初恋をぶち壊した友人(仮)が周り回って報いを受けました!気分も新たに恋を始めるつもりが…えっ?やり直し⁈

花椰菜

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第一章・始まりは…

16・真正ヘタレと偽?悪女

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 『願いの泉』からふたりが去った後、その後姿を茫然と見詰め佇むオリフェウスの背に向かいミナールは声を張り上げた。


「私はヴィクトァール様とお約束しただけなのよ。
 オリフェウス様をリュシフェル様から引き離すことが出来たならば、我が家へご融資くださることを交換条件にして…」


 オリフェウスはミナールの言葉を聞き、愕然とする。

 だが、最後の方で見せたヴィクトァールの言動はリュシフェルのことを最優先に考え述べられ動いた結果であることを直ぐに思い返す。

 最初、選択した方法は間違っていたけれど、今のヴィクトァールがリュシフェルを想う心は真実であるとオリフェウスは感じていた。


「…このことを聞いてもオリフェウス様はヴィクトァール様を許せますの?」

「君に答える義務はない。けれど、ヴィクトァールの心は本物だということは分かった」

「……くっ!…」


 揺さぶりをかけたのに動揺も見せず予想外に真実を突くオリフェウスの返しにミナールが悔しげに呻いた。

 オリフェウスはミナールにとってはまだ利用価値のある駒だと見くびっていたことに気付かされる。


「そういう君はどうなんだい?友人であるリュシフェルと俺の間を引き離すことに成功したのだから満足かい?」

「ええ!勿論、これ以上ないくらいに満足しておりますわ」

「これ以上ないくらい、とはねぇ?
 友人を陥れてまで欲したヴィクトァールの心は永遠に手に入らないとしても、君は後悔などない訳か」

「ヴィクトァール様のことなんて大して好きではありませんもの。
 もっと私に相応しい方がいる筈!そんな些細なことなど気にしていられませんわ」

「君のヴィクトァールに対する想いは真剣ではなかった、と?
 君の発言は君自身の想いには価値などないと言っているのも同然だ」


 毅然とした様で告げるオリフェウスをチラリと見遣り、体の力が抜けたようにミナールはほおっと溜め息を吐いた。

 他人のことはよく見ていて理解しているのに、自分自身のことは全くと言っていいほど理解していないオリフェウスと真剣に会話することが酷く馬鹿らしくなったのだ。

 見くびっていいのか、哀れんでいいのかよく分からない男である。こんな男を駒としたことが間違いだったのかもしれない。

 気が抜けたミナールはオリフェウスを試してみることに決めた。


「まったく…ヴィクトァール様といい、オリフェウス様といい、私には容赦というものをどこかへ置き去りになさっておられますのね! 
 リュシフェル様以外は目に入らないという訳ですか。まぁ…あんなにハッキリと振られても大事とはねぇ」

「悪いか?大体、引き離す役割を喜んでやっていた人間に言われたくはない。
 フェルは泣いていたのだぞ!少しは罪悪感を持たないのか?」

「そうでしたわねぇ…泣いてらしたわ。私が泣かせたと思えばスッキリといたしますけれど、泣かせたのはオリフェウス様、貴方様でしてよ。
 まだ気が付かれませんの?本当に『女心のわからない』御方よね…残念な方!」

「俺がフェルを泣かせただと?それに残念て…適当なことを言って誤魔化すつもりか!」

「そんなことも分からないからヴィクトァール様に負けるのですわ!まったく…鈍過ぎてお話にもならないわ」

「ヴィクトァールに負けた上に話にもならないほど鈍くて悪かったな!だが、フェルがヴィクトァールを選んだのも無理はないと思うぞ?
 彼のやり方は決して正しいとは言えないが、君を利用するほど判断を鈍らせるなんて…それほどフェルを望んでいる証拠だろう?あの賢い男が愚かな真似をするほど本気だったのだ」

「オリフェウス様は本気ではなかったと仰るの?先程のお言葉をそのままお返しいたしますわ…貴方様の想いに価値はないと仰るのも同然だと」

「はっはは!君に一本取られるとはね。
 俺はちっぽけな自尊心プライドを守る為に恋心から逃げていたのだ。そのツケが今来ただけに過ぎない…自業自得さ」

「その『ちっぽけな自尊心プライド』とやらを捨てたではありませんか?あの時だけは。私少しだけ見直しましたのよ…ヘタレだけでは終わらなかったと」

「随分な言われようだな…ま、それも仕方ない。『ヘタレ』が頑張っても結局フェルはヴィクトァールの手を取ったのだ」

「ここまで私と話していて、まだ気が付きません?なぜリュシフェル様が泣いたのかを」

「…ヴィクトァールの所為だろう?」

「もう!!なんて鈍いのかしら!リュシフェル様が泣いてしまうのも仕方ないわ!
 オリフェウス様をお好きだからでしょうが!!」

「…えっ⁈ フェルが俺のことを好き?」

「好きなのに伝えられないから、誤解を解くこともできないから泣くしかできなかったことも分からないの???
 この朴念仁!ほんと嫌になるわ…こんな朴念仁の一体どこが良くて泣くまでしたのかと思ってしまうわ!」



゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*:.。. 

あまりスッキリできず御免なさい!

ヘタレ全開オリフェウスと会話するうちに思わず暴露してしまう本性はイイ人?ミナールの会話となりました♪

ミナールは選択眼の誤りの報いを
受けました!←無理矢理で御免なさい🙇‍♀️




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