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23. ミネルヴァの言葉責め手コキ②
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「貴様は、自らをあたかも“正義の使者”であるかのように装い、虚言を弄して国王を、民を、果てはこの私までも欺いた。」
魔王が去った後も、ミネルヴァの俺に対する非難の言葉は一向に止まなかった。その眼差しには、冷たい怒りが静かに燃えている。狂信にも似たその声色に、演技や迷いの影はない。
「本来ならば貴様など、とっくに刑に処されて然るべき大罪人なのだ。」
淡々と、それでいて抑えきれぬ憤怒が滲んだ口調。彼女は本心からそう思っているのだ。俺にはその確信だけが、何よりも重くのしかかっていた。
「この世界の真実に照らせば、貴様の価値など家畜以下。人として扱われる価値すらない。誰からも疎まれ、蔑まれ、踏み躙られる――それが、貴様がこれから生きる“新たな世界”だ。」
その瞬間、ミネルヴァの口から不気味な呪文が低く紡がれはじめた。聞き覚えのない、禍々しさすら感じさせる異界の詠唱。空気が張り詰め、胸に重い圧力がかかる。
「貴様のような者が、服など着ていること自体おかがましい。その衣服は人が着るためのものだ」
彼女が言い終えた刹那、俺の目前に六芒星が浮かび上がり、淡く紫の光を放つ。そして間髪入れずに、そこからぬるりと、どす黒い粘液状のスライムが現れ、猛然と俺に襲いかかってきた。
「うわああぁっ!」
「安心しろ、ただのスライムだ。怯えることはない。貴様は“正義”を名乗りながら、ためらいもなくスライムの命を幾度となく奪ってきただろう?」
異変はすぐに起きた。装備が……いや、衣服だけが、みるみるうちに溶けていく。革の胸当てまでがジュウ、と音を立てながら溶解し、粘液に飲み込まれていくのに、皮膚も拘束具もまるで無傷のままだ。
「多少の改良は加えてある。人間界と魔界、双方の魔法を融合させれば――この程度の芸当、造作もない。」
装備は次々とスライムに侵食され、最後の一片が溶け落ちた時、俺の身体はまるで晒し者のように剥き出しになった。だが、それでも拘束具だけは残ったまま。手足の自由も奪われ、ただ立ち尽くすしかない。
「……ふふっ」
沈黙を破ったのは、ミネルヴァの喉の奥から漏れるような嘲笑だった。その瞳は凍てつくように冷たく、どこか楽しげですらある。
「見苦しいな。いやお似合いというべきか。かくも滑稽な姿をした勇者がいるとはな。今の貴様を見ていると、英雄気取りで人々の前に立っていたあの姿はただの茶番だったと思いしらされる」
彼女の声は、どこまでも冷静で、どこまでも容赦がなかった。まるで裁く者としての絶対的な優越を、全身で楽しんでいるかのようだ
「ようやく貴様は“本物”になった。恥も、矜持も、尊厳も――すべて剥ぎ取られ、そのくせ股間だけは固く膨らましている。低俗な下衆。これが貴様の真の姿だ」
その目は一点の同情も宿していなかった。ただ、断罪者として、冷たく、そして残酷に。
「――だが、安心しろ。すぐに貴様を壊したりはしない。」
その囁きは優しいほどに静かで、それゆえにぞっとするほど冷たい。
「さあ、貴様がどこまで醜くなれるか。私に見せてみろ。新世界の勇者に相応しい無様な姿を晒すのだ」
彼女のその微笑みは、慈悲ではなく、むしろ愉悦――壊す過程そのものを楽しむ者のものだった。俺は、羞恥と屈辱、そして己の無力さに押し潰されながら、ただ立ち尽くすことしかできなかった。
魔王が去った後も、ミネルヴァの俺に対する非難の言葉は一向に止まなかった。その眼差しには、冷たい怒りが静かに燃えている。狂信にも似たその声色に、演技や迷いの影はない。
「本来ならば貴様など、とっくに刑に処されて然るべき大罪人なのだ。」
淡々と、それでいて抑えきれぬ憤怒が滲んだ口調。彼女は本心からそう思っているのだ。俺にはその確信だけが、何よりも重くのしかかっていた。
「この世界の真実に照らせば、貴様の価値など家畜以下。人として扱われる価値すらない。誰からも疎まれ、蔑まれ、踏み躙られる――それが、貴様がこれから生きる“新たな世界”だ。」
その瞬間、ミネルヴァの口から不気味な呪文が低く紡がれはじめた。聞き覚えのない、禍々しさすら感じさせる異界の詠唱。空気が張り詰め、胸に重い圧力がかかる。
「貴様のような者が、服など着ていること自体おかがましい。その衣服は人が着るためのものだ」
彼女が言い終えた刹那、俺の目前に六芒星が浮かび上がり、淡く紫の光を放つ。そして間髪入れずに、そこからぬるりと、どす黒い粘液状のスライムが現れ、猛然と俺に襲いかかってきた。
「うわああぁっ!」
「安心しろ、ただのスライムだ。怯えることはない。貴様は“正義”を名乗りながら、ためらいもなくスライムの命を幾度となく奪ってきただろう?」
異変はすぐに起きた。装備が……いや、衣服だけが、みるみるうちに溶けていく。革の胸当てまでがジュウ、と音を立てながら溶解し、粘液に飲み込まれていくのに、皮膚も拘束具もまるで無傷のままだ。
「多少の改良は加えてある。人間界と魔界、双方の魔法を融合させれば――この程度の芸当、造作もない。」
装備は次々とスライムに侵食され、最後の一片が溶け落ちた時、俺の身体はまるで晒し者のように剥き出しになった。だが、それでも拘束具だけは残ったまま。手足の自由も奪われ、ただ立ち尽くすしかない。
「……ふふっ」
沈黙を破ったのは、ミネルヴァの喉の奥から漏れるような嘲笑だった。その瞳は凍てつくように冷たく、どこか楽しげですらある。
「見苦しいな。いやお似合いというべきか。かくも滑稽な姿をした勇者がいるとはな。今の貴様を見ていると、英雄気取りで人々の前に立っていたあの姿はただの茶番だったと思いしらされる」
彼女の声は、どこまでも冷静で、どこまでも容赦がなかった。まるで裁く者としての絶対的な優越を、全身で楽しんでいるかのようだ
「ようやく貴様は“本物”になった。恥も、矜持も、尊厳も――すべて剥ぎ取られ、そのくせ股間だけは固く膨らましている。低俗な下衆。これが貴様の真の姿だ」
その目は一点の同情も宿していなかった。ただ、断罪者として、冷たく、そして残酷に。
「――だが、安心しろ。すぐに貴様を壊したりはしない。」
その囁きは優しいほどに静かで、それゆえにぞっとするほど冷たい。
「さあ、貴様がどこまで醜くなれるか。私に見せてみろ。新世界の勇者に相応しい無様な姿を晒すのだ」
彼女のその微笑みは、慈悲ではなく、むしろ愉悦――壊す過程そのものを楽しむ者のものだった。俺は、羞恥と屈辱、そして己の無力さに押し潰されながら、ただ立ち尽くすことしかできなかった。
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