思想学部

ケーキ

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一年生

過去②

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これは、私が小学生の頃の話。

私には大切な友達が居ました。名前はあゆみちゃん。

とっても、優しくて可愛くて元気な人。

あゆみちゃんはいつも言ってた。「お母さんがね、言ってたの。」

「友達はね、こっちから切らなければずっと友達で居られるって。」

そう言ってにっこり笑顔のあゆみちゃんに、私も嬉しくなって、笑顔になる。

「だから、私たちはずっと友達だよっ!」

「うんっ!」

私は元気に頷きました。

けれども、ある日、私とあゆみちゃんの仲はさかれてしまったのです

理由は分からなかったのですが、「あなたの事が嫌い。友達を辞める。」

その言葉だけ、今も残っています。

私は悲しくて、学校を抜け泣きながら帰りました。

きっと、私が優しくなかったから…。

心の中でそう責めました

───────

道に1人佇む男がいた

今日は小学校を取材する。

男は、色々な情報を集め、物語を作る。

名前をそういちと言った。

「この国が腐っているということ、それは、小学校の裏側を見ればわかる。」

そう呟くと、道を歩き出した。

男は考える。

子供の頃から、悪い環境にいれば、良好な人間にはならない。

もし、子供達が、苦しみを感じているのならば、それを世間に出せば、少しは良くなるだろう。

すると、前から女の子がやってきた。

まだ授業は終わらない時間。何かあったのだろうか。

男は彼女の様子に気付いた。

彼女は、下を向いて、零れる涙を袖で拭いていた。

男はそれに当初の目的を思い出す。

そして声をかけた。

「こんにちは、お嬢ちゃん。何かあったのかな?」

すると、顔を上げて、グスリと泣きながら、揺れる声で言った。

「友達にもう友達じゃないって言われて…。」

男は少し残念に思いながらも、その話を聞き入る。

「そうか、それで?」

「悲しくて…。優しくなりたい…。」

男は思った。

友達、優しさ。それは自分が心の中で否定していたもの。

まさか、こんなところで…

「じゃあ、優しさってもの、教えてあげようか。」

すると、女の子は「教えて欲しい」と男を見た。

「人間関係なんてもの、いつ崩れてもおかしくないものだ。」

そう言った時の悲しそうな彼女の表情に、少し心を痛める。

「ただ、深い関係にならないこと。優しさなんて、心の距離だ。」

「うん…」
 
女の子は頷く

「とても近くに居るようで離れている、そうすれば人間関係は崩れない。」

「そして、優しさとは、影から相手の邪魔にならず、その人が求めていることをすること。」

男はそう言うと、空を見上げた。

まさか、自分が優しさについて語ることになるとはな…。

すると、女の子は「分かった…!」と泣き止んで言った。

そういちはそれを見ると「またな」と言って、その場から帰ろうとする。

「待って…!」

女の子はそう言って、男に名前を聞いた。

「そういち。覚えておく必要はない」と。

そうして、家に帰った。

次の日、学校に行くと、あゆみちゃんが、私の方を見ていました。

そうして、なんだか、悲しそうで申し訳なさそうにしています。

私はそっとポケットに持ってきたものを入れて、教室を出ました。

すると、あゆみちゃんも、私の方にやってきます。

そうして、廊下で、人が少なくなると、「待って」とあゆみちゃんは声をかけました。

私はにっこりと「どうしたの?」と振り返ります。

すると、あゆみちゃんは、「あの…」ととても何か言いづらそうにしています。

「あのね、丁度、私もあゆみちゃんに用があったの」

すると、「何?」と私の顔を見ました。

「これ、あげる!」

手のひらにいれると、「またね!」と言って、私はその場から離れました。

あゆみちゃんは、手のひらをそっと開けると、そこには、鉛筆があります。

それは、とっても欲しかった可愛い鉛筆だったのです。

──────

それから、私は、人と関わるのを減らしていきました。

もちろん、あゆみちゃんとも関わることは少なくなりました。

なるべく、優しく接するように心がけ、遠くから相手の望むことをする。

それが、私の目指すもの。

私の優しさ。

今まで、楽しいことも、悲しいこともあった。

けれども、私は耐えた。深い関係にならないため。

全ては優しくなりたいから。

これからも私はそれを変えない

でも、あの時の、楽しい思い出。あゆみちゃんと遊んだ日々が度々浮かんでくるのでした─────
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