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林に入って少しすると、そこには東屋があった。多分、訪れる人間がいないのか、木で作られたそれは屋根は既に半分落ちていて、周りの柱も今にも崩れそう。
そこに隠れるようにもう三人の子供がいて、私らの存在に一瞬警戒していたものの、一緒にいた少女――ティナと、少年――ルカを見つけると、嬉しそうに走ってきた。
いつの間にかリズとその後ろに何人かの男の人・・・多分、護衛の騎士の人だろうけど・・・が、荷物を持って立っている。
どれ、まず腹ごしらえしてから、色々と聞いてみようか。
私は、子供らに「食べてもいいよ」と、辛うじて残っている東屋のテーブルの上にパンと飲み物を広げた。
初めは、やっぱり警戒して食べ物に手を付けようとしなかったけど、ティナとルカが食べ始めると、ほかの子もおずおずと手を出し食べ始め、山積みにしていたパンは、あっという間に無くなってしまった。
満足そうにしている彼等を私はつぶさに観察する。
五人のうち、四人が女の子で男の子はルカだけ。着ている服も・・・っていうか、みんな、同じだ。例えば元がピンクの服で、今は黄土色っぽく見えてたり、元は黄色で今はこげ茶に近かったり・・・していても、多分、元の素材は良いものだ。
「私は桜っていうの。みんなの名前、教えてくれる?」
そう切り出せば、ほかの三人も名前を教えてくれた。
最年長は12才のミリナ。次がルカの10才。ココとナナは双子で8才。最年少がティナの5才だ。
「君たちは何処に住んでるの?」
ココとナナはミリナにべったりしがみ付きながら、「あっち」と指さした。
指さした方を見れば、遠くに・・・なんか、白い壁の紺色の尖がり屋根が見えた。
見た目が、私的に「教会?」と思ってしまったが、リズが「あれは孤児院です」と教えてくれた。
「ねぇ、今日もあそこから来たの?」
私の問いに、最年長のミリナが答えてくれた。
「わたしたち、あそこから逃げてきたの・・・」
「・・・そう。いつ、逃げたの?」
「昨日・・・」
「・・・・昨日?」
昨日?昨日、家出だって?じゃあ、この子等の汚れ具合は、何??昨日今日で付く汚れじゃないよ?これ!
そして何よりも、此処にいる子供らの体格。
ティナやルカを見てもそう思ったけど・・・年齢より、多分、遙かに小さいよ・・・
「何で、逃げたの?」
それには、ルカが答えた。
「だって、ミリナがどこかの貴族に売られることになったから・・・そんなの、嫌だから、逃げた」
「・・・・あそこって、孤児院だよね?」
あまりの事に私の思考回路が追いつかなくて、つい確認してしまうんだけど・・・孤児院って、人身売買するとこなの?この世界では・・・
疑惑の目で私は、隣に座るアリオスを見た。
「いや、孤児院は孤児院だよ」と言いながら、先ほどまで傍観を決め込んでいた様な顔だったけど、何か考える様に眉間に皺を寄せている。
・・・普段もこんな真剣な顔したらかっこいいんだけどね・・・と頭の片隅で思いながらも、私は考えを巡らせた。
「あそこって、国が経営してるの?」
何が何だか分からなくなってきた私は、取り敢えず一つ一つ確認する事にした。私の世界の常識とすり合わせながらね。
「いいえ。この国での孤児院は全て、貴族の善意で経営されております」
ズレて顔が見えそうになったフードをさり気無く治してくれながら、リズは事務的に答えた。
「なら、あれもどこかの貴族が?」
「はい、フレデリック伯爵といいまして、何でも先の戦争で武勲を挙げ伯領を賜ったらしいです。ですがそれは先代の伯であり、現当主に関しては、はあまり良い噂は聞きません」
「噂って?」
「元々この孤児院は、前当主が戦争で親を亡くした子供たちの為に建てられたもの。ですが今の当主に代替わりしてからは孤児院から、表向きは自立したと言っておりますが、子供たちが消えると囁かれております」
「この国では、そう言う噂が聞こえてきても、善意で経営してくれてるんだからって、調査にも入らないの?」
「いいえ、三度ほど入っております」
「それは、抜き打ち?」
「二度は正当な手順を取って、一度は抜き打ちで入っております」
「何もでなかったの?」
「不審なところはありませんでした」
つまりは、内通者がいるってことね・・・
「最近はいつ頃入ったの?」
「3ヵ月ほど前でしょうか・・・」
私はそれを聞いて、がっくりと脱力した。
そして、抑えきれない怒りが静かに沸き上がるのを感じた。自分でも驚くくらい・・・私はこんな風に怒れるのかと・・・
誰に対する怒りなのか・・・何に対する怒りなのか・・・子供たちの現状に対してだったのに・・・
グッと握る手に力を込めると、その手にポンと大きな手がのせられた。
「あんまり怖い顔ばっかりしていると、子供達に嫌われるぞ」
と、アリオスが笑う。それはいつもの軽薄なものではなくて、何て言ったらいいんだろう・・・あまり見ることのない、頼りがいのある笑み・・?
