18 / 190
一年生
部活と先生
しおりを挟む
4月が過ぎ、5月がやってきた。
「5月になったね」
僕はクラスの窓から空を見つめて言った。
「そうだね。」
すすむくんは、そっとそれに答える。
「ちょっと待って!」
僕は机を叩いて立ち上がった。
「どうしたの?」
すすむくんは僕の方を見上げる。
「もう5月になったけど、未だに部活として認められてない…!」
すると、すすむくんは「焦る必要はないよ。ゆっくりやろう」と悠然とかまえる。
「でも、今まで結構色々やろうとしてきたけど、上手くいかなかったじゃないか」
それに、すすむくんは立ち上がって言う。
「大丈夫!僕に考えがあるから!」
それに呆れてしまった。
「また根拠のない自信…。」
「うん、そうさ!」僕のそれに、すすむくんは笑っていた。
こうして、休み時間でも活動してるくらい活発なのに、部として認められてない…。
僕はそっと、考えるのをやめて、すすむくんのことを思い出していた
すすむくん、初めてであった頃もそうだった
──────
受験時、僕は勉強よりも、周りに気を配る。
人間関係、それこそが、学校生活を送っていく上で、とても重要なもの。
大体把握した後は、メモにそれを書き連ねていく。
大体の人は、中学校の時の友達を通じて、どんな人か知っていった。
実は、中学の時は、運動部だったのだ。
部活は全く上手くいかなかったが、知り合いは沢山できる。
そこで、彼に突き当たった。
彼は全く周りからの印象が良くなく、どんな人かもつかめない。
しかし、変わった人であることだけは確かに分かった───────
そうして、入学式がやってきた。
大体の人は把握していたため、万全の状態でのぞんだ。
しかし…
入学生代表の言葉の時、驚いたことが起こる。
すすむくんが立ち上がって言った。
「僕の高校生活、それは理想の未来を実現させるための夢!
みんなこれからよろしく」
代表の人が立つ前に、全くそれとは関係の無い彼が言ったのだ。
なんだか、それを見ているこっちも恥ずかしくなってしまった。
他の人も少し驚いた様子を見せ、僕は心の中で強く思う。
彼と関わったら、普通の学校生活が確実に送れない…と。
──────
そうして、今、僕はすすむくんと関わっている。
気がつくと、すすむくんはもう居ず、1時間目が始まる時間になっていた。
今日の1時間目は数学の授業だ。
数学の先生は少し変わっている。
というのも、勉強に対し、全く公式とは違うものを肯定する。
そんな授業を展開するのだった。
今ある公式は、今まで、最善だとされているものに過ぎず、これから新しく見つかっていくかもしれない。
だからこそ、挑戦をしよう。と。
新しい発見をした人には、批評的な見方をしながらも、既存かどうかに囚われず、見つけたことに対し、とても大きな励ましをする。
それが、人を奮い立たせた。
勉強自体も、関わりの深そうなものとあわせたり、とっつきやすくしていた。
──────
授業が終わると、先生は僕の方にやってくる。
「君の部活のすすむくん、とても面白い人ですね。」
「はい!」
先生は、変わった人が好きだ。
すすむくんに目をつけている。
───────
そして、放課後。
いつもの通り、みんなでひとつの場所に集まった。
5月になったものの、今まで何もして来なかった訳では無い。
行動しようとしたが、偏見という制限が邪魔した。
行動に対し、何をするのかと警戒されてしまったのだ。
これがある限り、どうしようもないのか…
そう思っていると、すすむくんが切り出した。
「1人は無理でも、他の部活単位で、交流を持つこと。そうすればきっと、大丈夫。」
彼は明るくそう言った。
希望は全く失っていない。
彼のその様子になんだか救われた。
「どうするの?」
おとねさんが、あごに手をあてて言う。
「部活として困っていること、皆が欲しいと思っているものを見つける」
「友達を増やすってこと?」
