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第1章
1-111 スキールニルの旅 その2 古代都市の住人
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ーーー草原に浮かぶとある古代都市にてーーー
「おお、見えてきたぞ、あれだな!遠目にも分かる立派な建築群だ、さぞかし統制の取れた国家なのだろうな!」
「ふむ~、『ヴァナヘイム』の人間達の集落に似ていると言えば似ていますな。」
「ん、そうか?そう言われれば、そう言えなくもないか?元はと言えば、『ヴァナヘイム』の人間も『ミズガルズ』の人間も同じ種族だ、建てる建物も自ずと似てくるのであろうよ。興味がわいた、行ってみようぜ!」
「ええ、そうしましょう。」
草に隠れていたバッタを戯れで口で追いつつ、ブローズグホーヴィは答える。
こうして奇妙な馬と英雄は仲良く会話しながら歩み草原にそびえる都市を訪れる。草原の都市の名を仮にイルルヤンカシュとしよう。そこはスキールニル達が『ミズガルズ』を探索して見かけたどの都市群よりも進んで文明を持っているようであった。『ヴァナヘイム』程建築学が進んではいないようだが、荒削りの大きな石で作られた建物と、同じく石畳の街道、『風の馬』ブローズグホーヴィが言うように、『ヴァナヘイム』の人間の街に似ていなくもない。
それはともかく、ここしばらく草原で野宿しかしていなかったスキールニルは、ようやく全身の凝りもほぐれるか、と思った。
イルルヤンカシュに住んでいる住人には一点奇妙な所があった。皆が皆、額の中心に5cm程の青色の水晶を埋め込んでいるのである。その綺麗な青色の水晶の中は同じく綺麗な青色の炎がチロチロと燃えている。そして住民は至って従順だ。先で見かけたような原住民の粗暴はまるでなく、言葉のレベルはそれら原住民よりも同等か少し上の様子であった。
「ふ~ん、なんかこう生気がないというか、住民に意志が感じられないな。おまえ、どう思う?」
「そうですな、私の出会った人間、亜人族の内でもあまりああいった感じのオーラの者はいませんでしたな。強いて言えば、炎の巨人の奴隷達が似ていると言えなくもないかと思いますが?」
「あ、あれは?」
「ん、どうした?」
「あちらに人が倒れているようですな、そしてあれは、、、時空のルーンの働きを感じます。行ってみますか?」
「最近はやり出した七属性のルーンとか言うやつか?オレにはよく分からぬよ。しかし、倒れているのは捨て置けぬ、行ってみよう!」
「えぇ、そうしましょう。」
こうして、彼らは急ぎ倒れている古代都市の住民の所へ向かう。
、、、倒れている住民の前、、、
「おい、どうしたお前?」
スキールニルは、彼らしく非常に無造作に倒れているイルルヤンカシュの人間に声を掛けた。隣には当然のようにブローズグホーヴィがついている。神馬の目には青い水晶から湯気のように時空のルーンが立ち上っているのが見える。そしてその灯火は今にも消えかけているようであった。
「う、ううお、あああ、、、」
倒れている住民は意味のない言葉を発している、四肢に力はなく緩慢に意志なくゆらゆらと動かしている。吐息は正しく死にゆく者のそれだ。年の頃40歳くらいか、しかし肌の張りやシワ、髪の脂、肉の付き方等々は80歳代に見える男であった。
「ううむ、青の水晶から時空のルーンが霧のように立ちこめていますが、どうやらそれがために精気を失っているように見えますな。」
スキールニルとブローズグホーヴィがその男をどうしたものか思案していると、石造りの建物の路地からどこからともなく、同じような年格好の住民がゆらゆらとその男の方へやってきた。
「お、どうやら助けに来たようだぜ!おおぃ、男が一人倒れているぞ、どうしたらいい!?」
スキールニルが大声で呼んでも、住民達は何の反応も示さず、やがて幽鬼のように緩慢にその男を取り囲んだ。そして4人程でその男を肩の上に担ぎ、大通りの先にあるとても大きな台形状の建物の方へ向かう。
「なんだか分からんが、その男を助けようとしているようだな。郷に入りては郷に従え、行ってみようぜ!」