少し冷静さを取り戻した私は、これからどうなるのかと不安そうにしている子供らを見て・・・パンッと頬を叩き気合を入れ直す。
そして再度、新鮮な空気を脳みそに送る為に、深呼吸した。
私は黒いものを白と言えるほど、人間が出来てない。
確かに自分の世界で起きた事だったら、テレビ画面の向こうの事であれば他人ごとで済ませてただろう。
身近で起きていても、一市民の私は巨大権力に平伏して一生、罪悪感を抱きながら生きていったかもしれない。
此処での私も、権力も人望もあるわけじゃない。まぁ、平たく言えば、自分の世界以上に、なにも持っていない。
そう、何もない。だから、怖いもの無しってことよね!
そして何もないはずの私は唯一、隠し持っているものがある。
それは、この国最強の『コネ』。
ふふふ・・それを使わずして何を使うのだ!桜!!
うん!その『コネ』を最大限に活用しようっ!
だって本来はその『コネ』自身が解決しなきゃいけない事なんだもん。
私は立ち上がると「リズ、力を貸して!!」と彼女に振り返る。
その横で「え?俺じゃないの?」と、一応、この中での最高権力者が情けない顔を向けてきた。
そんなのはスルーして「作戦会議を始めますっ!」と、私は高らかに宣言した
そこに隠れるようにもう三人の子供がいて、私らの存在に一瞬警戒していたものの、一緒にいた少女――ティナと、少年――ルカを見つけると、嬉しそうに走ってきた。
いつの間にかリズとその後ろに何人かの男の人・・・多分、護衛の騎士の人だろうけど・・・が、荷物を持って立っている。
どれ、まず腹ごしらえしてから、色々と聞いてみようか。
私は、子供らに「食べてもいいよ」と、辛うじて残っている東屋のテーブルの上にパンと飲み物を広げた。
初めは、やっぱり警戒して食べ物に手を付けようとしなかったけど、ティナとルカが食べ始めると、ほかの子もおずおずと手を出し食べ始め、山積みにしていたパンは、あっという間に無くなってしまった。
満足そうにしている彼等を私はつぶさに観察する。
五人のうち、四人が女の子で男の子はルカだけ。着ている服も・・・っていうか、みんな、同じだ。例えば元がピンクの服で、今は黄土色っぽく見えてたり、元は黄色で今はこげ茶に近かったり・・・していても、多分、元の素材は良いものだ。
「私は桜っていうの。みんなの名前、教えてくれる?」
そう切り出せば、ほかの三人も名前を教えてくれた。
最年長は12才のミリナ。次がルカの10才。ココとナナは双子で8才。最年少がティナの5才だ。
「君たちは何処に住んでるの?」
ココとナナはミリナにべったりしがみ付きながら、「あっち」と指さした。
指さした方を見れば、遠くに・・・なんか、白い壁の紺色の尖がり屋根が見えた。
見た目が、私的に「教会?」と思ってしまったが、リズが「あれは孤児院です」と教えてくれた。
「ねぇ、今日もあそこから来たの?」
私の問いに、最年長のミリナが答えてくれた。
「わたしたち、あそこから逃げてきたの・・・」
「・・・そう。いつ、逃げたの?」
「昨日・・・」
「・・・・昨日?」
昨日?昨日、家出だって?じゃあ、この子等の汚れ具合は、何??昨日今日で付く汚れじゃないよ?これ!
