思想学部

ケーキ

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三年生

信じること

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一人の仮面を被った女の子が散歩していた。

こうして歩いていると、新しいことが知れる。

いつもと変わらない風景の中にも、たまに違った何かが見られるのです。

それは、誰かの昔にあった出来事だったり、今の気分だったり。

ちょっと違うだけでも、この風景はまったく違うものに変わってしまう。

一つ一つは、とても特別なものなのです。

そう考えると、女の子はとても嬉しくなった。

今日も、何か新しい景色が見れる。

そう思うと、胸がたかなるのでした。


前から、一人の少女が歩いてきます。

下を向いて悲しそうに。


仮面の女の子は話しかけます。

「何かあったの?」

女の子は顔を上げます。

そして、仮面の女の子を見ると、目をうるませました。

「何があったの?私で良ければ話を聞くよ。」

そして、近くにあった公園に行きました。

ベンチに座り、仮面の女の子はそっと、手を触ります。

「実はね…。不安なの…。」

「何が不安なの?」

「悲しいことが起こるんじゃないかって…」

「悲しいことは起こって欲しくないよね…。」

「うん…。一人の時は、仲良しの友達が事故になるんじゃないかって…。」

「逆に事故を起こしてしまって離れて行ってしまうんじゃないかって…」

「友達が離れて行ってしまうのが怖いの…?」

「うん…。少し前に、友達が事故にあってしまったんだ…。」

「とても悲しかった。もう起こって欲しくない…。」

「そう…。」

仮面の女の子は、少女の方を見た。すると、とても不安そうに俯いている。

仮面の女の子はそっと、彼女の肩を触った。

「きっと大丈夫だよ。」

「本当?」

「絶対にそうとは言えないけどね…。友達のことだから、信じてあげて欲しい。」

「もし、本当にあなたが、大切だと思うのなら…。心の中で、あなたならきっと大丈夫って。」

「お姉ちゃん…?」

「うん。私は友達のこと、大切な人のこと信じてる。それが友達って事でしょ!

私はそう思ってるよ!」

「うん…そうだよね!ありがとう、お姉ちゃん。」

少女は元気を取り戻した。

仮面の女の子は嬉しそうに、また散歩を続ける。


すると、偶然、知ってる顔の子が前からやってきた。

その人は、仮面の女の子の前に立ち止まって、「久しぶりです!」と言う。

「あなたは確か…?」

「ふらです!」

それから、ふたりは、近くにあったベンチに座って話をした。

「よく仮面を被って、歩いてるんですか?」

「えぇ。仮面は色々な自分になれるから…。」

「その考えいいですね!みおちゃんが、うみさんのこと好きなのわかる気がします。」

「みおちゃんか…。」

「はい!クラス同じなので、話してる時に、たまにうみさんのこと出るんです。」

「そう…。まだ話してるんだ…。」

「その時のみおちゃん、とっても嬉しそうなんですよ!」

ふらは微笑む。

うみはただ、その様子を見ていた。

「あと!昔、みおちゃんが言ってたことなんですけど。」

「何かな?」

「いろいろ部って、もしかして、うみさんが入ってた部活ですか?」

「そうだけど…」

「やっぱり!良かった…!」

「いろいろ部なんですけど、私の後輩が、続けてくれてます。」

うみは思った。

いろいろ部…。私が名前に惹かれて入った部活。

多分、私が辞めたら、そんなに経たずに完全になくなるだろうな…って思ってた。

まだあったんだね。

「ありがとう。」

うみがそっとふらを見ると、じーっとうみの方を笑顔で見てた。

「ふらさんって、みおちゃんに似てるね。」

「そうですかー?」

「うん。」

「もしかしたら、よく一緒にお話してたからかもですね!」

「でも、うみさんも似てるところあると思います!」

「そうかな?」

「はい!優しいところとか、笑顔が可愛いところとか!」

「とっても仲良かったんだな~って嬉しくて!」

「仲のいい人が、いい人と仲良くしてるのってとっても嬉しいです!」

「そうなんだ…。」

ふらは言った。「夢中になって話しすぎました!ごめんなさい!」

「大丈夫だよ!嬉しいから。」

「うみさん優しいです!」

────────

「またお話しましょう!」

うみは笑顔で手を振る。

「はい!また機会があったら!」

今日も色々な冒険があった。

昔の出会いであったり、弱さだったり…。

あなたは私の心と一緒に居るんだね。

うっすらと風が吹いて、葉っぱがとんでくる。

そしてそばにうずまいた。

それがなんだか、女の子のように見えた。

そっと、手に風があたる。

「一緒に行こう!」と言われてるようだった。

嬉しいけれど…。

私はあの子を信じてるから…今は考えないようにする。

今、それがお互いのためだと思うから…。

────────
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