思想学部

ケーキ

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ニ年生

シソウと部活①

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「シソウ!」

僕の名前を呼んだのはトモさん。

「なんの用?いつも僕の近く来るけど…トモさん友達作ったら?」

「まだあんまりここの言語話せないの…。最低限は覚えてきたけど。

シソウは話せるでしょ?」

「まぁ、小さい頃から、この国の創作沢山見てきたからね。」

「創作ね…。そういえば、禁止令出てたから、シソウ、ここに来た時の反面凄かったね」

彼女は笑いながら言った。

「うるさいな…」

そう…。僕はここに来て期待があった。

しかし、それは一瞬にして、幻想と変わる。

ここに住む人は、とても大きな武器であるはずの創作を、恥ずかしいものだと見てる。

来たばかりの僕がそれに熱中する姿、それを見た現地の人に引かれてしまった。

正直なところ、もうどこにも僕の創作への愛を認めてくれる場所はないのかもしれない…。

すると、彼女は言った。

「とにかく私は、シソウのこと頼りにしてるからね!」

「分かったよ。」

彼女は僕がここへ来るきっかけをくれた人でもある。

一応、恩は返したい。

「そういえば、シソウはこの国に来てどう?」

「どうって?」

「楽しいとか、何かないかなって!

私は少し楽になった気がするよ!」

「僕も少し楽になった。」

どんな形であれ、創作が自由にできて、何かされる心配もないから。

「そっか、良かった」

彼女は微笑んだ。

「ところで、同じクラスになったね。」

「同じ2組!まぁ、私が先生に頼んだんだけど」

「そうだったんだ。」

「うん。まだ上手く話せないから大変だったけど、シソウが傍に居て欲しいから」

もしかしたら、彼女には心を許していいのかも…?

思えば、出会った最初の方に、創作が好きというマイナス面を持つ僕に、それに否定したり引かないで居てくれた。

傍にいる人に、背負わせることはできない。そこから、創作の話は一切しなくなったがもしかしたら…?

そう思いつつも、自分が内向的であるのを忘れていた。

「ところで!」

彼女は少し大きな声で、僕が頭の中で夢中になるのを逸らした。

「どうしたの?」

「部活のことなんだけど…そこも一緒がいいなと思って」

「部活?帰宅部でいいんじゃないの?」

「体育祭に部活種目があるから、所属しておいた方がいいって。」

「確かに、見てるだけになる…」

僕の頭に、その時の想像が浮かんでくる。

とても暑い中、1人で、部活種目を見ている。

向こうでは、傘をさしながら、日光をさける彼女。

暑くて仕方ない。その時、創作のキャラが言っていた言葉を思い出す。

心頭滅却すれば…なんとやら

そのままその場に倒れ込んでしまう。

周りから、「キャー!シソウくんが熱中症で倒れた」との声が。

それはまずい。体育祭だし、休んだら休んだで、また困ることがあるのだろう…。


「部活入ろう!」

「おぉ!やったー!
どこにするっ?」

「この学校、何があるんだろう…?なるべくはスポーツ系じゃなく、室内の…」

「1年生に部活紹介するみたい!だから、そこで決めない?」

「なるほど。それもいいかもしれない。」

───────

そして、時が経ち、部活紹介の日になった。

思想学部では、すすむくんが頑張って、結局、どうするかや、練習は何もしていない。

僕は少し不安に思いながら、いつも通り過ごしていた。

そして、部活のメンバーが集まった時、朝花さんが言う。

「今日、1年生に部活紹介があるみたいね。部長であるこの私に任せなさい。」

僕は「だけど、朝花さん、部活入ってあまり経たないですよね」と少し困って言った。

「確かにそうだけど、私は部長だから!」

すると、すすむくんがやってくる

「今まで、考えてきたから、僕に任せて欲しい。」

「ただ、朝花さんもやりたいのなら一緒にする?」

少し慌てて朝花さんは「じゃあ、それなら!すすむくんにまかせるね!」と言った。

すすむくんは周りを見て「他に僕と一緒に出たい人は言って欲しい。」と。

僕は傍に行ってたずねた。

「1人で大丈夫なの?」

多分、ここで来ないのは自明の理。

「うん。大丈夫!僕に任せて!」

とても自信満々だった。いつもながら凄い…。

しかし、今までずっと、授業中も考えてたことがあるから、信頼できるだろう。

「誰か来るのかな。」

「うん、きっと来るさ。」

────────

そして、部活紹介がはじまる。

「楽しみだね!」

トモさんは嬉しそうに言った。

「まぁ、確かに、運動部だけだろうけど、どんなものがあるのか気になるかな」

この部活紹介は1年生向けだが、入っていない人、部活変えたい人も来ていいらしい。

そして、2年生の生徒会の女性が、部活名を読み上げる。

それから、規定の時間、どんな部活かアピールしていく。

最初は比喩部が呼ばれる。

僕はその言葉にドキッとした。

これは楽しみかもしれない

───────
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