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十二月はクリスマスで大変
65話 雪もちらつく十二月
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雪もちらつく十二月。
先輩は宣言通り、推薦入学を果たしていた。
それなのに、終業式まで毎日先輩は図書室に来てくれてる。
すっかり冬姿の帰宅路を、二人並んでいつものように無言で帰る。
ちょっと違うのは、すっかり寒くなった今、私の手はいつでも先輩のポケットの中。
こうして毎日先輩と手を繋いで帰るのが、すっかり最近の習慣になっていた。
ちゃんと告白もして、もう間違いなく正しく男女のお付きあいを始めたはずなのに、驚くほど私たちの日々は変わらなかった。
先輩は今も毎日うちに来て、私の勉強を見てくれている。
そのお陰で期末試験も成績が上がって、お母さんの斎藤先輩への信頼はより強固なものになった。結果、先輩に言われるまま、なぜか来年の2月の全統高1模試まで申し込みさせられた。
こんな早い時期から受けるのは無駄な気もしたけれど「早めに実力を知っておいて損はないですよ」という先輩にお母さんが乗り気になって押し切られてしまった。
日々の努力の結果、ノートはもう添削が必要ないほど最初から整理して取れるようになったけど、最近は授業の予習・復習だけじゃあきたらず、先輩の持ちこむ参考書まで一緒に解き始めてる。
ちょっと思ったけど、勉強は先輩にとって一種の趣味なのかもしれない。
「先輩、もうすぐ終業式ですけど──」
「クリスマスは会える?」
私が尋ねる言葉にかぶせるように、先輩が少し早口に聞いてくる。
ちょっと焦った様子の先輩に、思わず笑みがこぼれた。
あれ以来、先輩はことあるごとに私の一歩先を行こうとする。
私が先に告白してしまった事実は、よっぽど先輩の中でトラウマになったらしい。
「はい」
「じゃあ、久しぶりにデートしよっか」
問われて一瞬考えてから釘を指す。
「……揺れ揺れラブシートはもう嫌です」
唇を尖らせて答えると、先輩が声を上げて笑った。
先輩は宣言通り、推薦入学を果たしていた。
それなのに、終業式まで毎日先輩は図書室に来てくれてる。
すっかり冬姿の帰宅路を、二人並んでいつものように無言で帰る。
ちょっと違うのは、すっかり寒くなった今、私の手はいつでも先輩のポケットの中。
こうして毎日先輩と手を繋いで帰るのが、すっかり最近の習慣になっていた。
ちゃんと告白もして、もう間違いなく正しく男女のお付きあいを始めたはずなのに、驚くほど私たちの日々は変わらなかった。
先輩は今も毎日うちに来て、私の勉強を見てくれている。
そのお陰で期末試験も成績が上がって、お母さんの斎藤先輩への信頼はより強固なものになった。結果、先輩に言われるまま、なぜか来年の2月の全統高1模試まで申し込みさせられた。
こんな早い時期から受けるのは無駄な気もしたけれど「早めに実力を知っておいて損はないですよ」という先輩にお母さんが乗り気になって押し切られてしまった。
日々の努力の結果、ノートはもう添削が必要ないほど最初から整理して取れるようになったけど、最近は授業の予習・復習だけじゃあきたらず、先輩の持ちこむ参考書まで一緒に解き始めてる。
ちょっと思ったけど、勉強は先輩にとって一種の趣味なのかもしれない。
「先輩、もうすぐ終業式ですけど──」
「クリスマスは会える?」
私が尋ねる言葉にかぶせるように、先輩が少し早口に聞いてくる。
ちょっと焦った様子の先輩に、思わず笑みがこぼれた。
あれ以来、先輩はことあるごとに私の一歩先を行こうとする。
私が先に告白してしまった事実は、よっぽど先輩の中でトラウマになったらしい。
「はい」
「じゃあ、久しぶりにデートしよっか」
問われて一瞬考えてから釘を指す。
「……揺れ揺れラブシートはもう嫌です」
唇を尖らせて答えると、先輩が声を上げて笑った。
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