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第6話 相棒
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フォルカ「んで、どうする?痺れ草の効果が切れるまでの時間稼ぎを与えるつもりはないからな、10秒以内に答えてもらおう」
野盗の弓使いはガトリーの頭に狙いを定めて弓を引き絞る。
ガトリー「旦那ぁ、オレの生きる意味を覚えているか?」
ボッチ「ヒーローになるんだったな」
ガトリー「ああ、そうだ。この世の悪を打ち滅ぼし、オレはヒーローになる。オレはな、旦那。出会って間もないあんたを相棒だと思っている。あんたにオレがヒーローになる瞬間を見ていて欲しいんだ」
ファルカ「時間切れだ、あばよ、王国騎士」
雨のような矢が四方八方からガトリー目掛けて放たれる。
キンキンキンキン!!
しかし、矢は金属音を鳴らしながら地面にパラパラと跳ね返った。
ガトリーは大盾で正面をガードした。
その背中には、巨剣でガトリーを守るボッチの姿があった。
ガトリー「へへ、相棒。討伐任務、始めようぜ!」
ボッチ「了解した」
ボッチはその体格からは想像も出来ない身のこなしで、野盗の集団を薙ぎ払っていく。
その表情は、どこか楽しそうに笑っているようにも見える。
ガトリー「うぉおおおおりゃぁあ!!!」
ガトリーはまだ痺れている身体にムチを打ち、大槍を振り回しながらフォルカへと突撃する。
フォルカ「ふぅ、なんだ。寝返ってくれることを期待したのに、結局は王国の犬かよ。巨剣のボッチ」
フォルカは残像を残す独特なムーブでガトリーの突撃をひらりとかわした。
ガトリー「いや、旦那は王国の犬じゃねぇ。ただのオレの相棒だ」
ガトリーはその後もフォルカを突き刺すべく大槍を振るうが、その攻撃は一撃もフォルカに届かない。
フォルカ「後ろがガラ空きだが、大丈夫か?」
ガトリーの背後に弓を構える野盗が1人。
ガトリー「背中は相棒が何とかしてくれる」
ガトリーの言葉通り、弓を持った野盗はボッチの巨剣に粉砕された。
フォルカ「チっ、、使えねぇな」
フォルカはガトリーの重鎧の隙間と頭にナイフを通そうと隙を狙っているようだが、大胆かつ隙のない動きをするガトリーはフォルカの狙いを阻止している。
フォルカ「何だお前、ただの一般兵じゃないな?何者だ?」
ガトリー「恥ずかしいが、、ただの一般兵だよ!!」
ガトリーの大槍を避けたフォルカがニヤリと笑った。
フォルカ「少しの動揺が、命取りになるんだよなぁ」
フォルカのナイフがガトリーの顔へと伸びる。
その時。
横からボッチの巨剣がフォルカの頭にクリーンヒットし、フォルカは地面に伸び、動かなくなった。
ガトリー「はぁ、、助かったぜ旦那!」
周りを見渡すと、30人ほどいた野盗は全て無惨な姿で残骸となっていた。
ボッチ「こいつは賞金首なのだろう?斬らずにおいたが、斬った方が良いか?」
倒れるフォルカに巨剣を突き立てたが、ガトリーがそれを止める。
ガトリー「待て待て、こいつは王国に引き渡す。この大悪党が各地の野盗と組んでいるのであれば、状況は思ったよりもずっと悪い。詳細を聞き出す必要があるからな」
ガトリーは痺れ草を塗ったナイフでフォルカの左頬を傷つけた。
ガトリー「お返しだ!お前を一歩も動かさずに連行する。痺れ草って便利だな、がっはっはっは!!!」
ボッチはフォルカのポケットからはみ出る一枚の手紙を抜き取った。
そこには野盗のアジトの場所、組織図が詳細に書かれていた。
ガトリーはそれを見て、絶句している。
ガトリー「フラペチーノ様は魔王を倒すだろう、そしてこの世から魔物がいなくなるだろう。こいつらは魔物がいなくなった後、この世界を乗っ取ろうとしているんだ。ここを見ろ!」
ガトリーは二重丸のついた場所を指差す。
ガトリー「この地域は魔物が多く、王国でも立ち入りが禁止されているエリアだ。ここに物資を集めているらしい。魔王を倒しても、世界は平和にならないってことか!」
ボッチ「ヒーローの出番だな」
ボッチの言葉に、ガトリーはガッツポーズをした。
ガトリー「旦那!!あんた良いこと言うなぁ!フラペチーノ様は魔王を倒す!そしてオレが悪党の組織を壊滅させる!この2つがあって、世界は平和になるんだ!」
ボッチ「ふっ、そうかもな」
ボッチの笑顔を見て、ガトリーも笑った。
ガトリーはフォルカを背中にくくりつけ、野盗のアジトを後にした。
野盗の弓使いはガトリーの頭に狙いを定めて弓を引き絞る。
ガトリー「旦那ぁ、オレの生きる意味を覚えているか?」
ボッチ「ヒーローになるんだったな」
ガトリー「ああ、そうだ。この世の悪を打ち滅ぼし、オレはヒーローになる。オレはな、旦那。出会って間もないあんたを相棒だと思っている。あんたにオレがヒーローになる瞬間を見ていて欲しいんだ」
ファルカ「時間切れだ、あばよ、王国騎士」
雨のような矢が四方八方からガトリー目掛けて放たれる。
キンキンキンキン!!
