青春ソングがあう高校生活なんて幸せじゃないでしょうか

春木ハル

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すると、店員さんが申し訳なさそうに俺らに確認を取ってきた。
「申し訳ございませんが、大きなお部屋しかなくてですね、大人数用のお部屋しかご用意できないのですがよろしいでしょうか?」
「全然大丈夫ですよ~。」と、唯が返事すると店員さんが俺らに伝票を渡し、部屋へと向かった。
実際入ってみると、想像していた部屋の2倍ぐらい大きな部屋だった。
「ひっろぉ~!」と全員が声をそろえて言った。
「見てみて!ミラーボールとかもあるで!」唯は元気よく言い放った。
大きな机が一個置いてあり、それに向かってコの字型にソファがおいてある。
さらに、天井の中央にはミラーボールがついてあり、隅にはサイドライトがずらーッとついている。
唯が背負っていたかばんをソファにおいて、すとんと座った。
宏太は俺に、「置くから貸して。」と言って、俺のギターを預かってくれた。
そのまま、宏太のベースと俺のギターを隅っこに丁寧においてくれた。
普段無口な宏太の優しさに心の底から感謝する。
宏太がおいてくれてる間に、俺と忍はソファに座った。
「いやー、ソーシャルディスタンス取り放題だね。」と、俺がしょうもないボケを放り込むと、
有り得ないぐらいに冷たい空気が立ち込めた。
俺以外の三人は寒さを感じて、俺は体の内から暑さはずかしさが込み上げてきた。
さすがに俺も、「え?そんなに冷たくなる?」と聞き返してしまった。
それにみんなは、無言で首を縦に振った。
カラオケに折角来たのに、初っ端から気分が落ち込む。
俺はちょっと落ち込んで、おもむろにドリンクバーで入れてきたウーロン茶を飲んだ。
なぜかいつも飲んでいるウーロン茶よりも苦みを感じた。
「ま、まあ置いといてとりあえずせっかく来たんだし歌お?」
と、空気を切り替えようと忍が言い出した。
「せやな、せっかくやしもう歌い始めよか。」と、唯も乗っかってきた。
「てことで、ボーカルの勝太郎。よろしくお願いします!」
と、唯は俺に振ってきた。
これからこの唯のむちゃぶりもどんどん増えていくんだろうか。
まあ、俺も歌に自信が無ければボーカルなんかしないので、
「なんでだよ!」と、ちょっと謙遜交じりの否定をしながらマイクを取った。
「めちゃめちゃ乗り気じゃん。」と忍が言ってきたのに構わず、曲を入れた。
最初なので、ハイテンポで盛り上がる曲を選んで歌った。
周りのみんなも、自分の楽器にかまわず俺の歌を聞くのは初めてだったみたいで、改めて聞き入っている。
俺としてはうれしい限りなのだが、周りが俺の歌声だけに集中しているのにも少し恥じらいがある。
そういえば、忍の家で歌・ギターの練習をしていたのでカラオケにくるのは小学六年生の時の家族で来た時以来だ。
一曲を歌い終わり、採点画面を見ていた。
「うっしゃ!94点!」久々に来たカラオケで94点も取れたことがうれしくて、普通に喜んだ。
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