思想学部

ケーキ

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ニ年生

試合3①

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そして、当日になった。

ついにこの日が来た…。

相手はリベシン高校。

風の噂では、準決勝にあたった剣鋭高校に、部長が1人で勝ったそうだ。

一度したことがあるから分かる…。彼らを1人でなんて…。


始まる前、すすむくんの元に、ひていくんがやってくる。

「1年前、俺が聞いた事覚えてるか?」

「うん、覚えてるよ。」

「その返答を貰おうか。」

「夢、それはどんなものでも叶う。夢の中であれば…」

「は?何言ってんの。」

「やっぱり、すすむはこんなしょうもないやつだったってことか。

前やったように、今回も完膚なきまでにやってやるよ」

「今回は大丈夫だよ。」

「何故、そう言える?」

「僕はいつまでだって、肯定するから。なぜなら…僕は理想主義を超えた、夢想主義者だから。」

ひていくんはすこし黙って言った。

「試合の時覚えてろよ。」

「うん、待ってる。」

僕は心の中で思う。

ひていくんも居た…。一応、前にすすむくんに勝ってる。

ただ、今、気になるのは…。

僕はすすむくんの元へ。

「いつものすすむくんだね。」

「そうかな?ありがとう。」

「ところで、さっきの夢って言うのは?」

「あぁ。シソウくんが言ってたんだ。夢は叶えなくてもいいって。」

「どうして?」

「どうしても叶わない夢があるし、想像したりする方が楽しいからって。」

「だけど、僕は叶えられるなら、叶ってもいいと思うんだ…。」

「そうなんだ。」


リベシンでのこと。

部長は、副部長の元へ行った。

「なえさん、最近、元気ないけど大丈夫か?」

「もちろんです!部長!」

「無理はするなよ。」

「お気遣いありがとうございます!最初、頑張ります!」

そして、部長が去った後。

副部長は心の中で思う。

顔に出てたかな…。嘘だと分かってるのに、ひていが言ったあのことをまだ考えてる…。


それから時間が経ち、試合が始まる頃に。

リベシン高校は出る人が決まって居たが、こっちは、少し困っていた。

僕はすすむくんに聞く「あさかさんは…?確か、最初に出るのって」

「うん。だけど、見た感じだと居ないね。他の人が出ることになるかな?」

丁度、その時、「またせたね!」と言って朝花さんが到着した。

すすむくんは「良かった!」と。

「ヒロインは遅れてやってくるの!私が1番最初よね?」

「はい!そうです!」

「相手の子は…?女の子みたい。」

その後、行ってくると一言残し、試合をする人の前へと向かっていった。

「私は朝花、思想学部の部長をしてるの。あなたは?」

「部長…?」

少し疑問に思いながら、彼女は続けて言った。

「私は出来菜衣。副部長をしてます。」

「副部長?じゃあ、私の勝ちね。」

「どういう意味?」

「私の方が偉いから!」

とても誇らしげにドヤ顔する。

「試合関係ないじゃない。とにかく、はじめましょうか。」

「仕方ないわね。」

なえは言った。「私から言いましょう。私の思想は、あなたの思想の逆です。

つまり、ひていすること。」

「ふーん、そうなんだ。じゃあ、次は私の番ね。」

「言わなくて大丈夫です。あなたの思想は分かってますから」

「?」

「あなたの思想は偉い人になりたいということ。理由までは分かりません。」

なえは話を続けた。

「もしかしたら、なりたいって言う理由も特にないですよね?

何度も何度も懲りずに生徒会長や、学級委員になろうとしてダメだったですもんね…」

「何故、それを知ってるの?」

「人から聞いたんです。はっきり言いますね。

あなたには向いてない。だって、人のことを気遣うことができないんですもの…。」

「私の部長は人のことをおもえるひとです…。とてもお優しくて…。

あの人のお傍でそれをいつも感じてます。」

なえは心の中で思った。
そう…そんな部長が騙す訳ない。

そして、笑って言った。

「あなたが部長では、部活が崩れていくだけですよ。思想学部を辞めることをオススメします。」

朝花さんは黙っていた。言い過ぎな気がする…。

僕は心の中で思った。

彼女は大丈夫だろうか…?

すると、直後、彼女は言った。

「丁度、辞めようと思ってたから…。もう負けでいいよ…。」

彼女から元気が無くなっている。

そして、対戦は終わったのだった。

すすむくんは彼女を出迎える。

「頑張りましたね。」

「頑張った…?私は何も喋らなかったよ。」

「苦しい状況で、冷静でいられるってこと。流石、思想学部の部長!」

「あの…。ごめんね…。勝手に、自分が部長だなんて言って…」

「構わないです!誰がなっても自由。

僕はそう思うから…」

「逆に部長になってくれてありがとうございます。」

朝花は呟いた。

「もしかしたら、向いてるのかもね。」

「何でしょう?」

すすむくんがそうたずねると、「なんでもない。」と小さく首を振る。

「試合、頑張ってね」
 
「はい!」
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