しかし、矢は金属音を鳴らしながら地面にパラパラと跳ね返った。
ガトリーは大盾で正面をガードした。
その背中には、巨剣でガトリーを守るボッチの姿があった。
ガトリー「へへ、相棒。討伐任務、始めようぜ!」
ボッチ「了解した」
ボッチはその体格からは想像も出来ない身のこなしで、野盗の集団を薙ぎ払っていく。
その表情は、どこか楽しそうに笑っているようにも見える。
ガトリー「うぉおおおおりゃぁあ!!!」
ガトリーはまだ痺れている身体にムチを打ち、大槍を振り回しながらフォルカへと突撃する。
フォルカ「ふぅ、なんだ。寝返ってくれることを期待したのに、結局は王国の犬かよ。巨剣のボッチ」
フォルカは残像を残す独特なムーブでガトリーの突撃をひらりとかわした。
ガトリー「いや、旦那は王国の犬じゃねぇ。ただのオレの相棒だ」
ガトリーはその後もフォルカを突き刺すべく大槍を振るうが、その攻撃は一撃もフォルカに届かない。
フォルカ「後ろがガラ空きだが、大丈夫か?」
ガトリーの背後に弓を構える野盗が1人。
ガトリー「背中は相棒が何とかしてくれる」
ガトリーの言葉通り、弓を持った野盗はボッチの巨剣に粉砕された。
フォルカ「チっ、、使えねぇな」
フォルカはガトリーの重鎧の隙間と頭にナイフを通そうと隙を狙っているようだが、大胆かつ隙のない動きをするガトリーはフォルカの狙いを阻止している。
フォルカ「何だお前、ただの一般兵じゃないな?何者だ?」
ガトリー「恥ずかしいが、、ただの一般兵だよ!!」
ガトリーの大槍を避けたフォルカがニヤリと笑った。
フォルカ「少しの動揺が、命取りになるんだよなぁ」
フォルカのナイフがガトリーの顔へと伸びる。
その時。
横からボッチの巨剣がフォルカの頭にクリーンヒットし、フォルカは地面に伸び、動かなくなった。
ガトリー「はぁ、、助かったぜ旦那!」
周りを見渡すと、30人ほどいた野盗は全て無惨な姿で残骸となっていた。
ボッチ「こいつは賞金首なのだろう?斬らずにおいたが、斬った方が良いか?」
倒れるフォルカに巨剣を突き立てたが、ガトリーがそれを止める。
ガトリー「待て待て、こいつは王国に引き渡す。この大悪党が各地の野盗と組んでいるのであれば、状況は思ったよりもずっと悪い。詳細を聞き出す必要があるからな」
ガトリーは痺れ草を塗ったナイフでフォルカの左頬を傷つけた。
ガトリー「お返しだ!お前を一歩も動かさずに連行する。痺れ草って便利だな、がっはっはっは!!!」
ボッチはフォルカのポケットからはみ出る一枚の手紙を抜き取った。
そこには野盗のアジトの場所、組織図が詳細に書かれていた。
ガトリーはそれを見て、絶句している。
ガトリー「フラペチーノ様は魔王を倒すだろう、そしてこの世から魔物がいなくなるだろう。こいつらは魔物がいなくなった後、この世界を乗っ取ろうとしているんだ。ここを見ろ!」
ガトリーは二重丸のついた場所を指差す。
ガトリー「この地域は魔物が多く、王国でも立ち入りが禁止されているエリアだ。ここに物資を集めているらしい。魔王を倒しても、世界は平和にならないってことか!」
ボッチ「ヒーローの出番だな」
ボッチの言葉に、ガトリーはガッツポーズをした。
ガトリー「旦那!!あんた良いこと言うなぁ!フラペチーノ様は魔王を倒す!そしてオレが悪党の組織を壊滅させる!この2つがあって、世界は平和になるんだ!」
ボッチ「ふっ、そうかもな」
ボッチの笑顔を見て、ガトリーも笑った。
ガトリーはフォルカを背中にくくりつけ、野盗のアジトを後にした。
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