原型が出来ていてもおかしくない。
 実際に地球人類は古代メソポタミア文明の時には原型を利用していた。

 「はい、線路と輸送用の車両、コンテナはモモ―様の時代の末期には実現しています。ブラジャーのワイヤーの量産化にも成功しました。カムやゴムベルトを利用した足踏み式の糸紡ぎ機も出来ました。飛び杼を利用した機織はたおり機も今や全家庭に普及しています。これもみな、神様が残してくれた部品の共通化と共通部品の大量生産が可能な旋盤のおかげです」

 おお! 思った以上に発展しているな、産業革命前夜って所か、200年の期間から見ると物足りない気もするが、地球だってレオナルド・ダヴィンチのルネッサンス期から、産業革命まで300年掛かっているんだ、不思議じゃない。

 「色々な石の収集も進んではいますが、その石の真名の特定には至っておりません。ですが、試料は十分に用意があります。産地別、色別に分類しています」

 うむうむ、これならば産業革命から電気の時代まで進めそうだぞ。

 「食文化については、わたくしは専門外なので十分には把握しておりませんが、神様の大好物のラーメンは巷でも人気です」

 おっ、ラーメンか! 確かに大好物だ!
 うんうん、文明だけでなく、文化レベルも上昇しているぞ。

 そして、俺はダチョウ人についての情報を聞く。
 聞くところによると、ダチョウ人は定住生活をせず、テントのような物で移住を繰り返しながら生活をしているらしい。
 今までは南の山地の先の台地を縄張りとしていたが、最近になって山を下りて来たらしい。
 今は、この町のずっと西にキャンプを作っているらしい。
 うーん、ゲルマン大移動。

 よし、現状は分かった。
 はっきり言えば人類の文明はダチョウ人より遥かに先に進んでいる。
 ダチョウ人の人口は5万程度と聞く。
 まともに考えれば、90万の人口と高度な文明を持つ人類の勝利は揺るがない。
 
 だが、局地的な戦いでは俺の指揮がなければ敗北の可能性があるだろう。
 機動力と持久力に勝る弓兵、これは脅威だ。
 たとえ、銃があったとしても、平原では勝ち目が無い。
 だから、会戦は避けて数の利を活かした戦略が必要だ。
 だが、神がいる限り負けないと思っているこいつらでは、うかつに会戦に応じかねない。
 やはり、俺の当初の戦略の通り進めるしかないだろう。

 「よし、バス―、ばさーへの対策を伝える」
 「はい! 十倍の軍による殲滅ですか! 禁断の銃による殲滅ですか!」

 わーん、やっぱり戦う気マンマンじゃねーか!

 「いや、敵の陣地にふすまや油カスのような廃棄する物を届けよ。バサーの数が1週間は十分に食べれるようにな。そして、それを1週間ごとに繰り返せ。同時進行として輸送用にばさーのキャンプ地への鉄道を敷設ふせつせよ。在庫は十分にあったはずだな」
 「はっ、はい! でもよろしいので? それではバス―たちが、ばさーに屈したように思われるのでは」
 「よいのだ。あとはすごいブラジャーの家に指令を」

 そういって、俺は竹紙にメモを書いて、メルーに渡す。

 「わかりました。すべて神様のご指示のままに」

 メモを見たメルーが言う。
 出来る巨乳眼鏡っ娘だ、俺の意図に気付いたのかもしれない。

 「さすがですね、神様は」

 さて、俺はあのダチョウ人の姫、ドトーとその従者の事でも考えるか。

 「ええ、あの真剣な眼差し、きっと深い思慮をされているに違いないわ」

 あいつら、貧乳というか、つるぺただったな。
 何か理由があるのか?
 俺の心に何かが引っ掛かっている。

 「神様の叡智は今までもヒトを勝利に導いてきました。きっと今回もそうでしょう」

 思い出した!
 ダチョウの特徴として、胸の竜骨突起が無いという事がげられる。
 竜骨突起は飛ぶ鳥にはある胸の凸型の平たい骨だ。
 それが無いダチョウは”平胸類へいきょうるい”と呼ばれているのだ!

 謎はすべて解けた!

 「きっと、わたくしたちの考えも及ばない事を考えているに違いありません」
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