スキールニルはブローズグホーヴィにそう言うと、死にかけの男を担いだ集団の、のっぺりとした足取りに合わせ、遠くに見える巨大な建物の方へ向かうのであった。
「おお、見えてきたぞ、あれだな!遠目にも分かる立派な建築群だ、さぞかし統制の取れた国家なのだろうな!」
「ふむ~、『ヴァナヘイム』の人間達の集落に似ていると言えば似ていますな。」
「ん、そうか?そう言われれば、そう言えなくもないか?元はと言えば、『ヴァナヘイム』の人間も『ミズガルズ』の人間も同じ種族だ、建てる建物も自ずと似てくるのであろうよ。興味がわいた、行ってみようぜ!」
「ええ、そうしましょう。」
草に隠れていたバッタを戯れで口で追いつつ、ブローズグホーヴィは答える。
こうして奇妙な馬と英雄は仲良く会話しながら歩み草原にそびえる都市を訪れる。草原の都市の名を仮にイルルヤンカシュとしよう。そこはスキールニル達が『ミズガルズ』を探索して見かけたどの都市群よりも進んで文明を持っているようであった。『ヴァナヘイム』程建築学が進んではいないようだが、荒削りの大きな石で作られた建物と、同じく石畳の街道、『風の馬』ブローズグホーヴィが言うように、『ヴァナヘイム』の人間の街に似ていなくもない。
それはともかく、ここしばらく草原で野宿しかしていなかったスキールニルは、ようやく全身の凝りもほぐれるか、と思った。
イルルヤンカシュに住んでいる住人には一点奇妙な所があった。皆が皆、額の中心に5cm程の青色の水晶を埋め込んでいるのである。その綺麗な青色の水晶の中は同じく綺麗な青色の炎がチロチロと燃えている。そして住民は至って従順だ。先で見かけたような原住民の粗暴はまるでなく、言葉のレベルはそれら原住民よりも同等か少し上の様子であった。
「ふ~ん、なんかこう生気がないというか、住民に意志が感じられないな。おまえ、どう思う?」
「そうですな、私の出会った人間、亜人族の内でもあまりああいった感じのオーラの者はいませんでしたな。強いて言えば、炎の巨人の奴隷達が似ていると言えなくもないかと思いますが?」
「あ、あれは?」
「ん、どうした?」
「あちらに人が倒れているようですな、そしてあれは、、、時空のルーンの働きを感じます。行ってみますか?」
「最近はやり出した七属性のルーンとか言うやつか?オレにはよく分からぬよ。しかし、倒れているのは捨て置けぬ、行ってみよう!」
「えぇ、そうしましょう。」
こうして、彼らは急ぎ倒れている古代都市の住民の所へ向かう。
、、、倒れている住民の前、、、
「おい、どうしたお前?」
スキールニルは、彼らしく非常に無造作に倒れているイルルヤンカシュの人間に声を掛けた。隣には当然のようにブローズグホーヴィがついている。神馬の目には青い水晶から湯気のように時空のルーンが立ち上っているのが見える。そしてその灯火は今にも消えかけているようであった。
「う、ううお、あああ、、、」
倒れている住民は意味のない言葉を発している、四肢に力はなく緩慢に意志なくゆらゆらと動かしている。吐息は正しく死にゆく者のそれだ。年の頃40歳くらいか、しかし肌の張りやシワ、髪の脂、肉の付き方等々は80歳代に見える男であった。
「ううむ、青の水晶から時空のルーンが霧のように立ちこめていますが、どうやらそれがために精気を失っているように見えますな。」
スキールニルとブローズグホーヴィがその男をどうしたものか思案していると、石造りの建物の路地からどこからともなく、同じような年格好の住民がゆらゆらとその男の方へやってきた。
「お、どうやら助けに来たようだぜ!おおぃ、男が一人倒れているぞ、どうしたらいい!?」
スキールニルが大声で呼んでも、住民達は何の反応も示さず、やがて幽鬼のように緩慢にその男を取り囲んだ。そして4人程でその男を肩の上に担ぎ、大通りの先にあるとても大きな台形状の建物の方へ向かう。
「なんだか分からんが、その男を助けようとしているようだな。郷に入りては郷に従え、行ってみようぜ!」
スキールニルはブローズグホーヴィにそう言うと、死にかけの男を担いだ集団の、のっぺりとした足取りに合わせ、遠くに見える巨大な建物の方へ向かうのであった。
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