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第1章
第2話 日常
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これは毎朝起きることである。
「旭ー!そろそろ起きないと遅刻するぞ」
「んー。あと、5分」
「そう言って、起きた試しがないだろ」
「んー。あと、10分」
「増えてるじゃん。旭、起きないなら朝ごはんは僕のものだぞー」
「あ、待て、暁!!」
旭はすぐに飛び起き、暁の後を追った。
暁はご飯を食べてなくても生きていけるが、旭への嫌がらせで奪ったりしている。
数年前のこと。
どうせ食べないと思っていた旭は暁に起こされてから30分後にリビングに行くと朝ごはんを全て暁に食べられていたことがある。
そのため、毎朝格闘しているのだ。
「おはよう」
「おはよう。父さん」
「今日は早いね」
「暁に起こされた」
「偉いね。暁君」
「えっへん」
誇らしげにする暁をじーっと見つめる旭。
「何だよ」
「別に」
「父さんにも暁君が見えたらいいのにな」
もう一度言っておくが、暁を目視出来るのは旭と蒼だけなのである。
「あ、今日父さんね仕事で夜遅くなるから。桐生さんの家で夜ご飯食べてね。伝えてあるから」
「別に弁当とかでいいのに」
「ダメ。育ち盛りなんだからしっかりご飯食べないと」
「…分かった」
「あ、そろそろ時間。支度してきな」
「んー」
あの日、旭が家を飛び出した日から寂しい思いはさせないと決意し1人で育て続けた父。
「んじゃ、行ってきます」
「行ってらっしゃい」
ガチャン。
扉を閉め前を向くと蒼が待っていた。
昨日は旭の寝坊で先に行ってもらったが、いつもは蒼が家まで迎えに来てくれている。
「はよ」
「おはよ。旭、暁。…暁、居るよね?」
「おー、居るいる。これね」
「これっていうな旭!」
「今日はなんかあるー?」
「無視すんなよ」
旭に無視された暁はプンプンと怒っている。
「なんかって?」
見えない聞こえない設定の蒼は淡々と話し続ける。
「ほら、昨日みたいなテストとか」
「いや、特に無かったと思うよ」
「ならばいい」
「ていうか、そろそろちゃんと授業受けなよ」
「授業は寝るために存在するのだよ」
「そんな訳ないだろ。そんなんだからお前、先生から目つけられてるんだよ」
「え、マジ?」
「マジ。てか、あんだけ寝てて目つけられない方がおかしいって」
旭は基本、体育と理科(実験)の時しか起きていないのだ。
学校に着き、下駄箱で上履きに履き替えていると担任の高槻先生が来た。
「おっ、良いところに」
「嫌な予感…」
旭は顔をしかめた。
「お前ら部活どうすんだ?」
「…部活?」
「入学式の日に言ったよな。うちは全員部活に入らないといけないって。入部届け出してないのお前らだけだぞ」
「バイトしたいし、無理です」
「規則だからな。入らないと退学かもな」
「それは、ダメだ!」
「じゃあ活動時間が少ないところか部活を作るかしかないな」
過保護な父親にこれ以上迷惑はかけられないと、男手ひとつで育ててくれた父親に恩返しをするためにバイトをしている旭。
どうするべきか悩む旭に蒼が意見をだす。
「じゃあ、作っちゃう?部活」
「…何部?」
「んー。そうだな。妖精部とか?」
「妖精部?」
「妖精は存在するのかしないのか」
「…良いな、それ!」
「お前らが?可愛らしい内容なことで。まぁ、良いだろう。設立は3人からだからな~
。1週間以内に見つけられなかったら設立はなしだ。じゃ朝礼に遅れんなよ」
高槻先生は去っていった。
「旭ー!そろそろ起きないと遅刻するぞ」
「んー。あと、5分」
「そう言って、起きた試しがないだろ」
「んー。あと、10分」
「増えてるじゃん。旭、起きないなら朝ごはんは僕のものだぞー」
「あ、待て、暁!!」
旭はすぐに飛び起き、暁の後を追った。
暁はご飯を食べてなくても生きていけるが、旭への嫌がらせで奪ったりしている。
数年前のこと。
どうせ食べないと思っていた旭は暁に起こされてから30分後にリビングに行くと朝ごはんを全て暁に食べられていたことがある。
そのため、毎朝格闘しているのだ。
「おはよう」
「おはよう。父さん」
「今日は早いね」
「暁に起こされた」
「偉いね。暁君」
「えっへん」
誇らしげにする暁をじーっと見つめる旭。
「何だよ」
「別に」
「父さんにも暁君が見えたらいいのにな」
もう一度言っておくが、暁を目視出来るのは旭と蒼だけなのである。
「あ、今日父さんね仕事で夜遅くなるから。桐生さんの家で夜ご飯食べてね。伝えてあるから」
「別に弁当とかでいいのに」
「ダメ。育ち盛りなんだからしっかりご飯食べないと」
「…分かった」
「あ、そろそろ時間。支度してきな」
「んー」
あの日、旭が家を飛び出した日から寂しい思いはさせないと決意し1人で育て続けた父。
「んじゃ、行ってきます」
「行ってらっしゃい」
ガチャン。
扉を閉め前を向くと蒼が待っていた。
昨日は旭の寝坊で先に行ってもらったが、いつもは蒼が家まで迎えに来てくれている。
「はよ」
「おはよ。旭、暁。…暁、居るよね?」
「おー、居るいる。これね」
「これっていうな旭!」
「今日はなんかあるー?」
「無視すんなよ」
旭に無視された暁はプンプンと怒っている。
「なんかって?」
見えない聞こえない設定の蒼は淡々と話し続ける。
「ほら、昨日みたいなテストとか」
「いや、特に無かったと思うよ」
「ならばいい」
「ていうか、そろそろちゃんと授業受けなよ」
「授業は寝るために存在するのだよ」
「そんな訳ないだろ。そんなんだからお前、先生から目つけられてるんだよ」
「え、マジ?」
「マジ。てか、あんだけ寝てて目つけられない方がおかしいって」
旭は基本、体育と理科(実験)の時しか起きていないのだ。
学校に着き、下駄箱で上履きに履き替えていると担任の高槻先生が来た。
「おっ、良いところに」
「嫌な予感…」
旭は顔をしかめた。
「お前ら部活どうすんだ?」
「…部活?」
「入学式の日に言ったよな。うちは全員部活に入らないといけないって。入部届け出してないのお前らだけだぞ」
「バイトしたいし、無理です」
「規則だからな。入らないと退学かもな」
「それは、ダメだ!」
「じゃあ活動時間が少ないところか部活を作るかしかないな」
過保護な父親にこれ以上迷惑はかけられないと、男手ひとつで育ててくれた父親に恩返しをするためにバイトをしている旭。
どうするべきか悩む旭に蒼が意見をだす。
「じゃあ、作っちゃう?部活」
「…何部?」
「んー。そうだな。妖精部とか?」
「妖精部?」
「妖精は存在するのかしないのか」
「…良いな、それ!」
「お前らが?可愛らしい内容なことで。まぁ、良いだろう。設立は3人からだからな~
。1週間以内に見つけられなかったら設立はなしだ。じゃ朝礼に遅れんなよ」
高槻先生は去っていった。
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