【R18】嵐 ~愛され過ぎて困惑~

ジミー

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大学から家に帰ろうとしていると、友達が騒いでいました。


「どうかしましたか?」


「ああ!香織さん!校内に不審者が入ったのですって!怖いわね!すぐに捕まって警察に連行されたので、もう安心ですけれど・・・。」


「まあ!怖いですね。」


私はその時に自分に迫っている恐怖を知るよしもないのでした。

家に帰って来ると、すぐに慧一様が出迎えに来られ驚いていると、家族全員が出て来てまた驚きました。


「どうかしましたか?」


「どうしたじゃないだろう!不審者が大学に入り込むなんて!すぐに大学を辞めろ!」


「まあまあ、慧一。あと半年で卒業なんだから辞める迄もないが、明日から身を守る為にボディーガードを雇ったから、送迎車で一緒に行きなさい。」


「家元、ボディーガードは女性ですか?」


「勿論、女性だ。だが、腕が立つ人を紹介してもらったから大丈夫だろう。」


「全く、怖い世の中になった物だね。香織さん、何事も用心に越した事は無いから、半年我慢なさい。」


お婆様迄仰るので、私は頷きました。


「玄関先でなんですから、入りましょう。」


お母様が促して、私達は居間に移動しました。


「美弥子さんたら、こんな時にも出掛けていルなんてね!全く、嫁の自覚も無いのかしら?」


「まあまあ、お母さん。急な事だったですしね。」


お義父様がお婆様を宥めています。


「所詮他人ですからね。」


その時、遠くから祥弌ちゃんの泣き声が聞こえてきました。


「まただわ。香織さん、祥弌を抱っこしてあげて。子守りも手を焼いているのよ。貴女が大学に行くと泣き始めるんだから。余程香織さんを信頼しているのね。」


「はい。お婆様。」


居間を出て手を洗い、祥弌ちゃんのお部屋に行くと、子守りの緒方さんが祥弌ちゃんを抱っこしてあやしていましたが、大泣きしています。

私は慌ててお部屋に入ると、祥弌ちゃんはすぐに私に気が付き、私に手を伸ばしてきました。


「祥弌ちゃん、ただいま。」


緒方さんから祥弌ちゃんを受けとると、途端に泣き止みました。


「お帰りなさい。ずっとこの調子で、大変でしたよ。」


ヒックヒックとしゃくりあげる祥弌ちゃんに、私の母性本能が擽られるのでした。


「すみませんでした。祥弌ちゃんは、ミルクを飲みましたか?」


緒方さんは首を振ります。


「ミルクを飲ませても、すぐに吐き出してしまうんです。」


「では、私があげてみますから、ミルクの準備をお願いします。」


「はい。」


緒方さんがお部屋を出て行きました。


「祥弌ちゃん、ちゃんとミルクを飲んで、大きくなってね。」


祥弌ちゃんをあやしていると、緒方さんがミルクを持ってきました。

私がミルクをあげると、ごくごくと飲みます。

余程お腹が空いていたのでしょう。


「良い子ね。祥弌ちゃん。」


飲み終え背中をポンポンと優しく叩くと、ゲフッとげっぷが出ました。

これで大丈夫です。


「良かったですね。お母さんよりもお母さんらしいですよ。」


緒方さんも、祥弌ちゃんがミルクを飲んでくれたので、軽口が出ました。

その時襖が開き、美弥子さんが帰って来ました。


「誰が母親らしく無いですって!子供を奪っておいて、何様よ!」


行きなりの大声に、祥弌ちゃんも驚いてしまい、泣き出してしまいました。


「ちょっと、何なのよ!」


祥弌ちゃんの大声に美弥子さんも狼狽えます。

そして、泣き止まないのを見て逃げ出しました。


「全く、なんなんでしょうね。」


緒方さんも呆れています。








~美弥子視点~。






何なのよ!

私が母親なのに、私を見て泣くなんて!

それでも私が生んだ子供なのかしら!

それにしても使えない男ね!

大学に侵入しただけで捕まるなんて!

バカみたい!

あんな女いなくなればいいのよ!










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