【SS】日常・恋愛・ファンタジー

秋霧ゆう

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4.再会を夢見て(レイ)

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夫・レイ。妻・ユイ。


 とある国のとある村。
 そこはいつも平和だった。

 そんな村に住むとある夫婦。
 かけがえのない存在でかけがえのない時間に幸せな日々を過ごしていた。

 …あの日までは。

 村にゴブリンが現れた。
 夫婦はゴブリンに殺されるのならと自殺を決意した。

「来世もまた会えますように」
「来世も幸せになれますように」

 そう願って。

 レイは新しく生を受けた。

 とある国の王子となった。

 すぐにユイを探し始めた。
 …が、見つからなかった。
 ユイを見つけることを最優先にして動いていたのに。

 そして、自身が国王となる戴冠式で遂に見つけた。
 一目見てすぐに分かった。
 彼女がユイの生まれ変わりだと。
 すぐに声をかけに行きたかったが、王という立場のため、戴冠式ではユイの元へ駆けつけることは出来なかった。だが、明日密かに会いに行こうと決意した。
 しかし、その日の晩にユイが殺されたと一報が入った。

 レイはすぐにユイを殺した貴族を処刑した。

 ユイとの再会は叶わなかった。
 そしてレイは仕事に没頭した。
 ユイを忘れるために仕事をし続けた。

 国にスラム街と呼ばれる地区がある。
 そこから流行病が発症したのだ。
 収束させるのにかなりの時間を要した。だが、収束させてからはスラム街を無くし全員に仕事や住居を与えた。

 次に、一部貴族がこれから起こる災いの前に勇者を召喚するといい、召喚魔法をしようとしていた。だが、異世界人には異世界人の人生があるのだからと魔法の途中で中止にさせた。

 案の定、魔物が溢れかえった。
 だが、レイが先陣切って魔物を掃討した。
 特にゴブリンは見つけ次第すぐに殺した。
 産まれたばかりの小さなゴブリンであろうと関係なく国のために、いや自分自身のために全てを殺し尽くした。
 
 仕事をすればするほど、彼女への思いは強くなった。
 でも、もう二度と会えない。あの時、貴族に殺されてしまったから。

 そんな時、レイは信頼する息子から休養を言い渡された。国の端にある小さな村。
 そこは湖も夕焼けも全てが綺麗だと言われる場所。
 そんな景色のなかに1つ佇む大きな屋敷。

 別荘へ行く途中、ゴブリンに襲われている少女を見つけた。
 馬車に乗っていたレイだが近くに居た騎士から馬を奪いその少女の元へと駆けつけた。
 ゴブリンを倒し、その少女を見て一瞬で理解した。

「見つけた」

 少女はレイに一言。

「誰?」
「ユイは、覚えてない、の?」

 ユイにはもう二度と会えないと思っていたからこそ、嬉しさが込み上げて泣いた。

 その後、レイはすぐに息子に国王という立場を渡し、ユイと共に、思い出に似てる村で残りの余生を過ごした。
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