そして何よりも、此処にいる子供らの体格。
ティナやルカを見てもそう思ったけど・・・年齢より、多分、遙かに小さいよ・・・
「何で、逃げたの?」
それには、ルカが答えた。
「だって、ミリナがどこかの貴族に売られることになったから・・・そんなの、嫌だから、逃げた」
「・・・・あそこって、孤児院だよね?」
あまりの事に私の思考回路が追いつかなくて、つい確認してしまうんだけど・・・孤児院って、人身売買するとこなの?この世界では・・・
疑惑の目で私は、隣に座るアリオスを見た。
「いや、孤児院は孤児院だよ」と言いながら、先ほどまで傍観を決め込んでいた様な顔だったけど、何か考える様に眉間に皺を寄せている。
・・・普段もこんな真剣な顔したらかっこいいんだけどね・・・と頭の片隅で思いながらも、私は考えを巡らせた。
「あそこって、国が経営してるの?」
何が何だか分からなくなってきた私は、取り敢えず一つ一つ確認する事にした。私の世界の常識とすり合わせながらね。
「いいえ。この国での孤児院は全て、貴族の善意で経営されております」
ズレて顔が見えそうになったフードをさり気無く治してくれながら、リズは事務的に答えた。
「なら、あれもどこかの貴族が?」
「はい、フレデリック伯爵といいまして、何でも先の戦争で武勲を挙げ伯領を賜ったらしいです。ですがそれは先代の伯であり、現当主に関しては、はあまり良い噂は聞きません」
「噂って?」
「元々この孤児院は、前当主が戦争で親を亡くした子供たちの為に建てられたもの。ですが今の当主に代替わりしてからは孤児院から、表向きは自立したと言っておりますが、子供たちが消えると囁かれております」
「この国では、そう言う噂が聞こえてきても、善意で経営してくれてるんだからって、調査にも入らないの?」
「いいえ、三度ほど入っております」
「それは、抜き打ち?」
「二度は正当な手順を取って、一度は抜き打ちで入っております」
「何もでなかったの?」
「不審なところはありませんでした」
つまりは、内通者がいるってことね・・・
「最近はいつ頃入ったの?」
「3ヵ月ほど前でしょうか・・・」
私はそれを聞いて、がっくりと脱力した。
そして、抑えきれない怒りが静かに沸き上がるのを感じた。自分でも驚くくらい・・・私はこんな風に怒れるのかと・・・
誰に対する怒りなのか・・・何に対する怒りなのか・・・子供たちの現状に対してだったのに・・・
グッと握る手に力を込めると、その手にポンと大きな手がのせられた。
「あんまり怖い顔ばっかりしていると、子供達に嫌われるぞ」
と、アリオスが笑う。それはいつもの軽薄なものではなくて、何て言ったらいいんだろう・・・あまり見ることのない、頼りがいのある笑み・・?
少し冷静さを取り戻した私は、これからどうなるのかと不安そうにしている子供らを見て・・・パンッと頬を叩き気合を入れ直す。
そして再度、新鮮な空気を脳みそに送る為に、深呼吸した。
私は黒いものを白と言えるほど、人間が出来てない。
確かに自分の世界で起きた事だったら、テレビ画面の向こうの事であれば他人ごとで済ませてただろう。
身近で起きていても、一市民の私は巨大権力に平伏して一生、罪悪感を抱きながら生きていったかもしれない。
此処での私も、権力も人望もあるわけじゃない。まぁ、平たく言えば、自分の世界以上に、なにも持っていない。
そう、何もない。だから、怖いもの無しってことよね!
そして何もないはずの私は唯一、隠し持っているものがある。
それは、この国最強の『コネ』。
ふふふ・・それを使わずして何を使うのだ!桜!!
うん!その『コネ』を最大限に活用しようっ!
だって本来はその『コネ』自身が解決しなきゃいけない事なんだもん。
私は立ち上がると「リズ、力を貸して!!」と彼女に振り返る。
その横で「え?俺じゃないの?」と、一応、この中での最高権力者が情けない顔を向けてきた。
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