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三年生

過去物語2

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これは私が中学生の時のこと。

学校に入ってから、同級生の唯一くんはずっと休んでる。

学校に居るよりも、散歩して、人と話したり相手のために行動した方がいいって。

将来のこと、考えてなさそう。

私には唯一くんの考えがよく分からないな。

でも!!

ということは、あの人と2人きりで居られるってこと!

私は両手をあわせて、彼の元へいった。

「きぼうくん!」

「れんかさん。」

名前を呼んでくれたその直後、彼は男の子達に囲まれる。

「遊ぼうぜ!」

「うん、いいよ。」

そして、行く前に「少し待って」と言って私のところへ。

「ごめん。また後で!」

そう、きぼうくんはとても人気者なの…。

「うぅ…。」

その休み時間は、1人で、図書館に行った。

小学校の時から続けてる物語。

という名前の、あの人のことを考える時間。

ふわーっと頭の中に、きぼうくんが出てくる。

「名前呼んでくれた…嬉しい…!」

顔が赤くなる。1人だけど、寂しくない。

また今度話せるかもしれないし…。それに、こうして、物語の中ではいつも私と一緒に。


放課後になった。

私はいつも1人で帰ってる。

特に仲のいい友達は居ないし、好きなきぼうくんのことでおもいを馳せている方がとっても幸せだから…。

今日、ちょっと話せたな!

それが嬉しかった。

すると、後ろから誰かが走って来る音がきこえてくる。

耳をすませると、誰かが呼ぶ声が。

「この声は…もしかして、きぼうくん…!?」

振り返ると、きぼうくんが私の前までくる。

そして、息をととのえると、「良ければ一緒に帰ろう」と言った。

私はとっても嬉しかった。

胸がドキドキする。

なんて幸せなのだろうと思った。

「休み時間ごめん。」

「大丈夫…!私のことよりきぼうくんのことを優先させて!」

「ありがとう。折角だから、2人で帰ろって思ったんだ」

だけど、彼の口から出たのは…。

「そういえば、唯一どうしてるかな。最近、来てないみたいだけど。」

「確かに。学校には来てないね…。私の家にはよく遊びに来るんだけど。」

「そうだったんだ。何してるの?」

「えっと…。勝負とか言って、居るか居ないか当てるみたいな!」

「楽しそうじゃん。」

「でも、モグラの背中から翼がはえて空を飛んでるとか…ありえないことばっかり言ってて。」

きぼうくんは笑いながら言った。

「唯一らしいな!」

「うん。確かにそうだけど…。」

「そういえば、前に1回ね、綺麗な魚を見せてくれたんだ。その後、補導されちゃったけど…。」

───────

きぼうくんと話せたけど、複雑な気持ち。

唯一くんのことばっかり話しちゃったな…。

今日も彼、来るのかな?


私には秘密がある。

好きなあの人には隠してること。

私は唯一くんが来た時のために、お母さんに手紙を渡した。


「ほんださん来ましたか。」

「集多くん久しぶり。学校どう?」

「それはとても素晴らしいですよ。彼が学校来てないのでね。」

「そうなんだ…。」

「更に、新しい入信者も。この集多教、これから大きくなっていくでしょう。」

「良かったね。もう彼のことはいいんじゃない…?」

「彼は考えを改めましたか?」

「ううん。いつもと変わんないよ。」

「そうですか…。それなら、私も変えるつもりはありません。」

「どうして、あなたはそんなに人を集めてるの?」

「自分の宗教が何よりも正しい証明するためです。」

「そして、異端とされる考えは、この世から消し去ってしまう。」

「もし、許しを与えるとすれば、その考えを捨てるか、入信するか。その2つに1つです。」

「そうなんだ…」

「今は何もしないで居ますが、これから、彼は苦しむことになるでしょう。

考えを改めないその自らの態度によってね。」


私は集多教に入信した。だけど、あまり来てない。

たまに彼は、怖くて悲しそうな顔をする。


私は帰った。

家につくと、丁度、手紙を受け取った彼が帰ろうとしてる。

「やっぱり、来たんだ。」

「うん。勝負しよう!」

「いいよ。」

今日は少し悲しいことがあったけど、私の好きなきぼうくんと話せたんだ。

長く、この嬉しい時間を過ごしていたい。

「今日は何の勝負?」

私はそう言った。

──────────
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