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第1章
第8話 体育祭・前編
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体育祭当日。
朝から張り切る生徒達。
部活対抗リレーで1位を取った部には部員全員に「半年間学食食べ放題券」が貰える。2位は「1ヶ月間学食食べ放題券」、3位は「1週間学食食べ放題券」。
この学校の学食は美味い!!
午前の部の競技は、100m走、綱引き、騎馬戦、三輪車競走になるのだが、この競技ではまだ全力は出さない。
三輪車競走に関しては遊び心もあってだいぶ盛り上がるのだが、他の種目はただたんたんと流れるだけなのだ。
午前の部、ラスト種目は教員リレー。
各学年の担任の先生が走って1位を決める。
1位になった学年には、学校の前に美味しい唐揚げ屋さんがあるのだが、その唐揚げ屋さんの唐揚げおむすびを1人1個プレゼントされる。
この唐揚げおむすび、略してからむす。半端なく美味い。
正直学食より美味い。
そして、1位を取れなかった学年の先生は、毎年生徒から軽蔑される傾向にあるため、全力で走る。
「それでは、参りましょう!実況は放送委員会2年の伊藤颯太がお送りします!教員リレー、まず1走者目に走るは、1年A組高槻先生、2年A組辻先生、3年A組北山先生。高槻先生は昨年1位を独走状態だったにも関わらずゴール間近で転倒し3位まで落ち生徒から残念な目で見られるようになったが今年は転ばず次の先生にバトンを渡せるか!?」
「バラしてんじゃねぇぞ、伊藤!」
「辻先生はお年寄りのため、もうすでに足がガクガクしているが2走者目にバトンを渡すことが出来るのか!?」
「がんばるよ~」
「そして、北山先生!!………特に言うことがないので」
「うぉい、なんか無ぇのかよ。お前の担任だぞ」
「それでは位置について、よーい、どん!」
勢いよく飛び出したのは、高槻先生と北山先生。辻先生はゆっくり歩いている。
2年生から辻先生への応援は「辻先生、今レース中、頑張って」「蝶々、蝶々は今いいから」などなど。
盛り上がりを見せるは1年生対3年生。
「ほぼ同時で2走者目へとバトンが渡った!あーっと、高槻先生転倒。転倒です!しかし、今年はバトンが渡ってから転倒したため1年生諸君許して上げましょう。辻先生はまだ走っ…歩いています。まだ半分と行ったところでしょうか!」
そして、3走者目へとバトンは変わり、
「山田先生ー!!!頑張れー!!!」
1年生対3年生、3年生の先生は小山内先生と言って陸上部の顧問だ。この先生もともとはプロの選手だったこともありかなり速いと有名なのだ。
「山田先生、厳しいな…」
「なに言ってんの?」
「月見里先輩」
「山ちゃんはね、かなり速いわよ」
「え?」
「見た目とのギャップがえぐいと有名の山田先生!速い速い、全然離されない、さすがだ!4走者目へバトンを渡すは山田先生か、小山内先生か!!どっちが先だー!!??」
緊迫した空間。バトンが先に渡ったのは、
「小山内先生、小山内先生です!!やはりこの男速い速すぎる!!そして、2年生辻先生もやっと2走者目へとバトンが渡りました!!」
その後、バトンミスが起きたり、転倒したり、ボールが転がってきたり様々な問題か発生し、1位を取ったのは、
「2年生!!2年生が1位です!!正直、1走者目の辻先生を見た時は1位は絶望的でしたが、なんとか1位をもぎとりました!おめでとうございます!!そして、からむすをありがとうございます!それでは皆さん、頑張ってくれた先生方に大きな拍手を送ってください!」
そうして午前の部は幕を閉じた。
朝から張り切る生徒達。
部活対抗リレーで1位を取った部には部員全員に「半年間学食食べ放題券」が貰える。2位は「1ヶ月間学食食べ放題券」、3位は「1週間学食食べ放題券」。
この学校の学食は美味い!!
午前の部の競技は、100m走、綱引き、騎馬戦、三輪車競走になるのだが、この競技ではまだ全力は出さない。
三輪車競走に関しては遊び心もあってだいぶ盛り上がるのだが、他の種目はただたんたんと流れるだけなのだ。
午前の部、ラスト種目は教員リレー。
各学年の担任の先生が走って1位を決める。
1位になった学年には、学校の前に美味しい唐揚げ屋さんがあるのだが、その唐揚げ屋さんの唐揚げおむすびを1人1個プレゼントされる。
この唐揚げおむすび、略してからむす。半端なく美味い。
正直学食より美味い。
そして、1位を取れなかった学年の先生は、毎年生徒から軽蔑される傾向にあるため、全力で走る。
「それでは、参りましょう!実況は放送委員会2年の伊藤颯太がお送りします!教員リレー、まず1走者目に走るは、1年A組高槻先生、2年A組辻先生、3年A組北山先生。高槻先生は昨年1位を独走状態だったにも関わらずゴール間近で転倒し3位まで落ち生徒から残念な目で見られるようになったが今年は転ばず次の先生にバトンを渡せるか!?」
「バラしてんじゃねぇぞ、伊藤!」
「辻先生はお年寄りのため、もうすでに足がガクガクしているが2走者目にバトンを渡すことが出来るのか!?」
「がんばるよ~」
「そして、北山先生!!………特に言うことがないので」
「うぉい、なんか無ぇのかよ。お前の担任だぞ」
「それでは位置について、よーい、どん!」
勢いよく飛び出したのは、高槻先生と北山先生。辻先生はゆっくり歩いている。
2年生から辻先生への応援は「辻先生、今レース中、頑張って」「蝶々、蝶々は今いいから」などなど。
盛り上がりを見せるは1年生対3年生。
「ほぼ同時で2走者目へとバトンが渡った!あーっと、高槻先生転倒。転倒です!しかし、今年はバトンが渡ってから転倒したため1年生諸君許して上げましょう。辻先生はまだ走っ…歩いています。まだ半分と行ったところでしょうか!」
そして、3走者目へとバトンは変わり、
「山田先生ー!!!頑張れー!!!」
1年生対3年生、3年生の先生は小山内先生と言って陸上部の顧問だ。この先生もともとはプロの選手だったこともありかなり速いと有名なのだ。
「山田先生、厳しいな…」
「なに言ってんの?」
「月見里先輩」
「山ちゃんはね、かなり速いわよ」
「え?」
「見た目とのギャップがえぐいと有名の山田先生!速い速い、全然離されない、さすがだ!4走者目へバトンを渡すは山田先生か、小山内先生か!!どっちが先だー!!??」
緊迫した空間。バトンが先に渡ったのは、
「小山内先生、小山内先生です!!やはりこの男速い速すぎる!!そして、2年生辻先生もやっと2走者目へとバトンが渡りました!!」
その後、バトンミスが起きたり、転倒したり、ボールが転がってきたり様々な問題か発生し、1位を取ったのは、
「2年生!!2年生が1位です!!正直、1走者目の辻先生を見た時は1位は絶望的でしたが、なんとか1位をもぎとりました!おめでとうございます!!そして、からむすをありがとうございます!それでは皆さん、頑張ってくれた先生方に大きな拍手を送ってください!」
そうして午前の部は幕を閉じた。
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