「そんな感じかもしれない。」
すすむくんは頷いた。
「相手を知り自分を知ること…」
僕はそう言って立ち上がる。
「知ること、それは僕に任せて欲しいんだ。」
思わず、言ってしまった。
けれども、今、僕は僕のできることをしたい。
心の中でそう落ち着かせる。
「じゃあ、頼めるかな?」
すすむくんは僕の方を見て笑った
「うん。任せて欲しい!」
そうして思った。
もう、自分の目標とした、普通になれないかもしれない。
だけど、少ない間だけど、関わって思った。
彼の考える世界、それを実現してみたい。
僕はそう思った
───────
「5月になったね」
僕はクラスの窓から空を見つめて言った。
「そうだね。」
すすむくんは、そっとそれに答える。
「ちょっと待って!」
僕は机を叩いて立ち上がった。
「どうしたの?」
すすむくんは僕の方を見上げる。
「もう5月になったけど、未だに部活として認められてない…!」
すると、すすむくんは「焦る必要はないよ。ゆっくりやろう」と悠然とかまえる。
「でも、今まで結構色々やろうとしてきたけど、上手くいかなかったじゃないか」
それに、すすむくんは立ち上がって言う。
「大丈夫!僕に考えがあるから!」
それに呆れてしまった。
「また根拠のない自信…。」
「うん、そうさ!」僕のそれに、すすむくんは笑っていた。
こうして、休み時間でも活動してるくらい活発なのに、部として認められてない…。
僕はそっと、考えるのをやめて、すすむくんのことを思い出していた
すすむくん、初めてであった頃もそうだった
──────
受験時、僕は勉強よりも、周りに気を配る。
人間関係、それこそが、学校生活を送っていく上で、とても重要なもの。
大体把握した後は、メモにそれを書き連ねていく。
大体の人は、中学校の時の友達を通じて、どんな人か知っていった。
実は、中学の時は、運動部だったのだ。
部活は全く上手くいかなかったが、知り合いは沢山できる。
そこで、彼に突き当たった。
彼は全く周りからの印象が良くなく、どんな人かもつかめない。
しかし、変わった人であることだけは確かに分かった───────
そうして、入学式がやってきた。
大体の人は把握していたため、万全の状態でのぞんだ。
しかし…
入学生代表の言葉の時、驚いたことが起こる。
すすむくんが立ち上がって言った。
「僕の高校生活、それは理想の未来を実現させるための夢!
みんなこれからよろしく」
代表の人が立つ前に、全くそれとは関係の無い彼が言ったのだ。
なんだか、それを見ているこっちも恥ずかしくなってしまった。
他の人も少し驚いた様子を見せ、僕は心の中で強く思う。
彼と関わったら、普通の学校生活が確実に送れない…と。
──────
そうして、今、僕はすすむくんと関わっている。
気がつくと、すすむくんはもう居ず、1時間目が始まる時間になっていた。
今日の1時間目は数学の授業だ。
数学の先生は少し変わっている。
というのも、勉強に対し、全く公式とは違うものを肯定する。
そんな授業を展開するのだった。
今ある公式は、今まで、最善だとされているものに過ぎず、これから新しく見つかっていくかもしれない。
だからこそ、挑戦をしよう。と。
新しい発見をした人には、批評的な見方をしながらも、既存かどうかに囚われず、見つけたことに対し、とても大きな励ましをする。
それが、人を奮い立たせた。
勉強自体も、関わりの深そうなものとあわせたり、とっつきやすくしていた。
──────
授業が終わると、先生は僕の方にやってくる。
「君の部活のすすむくん、とても面白い人ですね。」
「はい!」
先生は、変わった人が好きだ。
すすむくんに目をつけている。
───────
そして、放課後。
いつもの通り、みんなでひとつの場所に集まった。
5月になったものの、今まで何もして来なかった訳では無い。
行動しようとしたが、偏見という制限が邪魔した。
