素晴らしい世界から脱却を

秋霧ゆう

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第4話 初めての戦闘へ①

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 2人と別れた拓海は探索に出た。
 …が、モンスターとの戦い方が分からなかった。

 さっそく、チャットを試みる。弓月は凄い人そうだしナナへ送ることにした。

〈どうやって、モンスターと戦うの?
〈お前、そんなことも知らないのか!

「こいつはなんで、こうも偉そうなんだ?弓月さんが凄いプレイヤーなのは分かったが…」
「そんなこというなら、教えてやんないぞ」
「ナナ!」

 チャットがきて、ナナはすぐに拓海の元へ駆けつけてくれた。

「すまん。教えてくれ」

 この言葉にナナは驚きを隠せなかった。

「お前…謝れるのか」
「失礼だな!テメェ!!」
「ナナは、お前が謝ってくれたから戦い方を教えてやるぞ!」

 上から目線のナナだが、ここではレベルが全てということが分かるためゴリラエンジンは素直に話を聞いた。
 最初に突っかかってしまったのは上から目線の口調。つまりは部長に似ていたからだ。だが、落ち着いてみれば、自分が失礼な態度をとっていたことは理解している。
 レベルが高い人ほど、現実でもBWOでも辛い思いをしていること。それを忘れてはならないと心に刻んだ。

「さて、お前はどの戦い方をするんだ?」
「どのって?」
「ナナは魔法で戦うんだ。弓月さんは剣と盾で、他には拳で戦うやつもいれば、弓だったり銃だったり」
「俺は、そうだな…」
「ナナはエルフだから飛びながら魔法で戦うんだ」
「やっぱ種族で変わるもんなのか?」
「多少は、だな。エルフは飛び道具が多い。獣人は拳だな。魚人は…魔法だな。まず、水の中に追い込んで動けなくさせてから倒す。みたいな感じで各々皆考えてやってるぞ」
「1番怖いな、魚人。ちなみに1番人気は?」
「魔法だな!!現実世界には無いからせっかくのゲームならやっぱ魔法が人気だな」
「じゃあ、俺も魔法にする」
「分かった!それなら教えてあげれるぞ!」

 ナナの教えは分かりやすく、丁寧だった。
 見た目は子供でもやっぱ大人なんだな。と理解した。

「まず、ゴリラエンジン、お前の魔法の相性を調べるぞ!」
「相性?」
「そうだ。この水晶に手を当ててくれ。すると、水晶は光出して色で相性を教えてくれるぞ」

 すると、水晶は赤く光出した。

「お前は火だな」
「火…。ナナはなんだったんだ?」
「ナナは風だぞ。じゃあ、まずは火を出すことから教えるぞ。BWOにおいて、魔法は1番簡単と言われるんだ。想像だからな。火といえば、お前なら何を想像するんだ?」
「火…か。んー、コンロ?」
「良いと思うぞ。自分の手がコンロだと思ってその上に火を出す。想像してみろ」
「手の上に…火」
「それは手じゃなくてコンロだぞ」
「コンロに…火を」

ボッ。火が出た。

「あつっ…くはない、か」
「当たり前だぞ。自分で出してる火は熱くないぞ。ちなみに私には熱いから私の方に向けるんじゃないぞ!絶対に町の中では魔法を使なよ」
「あ、あぁ」

 このゲームはプレイヤーとNPCが存在する。プレイヤーは何とか対処出来るが、NPCはどうにも出来ない。そして、下手をすれば、町の建物に火が移り、大惨事になる可能性がある。というか、あったらしい。
 ナナが教えてくれたのだが、リリース直後、町中で練習していたプレイヤーが火事を起こし、トラウマを植え付けられ辞めたとか。
 その事件が起きてから、アップデートで、魔法を町中で使っても建物やNPCに被害を出さないと変わったらしいが誰も確かめようとはしない。

「ハッ!ゴリラエンジン!!もうこんな時間だぞ!23時だ!!お前も明日仕事だろ。今日はここまでにするぞ!初級魔法は明日以降教えるぞ!じゃあ、またな!」

 ナナはログアウトして居なくなった。

「俺も、明日早いし。ログアウトするか」

 BWO2日目が終わった。

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