思想学部

ケーキ

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三年生

試合Ⅱ④

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「れいむさん、あなたの考えを見つけたのですか?」

「そうかもしれません。」

「お疲れ様です。」

そのまま戻る最中、少し後ろを向いた。

すると、5人の男達が立っているように感じた。

あなた達の考え、少し連れていきますよ。

そう心の中でつぶやく。


ふらさんが戻ってきた。

「ごめんなさい。相手の方がとてもキラキラしてて…」

「大丈夫!行ってくれてありがとう。」

「こちらこそ、出してくれて、ありがとうございます。」


僕は心の中で思った。

2勝1敗か…。今日はじめての負け。

ただの1敗が、どんどんその後の負けに繋がって行く可能性がある。

ここでとめなきゃいけない。

そう思って僕はすすむくんの元へ。

「次、僕が行かせて欲しい。」

「うん。分かった!」

「ありがとう。」

少し心の中で、彼女達の傾向がつかめてきた気がする。

相手の考えがいいかどうか、それが勝ちを譲る基準になってる。

彼女たちより優れているかよりも、ただ、考えが認められればいい。

僕ならきっと、可能性がある。


「豊明知世(ほうめいちよ)です。」

「ぶんたです!」

「よろしくお願いします。」

「こちらこそ!」

「私の考えから言います。知識を持つこと。それが大事です。」

僕は心の中で、彼女の考えに否定的だった。

「僕の考えは、普通であることです。」

「そうなんですね。」

「次は私の考えの説明をしましょう。

知識があること。それはどんな時でも、自分の助けになります。」

「でも、その知識によって、苦しめられることもあると思うけど…。

例えばデマとか。」

「それなら、こう考えてはどうでしょう?それがデマだと分かる知識があること。」

「そんなとんちみたいな…。」

「私はあなたの批判にいくらでも付き合いますよ。」

彼女はそう言って笑う。

「なんでもないです。僕の考えを話します。」

「はい。お願いします。」

「全体として、偏りを無くすこと。それが僕の考えるところの普通です。」

「偏りを無くすことですか?」

「はい。とても凄い能力があったとしても、逆にできないところがあればそれは全体として中立的ということになります。」

「この普通を自分の意思で目指すこと。それが僕の考える普通です。」

「そうですか。

それで、話は終わりですか?」

「じゃあ、もう一つだけ。偏りはそれを肯定しすぎると、更に悪くなってしまいます。だからこそ、逆の要素が必要になる。」

「言ってることは変わりませんが、これが普通を目指すという考え方です。」

僕は心の中で少し自信があった。前の感じから、受け入れてくれるだろうと。

しかし…。

「あなたは自分の考えていること。それが実行できますか?」

「できると思ってるよ。」

「では、実際にここで見せてください。」

「え…!?」

さっきまで、それは求められなかった。

当たり前のこと過ぎたが、相手が違う…。人が変われば、考えることも違うか…。

「できないです…。」

「あなたは本当に自分の考えを、大切な人のように大事にしていないのですか?」

「ずっと考えてきたことだから…大事にしてると思う…。」

「では、何故、ここで実際にすることができないんですか?」

ドキッとした。思えば、1年生の頃、自分の考えを捨てて新しい考えにうつった。

長い間付き合っていた考えを捨て寄り良い方に、乗り換えたのだ。

だから、この考えには思い入れもない。

何も喋れずにいた。

すると彼女は話す。

「本当は勝ち負けだけを気にして、道具のように思ってるんじゃないですか?」

「そんなことはないと思う…。」

「では、考えに対する愛を見せてください。実際に行動で。」

「僕の負けです…。」

思えば、ちゃんと考えられてなかった…。自分の考えについて…。

思いついたからそれでいい。どこか心の中でそう思ってたのかもしれない…。

しよう、しようと思って出来なかったんだ。

「名前はちよさんだっけ…?」

すると、彼女は笑顔で言った。

「いいえ、本当は無戯(むぎ)って名前で、それは姉の名前です。」

「え!?」

「私の考えの話も、あなたのことを言ったのも適当です。」

驚きで声が出なかった。

「ただ、頑張ってください。」

そう言って、手を振る。

「ありがとう。」


すすむくんの元に戻った。

「ごめんね。2勝2敗になった。」

「大丈夫。勝ち負けは大事じゃないから。」

「色々な考えがあったね。これなら、最後、勝っても、負けてもくいがない。」

すすむくんは明るかった。

最後は彼が出るのか…。

これがやりたいと思ってたからね…。それもそうか…。

すると、直後、1人の女の子が立ち上がった。

「あの!最後、私出ていいですか?」
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