思想学部

ケーキ

文字の大きさ
33 / 190
一年生

テスト!

しおりを挟む
普通を目指すこと、それはとても大変だと実感してきた。

最近、部活など色々忙しくて、調べることも、実行することも疎かになってきている。

更には…テストももうそろそろだ。

毎日続けてきていたが、部活動のことを考えて、いつもより少ない。

これはまずいと思った僕は、家でずっと勉強している。

平均点を取るためには、落とせない問題は確実に覚えて、応用などの難しい問題はほぼ無視。

つまり、基礎を充実させることが、普通を目指すことに於いてとても重要。

こんなに焦っているのに、僕は心の中で、部活に入ってよかったと思っている。

最近、毎日がなんだか楽しいんだ。

後悔はない。

そう思うと、また続ける。

──────

残り3日。部活動は休みになったはずが、何故かみんなで集まっていた。

「すすむくん、今日もやるんだね」

「もちろん。どんな時でもできるのが、この思想学部の凄いところだから!」

彼は「さぁ、始めようか」と言って笑った。

勉強の思想、テストの思想の始まりだ。

世界史では、どうしたら、国がよくなったか。平和に過ごせたかを話し合う。

パクス・フィルマーナなど、平和な時期のいいところをあげていき、参考にしようとなった。

数学は確率などは、みんなでどうしてその計算になるのか考える。

短いながらも、色々な事をした。

ところで、この学校は偏差値的にも普通の高校。

ここで平均点が取れれば、正しく普通の中の普通でいられる。

なので、高校は特に頑張って、平均点を目指していく。

「そういえば、すすむくん、勉強得意なんだっけ?」

僕がふと思って聞くと、「分からないけど得意だと思う!」と。

すると、すかさずおとねさんが言う。

「すすむくん、中学校のテストの点、学校入るのもギリギリだったって聞いたよ!」

彼はえへへと言いながら頭をかいた。

「ほんと、なんで入れたのか不思議なくらいだったんだからね…。」

「そうだったんだ…」

僕は頷く。

彼は当時から、部活のことばっかり考えてたようなので、おかしくはないのかもしれない。

そっと納得して、勉強に戻る。

────

それから、学校での勉強、家での勉強がそれなりに済んだので、学校では、気になっていたことを聞くことにした。

それは、数学の先生。

統計学の話を聞きたい。そう思っていた。

行こうとすると、すすむくんが進路に現れる。

「どこに行くの?」と聞いたので、そのまま伝える。

すると「僕も行くよ」と、彼もついてきた。

職員室に着くと、先生を呼ぶ。

丁度居たので、気になっていたこと、統計学について前提を話す。

「統計学って、普通であることが求められる場所では、とても有用性のある学問じゃないですか?」

先生は頷く。
「その空間では最強の学問とされるでしょう。」

すると、その中に、すすむくんが割り込んでくる。

「統計学って、最強の学問なんだ。」

そう言って、考えると、笑顔になる。

「じゃあ!
思想学は無敵の学問だ!」

それを聞いて、恥ずかしくなったが、心の中で凄いなと思った。

その時の先生の顔は穏やかに笑っていた。

大人の余裕かも。

───────

それから、テストの日がやってくる。

緊張したが、何事もなく全部すむ。

また数日経って、テストが返ってきた。

平均点より低かったが、目指していた場所までいける。

すすむくんはギリギリ追試を免れた。

部活動の皆も、それなりにとれたようで安心だ。

───────

僕は中学校の頃、テストの点が悪かった。

けれども、運はとてもいい。

選択肢問題は勘で半分以上は正解できた。

お父さんからは、何故かその運だけはいいと言われる。

それは、高校の受験の時もそうだった。

勉強は沢山したが、選択肢に分からない問題が沢山あって、頭を悩ませる。

けれども、時間がなくなったので、やむを得なく、自分の正解だと思う勘を信じて突き進んだ。

家では、レベルが高かったんじゃないか…?とお父さんが不安に言う中、お母さんはただ、「大丈夫…」と僕のことを信じた。

それから時が経って、運よく学校に受かる。

僕は嬉しかった。

これから、中学校の時、沢山考えていたことが実行出来るかもしれない。

希望がいっぱい詰まった未来が待っている。

そう、今までの失敗、悲しみは、未来誰かを幸せにするためにあるんだと…

──────
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

慈愛と復讐の間

レクフル
ファンタジー
 とある国に二人の赤子が生まれた。  一人は慈愛の女神の生まれ変わりとされ、一人は復讐の女神の生まれ変わりとされた。  慈愛の女神の生まれ変わりがこの世に生を得た時、必ず復讐の女神の生まれ変わりは生を得る。この二人は対となっているが、決して相容れるものではない。  これは古より語り継がれている伝承であり、慈愛の女神の加護を得た者は絶大なる力を手にするのだと言う。  だが慈愛の女神の生まれ変わりとして生を亨けた娘が、別の赤子と取り換えられてしまった。 大切に育てられる筈の慈愛の女神の生まれ変わりの娘は、母親から虐げられながらも懸命に生きようとしていた。  そんな中、森で出会った迷い人の王子と娘は、互いにそれと知らずに想い合い、数奇な運命を歩んで行くこととなる。  そして、変わりに育てられた赤子は大切に育てられていたが、その暴虐ぶりは日をまして酷くなっていく。  慈愛に満ちた娘と復讐に駆られた娘に翻弄されながら、王子はあの日出会った想い人を探し続ける。  想い合う二人の運命は絡み合うことができるのか。その存在に気づくことができるのか……

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

スライム退治専門のさえないおっさんの冒険

守 秀斗
ファンタジー
俺と相棒二人だけの冴えない冒険者パーティー。普段はスライム退治が専門だ。その冴えない日常を語る。

【魔女ローゼマリー伝説】~5歳で存在を忘れられた元王女の私だけど、自称美少女天才魔女として世界を救うために冒険したいと思います!~

ハムえっぐ
ファンタジー
かつて魔族が降臨し、7人の英雄によって平和がもたらされた大陸。その一国、ベルガー王国で物語は始まる。 王国の第一王女ローゼマリーは、5歳の誕生日の夜、幸せな時間のさなかに王宮を襲撃され、目の前で両親である国王夫妻を「漆黒の剣を持つ謎の黒髪の女」に殺害される。母が最後の力で放った転移魔法と「魔女ディルを頼れ」という遺言によりローゼマリーは辛くも死地を脱した。 15歳になったローゼは師ディルと別れ、両親の仇である黒髪の女を探し出すため、そして悪政により荒廃しつつある祖国の現状を確かめるため旅立つ。 国境の街ビオレールで冒険者として活動を始めたローゼは、運命的な出会いを果たす。因縁の仇と同じ黒髪と漆黒の剣を持つ少年傭兵リョウ。自由奔放で可愛いが、何か秘密を抱えていそうなエルフの美少女ベレニス。クセの強い仲間たちと共にローゼの新たな人生が動き出す。 これは王女の身分を失った最強天才魔女ローゼが、復讐の誓いを胸に仲間たちとの絆を育みながら、王国の闇や自らの運命に立ち向かう物語。友情、復讐、恋愛、魔法、剣戟、謀略が織りなす、ダークファンタジー英雄譚が、今、幕を開ける。  

処理中です...