行動に対し、何をするのかと警戒されてしまったのだ。
これがある限り、どうしようもないのか…
そう思っていると、すすむくんが切り出した。
「1人は無理でも、他の部活単位で、交流を持つこと。そうすればきっと、大丈夫。」
彼は明るくそう言った。
希望は全く失っていない。
彼のその様子になんだか救われた。
「どうするの?」
おとねさんが、あごに手をあてて言う。
「部活として困っていること、皆が欲しいと思っているものを見つける」
「友達を増やすってこと?」
「そんな感じかもしれない。」
すすむくんは頷いた。
「相手を知り自分を知ること…」
僕はそう言って立ち上がる。
「知ること、それは僕に任せて欲しいんだ。」
思わず、言ってしまった。
けれども、今、僕は僕のできることをしたい。
心の中でそう落ち着かせる。
「じゃあ、頼めるかな?」
すすむくんは僕の方を見て笑った
「うん。任せて欲しい!」
そうして思った。
もう、自分の目標とした、普通になれないかもしれない。
だけど、少ない間だけど、関わって思った。
彼の考える世界、それを実現してみたい。
僕はそう思った
───────
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
慈愛と復讐の間
レクフル
ファンタジー
とある国に二人の赤子が生まれた。
一人は慈愛の女神の生まれ変わりとされ、一人は復讐の女神の生まれ変わりとされた。
慈愛の女神の生まれ変わりがこの世に生を得た時、必ず復讐の女神の生まれ変わりは生を得る。この二人は対となっているが、決して相容れるものではない。
これは古より語り継がれている伝承であり、慈愛の女神の加護を得た者は絶大なる力を手にするのだと言う。
だが慈愛の女神の生まれ変わりとして生を亨けた娘が、別の赤子と取り換えられてしまった。
大切に育てられる筈の慈愛の女神の生まれ変わりの娘は、母親から虐げられながらも懸命に生きようとしていた。
そんな中、森で出会った迷い人の王子と娘は、互いにそれと知らずに想い合い、数奇な運命を歩んで行くこととなる。
そして、変わりに育てられた赤子は大切に育てられていたが、その暴虐ぶりは日をまして酷くなっていく。
慈愛に満ちた娘と復讐に駆られた娘に翻弄されながら、王子はあの日出会った想い人を探し続ける。
想い合う二人の運命は絡み合うことができるのか。その存在に気づくことができるのか……
【魔女ローゼマリー伝説】~5歳で存在を忘れられた元王女の私だけど、自称美少女天才魔女として世界を救うために冒険したいと思います!~
ハムえっぐ
ファンタジー
かつて魔族が降臨し、7人の英雄によって平和がもたらされた大陸。その一国、ベルガー王国で物語は始まる。
王国の第一王女ローゼマリーは、5歳の誕生日の夜、幸せな時間のさなかに王宮を襲撃され、目の前で両親である国王夫妻を「漆黒の剣を持つ謎の黒髪の女」に殺害される。母が最後の力で放った転移魔法と「魔女ディルを頼れ」という遺言によりローゼマリーは辛くも死地を脱した。
15歳になったローゼは師ディルと別れ、両親の仇である黒髪の女を探し出すため、そして悪政により荒廃しつつある祖国の現状を確かめるため旅立つ。
国境の街ビオレールで冒険者として活動を始めたローゼは、運命的な出会いを果たす。因縁の仇と同じ黒髪と漆黒の剣を持つ少年傭兵リョウ。自由奔放で可愛いが、何か秘密を抱えていそうなエルフの美少女ベレニス。クセの強い仲間たちと共にローゼの新たな人生が動き出す。
これは王女の身分を失った最強天才魔女ローゼが、復讐の誓いを胸に仲間たちとの絆を育みながら、王国の闇や自らの運命に立ち向かう物語。友情、復讐、恋愛、魔法、剣戟、謀略が織りなす、ダークファンタジー英雄譚が、今、幕を開ける。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる