68 / 85
十二月はクリスマスで大変
66話 誰もスッチーに聞いてない
しおりを挟む
「彼氏へのクリスマス・プレゼントってなにあげたらいいんだろう?」
お昼休み、いつものごとくお昼を食べ終えた私は、早速今日の議題を話題にあげた。
並べた机にはアッコちゃん、エッちゃん、私の三人と、スッチーが一緒に座ってる。
あのあと、スッチーの猛攻の前に、エッちゃんもとうとうお付き合いを正式に始めたのだ。
最初は遠慮して別々にお昼食べてたけど、休み時間中ずっとこっちを見てるスッチーが不憫でアッコちゃんが声をかけた。
最近は週に数回、スッチーも一緒に食べてる。たまにスッチーの友人も数人いっしょに混じってる。
「塔子さん、それここで聞くのは勘弁……」
私の問いかけに、スッチーが泣きそうな顔になって口をはさんだ。ああ、そっか、スッチーはエッちゃんとプレゼント交換するんだもんね。
だけどエッちゃんはそんなスッチーの背中をバンバン叩いて言い返す。
「誰もスッチーに聞いてないんだから気にすることないじゃん」
「そ、そうだけど……」
小声で言い返したスッチーを遮って、アッコちゃんがスッチーに手を振る。
「スッチー、嫌なら今日はここにいなくてもいいわよ」
アッコちゃんの感情の籠もらない声の指摘に、スッチーがコーヒー牛乳を片手に大人しく黙り込んだ。
アッコちゃんは時にスッチーに手厳しい。
因みに、私たちの会話に加わるうちに、スッチーは私たちのことも名前呼びが定着してた。
「先輩が好きなものとか分かるの?」
スッチーを放置したまま尋ねたエッちゃんが私に聞いてくれる。
「……参考書?」
私の返答にエッちゃんとスッチーが信じられないって顔でこっち見た。
でもそれをチラ見して、アッコちゃんが私たちに顔を寄せてくる。
「そこはやっぱり王道でしょう。ほら、リボンを一本買ってきて首に巻けばいいのよ」
「ブファッ!」
アッコちゃんのわざとらしい内緒話に、横で聞いてたスッチーが牛乳を吹き出した。
エッちゃんと私は意味がわからずお互いに顔を見合わせて首をひねる。
「悪い、俺トイレ」
吹き出したコーヒー牛乳を手で押さえながら、スッチーが自己申告して席を立つ。それを見たアッコちゃんが、コロコロと笑いながらスッチーを見送った。
「暁子それってどういう意味?」
スッチーのことなどお構いなしに尋ねたエッちゃんと私を笑顔で見比べて、アッコちゃんが再度顔を寄せ、小声で付け足す。
「プレゼントは、わ・た・し、ってこと」
アッコちゃんのいたずらっぽい囁きを聞いた途端、一気に頭に血がのぼってボンっと音がするかと思った。
お昼休み、いつものごとくお昼を食べ終えた私は、早速今日の議題を話題にあげた。
並べた机にはアッコちゃん、エッちゃん、私の三人と、スッチーが一緒に座ってる。
あのあと、スッチーの猛攻の前に、エッちゃんもとうとうお付き合いを正式に始めたのだ。
最初は遠慮して別々にお昼食べてたけど、休み時間中ずっとこっちを見てるスッチーが不憫でアッコちゃんが声をかけた。
最近は週に数回、スッチーも一緒に食べてる。たまにスッチーの友人も数人いっしょに混じってる。
「塔子さん、それここで聞くのは勘弁……」
私の問いかけに、スッチーが泣きそうな顔になって口をはさんだ。ああ、そっか、スッチーはエッちゃんとプレゼント交換するんだもんね。
だけどエッちゃんはそんなスッチーの背中をバンバン叩いて言い返す。
「誰もスッチーに聞いてないんだから気にすることないじゃん」
「そ、そうだけど……」
小声で言い返したスッチーを遮って、アッコちゃんがスッチーに手を振る。
「スッチー、嫌なら今日はここにいなくてもいいわよ」
アッコちゃんの感情の籠もらない声の指摘に、スッチーがコーヒー牛乳を片手に大人しく黙り込んだ。
アッコちゃんは時にスッチーに手厳しい。
因みに、私たちの会話に加わるうちに、スッチーは私たちのことも名前呼びが定着してた。
「先輩が好きなものとか分かるの?」
スッチーを放置したまま尋ねたエッちゃんが私に聞いてくれる。
「……参考書?」
私の返答にエッちゃんとスッチーが信じられないって顔でこっち見た。
でもそれをチラ見して、アッコちゃんが私たちに顔を寄せてくる。
「そこはやっぱり王道でしょう。ほら、リボンを一本買ってきて首に巻けばいいのよ」
「ブファッ!」
アッコちゃんのわざとらしい内緒話に、横で聞いてたスッチーが牛乳を吹き出した。
エッちゃんと私は意味がわからずお互いに顔を見合わせて首をひねる。
「悪い、俺トイレ」
吹き出したコーヒー牛乳を手で押さえながら、スッチーが自己申告して席を立つ。それを見たアッコちゃんが、コロコロと笑いながらスッチーを見送った。
「暁子それってどういう意味?」
スッチーのことなどお構いなしに尋ねたエッちゃんと私を笑顔で見比べて、アッコちゃんが再度顔を寄せ、小声で付け足す。
「プレゼントは、わ・た・し、ってこと」
アッコちゃんのいたずらっぽい囁きを聞いた途端、一気に頭に血がのぼってボンっと音がするかと思った。
0
あなたにおすすめの小説
鷹鷲高校執事科
三石成
青春
経済社会が崩壊した後に、貴族制度が生まれた近未来。
東京都内に広大な敷地を持つ全寮制の鷹鷲高校には、貴族の子息が所属する帝王科と、そんな貴族に仕える、優秀な執事を育成するための執事科が設立されている。
物語の中心となるのは、鷹鷲高校男子部の三年生。
各々に悩みや望みを抱えた彼らは、高校三年生という貴重な一年間で、学校の行事や事件を通して、生涯の主人と執事を見つけていく。
表紙イラスト:燈実 黙(@off_the_lamp)
【完結】好きって言ってないのに、なぜか学園中にバレてる件。
東野あさひ
恋愛
「好きって言ってないのに、なんでバレてるんだよ!?」
──平凡な男子高校生・真嶋蒼汰の一言から、すべての誤解が始まった。
購買で「好きなパンは?」と聞かれ、「好きです!」と答えただけ。
それなのにStarChat(学園SNS)では“告白事件”として炎上、
いつの間にか“七瀬ひよりと両想い”扱いに!?
否定しても、弁解しても、誤解はどんどん拡散。
気づけば――“誤解”が、少しずつ“恋”に変わっていく。
ツンデレ男子×天然ヒロインが織りなす、SNS時代の爆笑すれ違いラブコメ!
最後は笑って、ちょっと泣ける。
#誤解が本当の恋になる瞬間、あなたもきっとトレンド入り。
後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~
菱沼あゆ
キャラ文芸
突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。
洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。
天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。
洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。
中華後宮ラブコメディ。
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
イケメン警視、アルバイトで雇った恋人役を溺愛する。
楠ノ木雫
恋愛
蒸発した母の借金を擦り付けられた主人公瑠奈は、お見合い代行のアルバイトを受けた。だが、そのお見合い相手、矢野湊に借金の事を見破られ3ヶ月間恋人役を務めるアルバイトを提案された。瑠奈はその報酬に飛びついたが……
光のもとで2
葉野りるは
青春
一年の療養を経て高校へ入学した翠葉は「高校一年」という濃厚な時間を過ごし、
新たな気持ちで新学期を迎える。
好きな人と両思いにはなれたけれど、だからといって順風満帆にいくわけではないみたい。
少し環境が変わっただけで会う機会は減ってしまったし、気持ちがすれ違うことも多々。
それでも、同じ時間を過ごし共に歩めることに感謝を……。
この世界には当たり前のことなどひとつもなく、あるのは光のような奇跡だけだから。
何か問題が起きたとしても、一つひとつ乗り越えて行きたい――
(10万文字を一冊として、文庫本10冊ほどの長さです)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる