思想学部

ケーキ

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三年生

試合前の休息

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これは、夏休みのある日のこと。

弟の様子がいつもとおかしかった。

「お姉ちゃん。」

「どうしたの?」

「話があるんだよ。」

「話って?いつものカッコイイとか。」

「ううん。そうじゃなくて真剣な。」

「何か…。前もそうだった気がするけど。」  

真剣にみつめる弟に、私は「何…?」と聞いた。

「最近何かあった?」

「え…?最近。特に何も無いけど…。」

「それならいいんだけど。何かあったら言って。」

「うん。ありがとう。」

私はふと思い出す。

「そういえば、試合どうだった?」

「決勝まで行ったよ。」

「そうなんだ。じゃあ、最後あたるね。」

「うん。」

「しゅごもでるの?」

「僕の役目はここまでだから。」

「あぁ…。前に言ったことしてるんだ。」

「昔、言わなかったかな。」

「そうね…。」

弟の言葉にドキリとする。

「もう一度、言いたいんだ。」

「え…?」

「困ったことがあったら助けるよ。家族だからとかじゃなく、僕自身が、家族のことが好きだから。」

そう言って、弟はその場を離れた。

「あなたはそうだったね…。」

頭の中に過去のことが浮かんでくる。

「お姉ちゃん!」そう言って笑顔でかけてきた。

そういえば、私が虐められてた時も…自分をカッコイイって言わなかったな…。

もしかしてあなたは…。

そう思うと、部長のことが浮かんでくる。

ちゃんと向き合わないとね…。


「お兄ちゃんどうしたの…?」

そう言った弟は僕を見て焦っていた。

それも、仕方ない。僕は前の試合から向き合うことを決めたのだ。

自分の大切な考えと…。

そして、今、ストーブと扇風機を同時に使ってる。

「でも、これはおかしいかも。」

2つとも消した。

「どうしようかな…。」

色々試してみるのがきっと近道!

「やってみよう。」

そう呟いた。

「よく分からないけど、応援してる!」

「ありがとう。」


それから数日、同じ時間に、違う学校で2人の男女が待ち合わせをしていた。

「久しぶり!」

「あぁ。来てくれてありがとう。」


「すすむくん!」

「おとねさん。」


─────────

「ゆめりちゃん。」

「そう呼ぶのは、きせきだけだ。」

「ふふふっ!」

むりはその様子に、何も言わず彼女を見てた。

「どうしたの?」

「なんでもない。今日は最後に会いたくなったんだ。」

「最後…?」

「あぁ。試合前にな…。それが終わったあとはもう会えないかもしれないし。」

「今日、久しぶりに2人で会えた…。また会えるよ!」

「そうだといいな。」

「大丈夫!」

きせきはそっと両手を繋いだ。

「やさしい手。私たちは繋がってる。」

そう微笑む。

「一つお願いしていいか…?」

むりは続けて言った。

「試合が終わったあと、もし、きせきの元へ行くことがあったのなら…。」

「また話さないか?」

「もちろん!話そう!」

「ありがとう。」

─────────

「すすむくん!話って何かな?」

「前に言ってた事なんだけど。」

「?」

「ところで、もうすぐで試合が始まるね。」

「そうだね!みんな色々な考えがあっていいなって思ったんだ。」

「そうだね。」

「試合が終わったら、部活を辞めて、その後また卒業が待ってる。」

「うん…。」

しずくは寂しそうに下を向く。

「僕は少し考えてる事があるんだ。」

しずくはすすむの顔をみる。

「良ければ、卒業後も一緒に、色々なこと考えないかな?」

「色々なことを考えるって…?」

「みんなで、部活みたいなことをする!仲間を集めて!」

「おぉ!」

「他の学校の人だろうと、歳が離れてたって誰でも来たい人は来ていいみたいな!」

「いいね…。」

「良ければ一緒に来ないかな?」

「はい!」

すすむが手を伸ばすと、その手をしずくは握った

───────

そして…色々な人達の気持ちが動きながら、時は近付いていった。

「明日が最後だ。ここまで来れたこと、感謝する。」

「部長…!」

リベシンの部員達は部長を囲む。

しかし、副部長は少し下を向きながら、考え事をしていた。

すいぞうは話す。

「そういえば、あの1年生はどうする?」

「好きにしてもらえばいい。」

「部長がそう言うなら。」

部長はそう言いながら、少し副部長の様子を見ていた。


そして、部活時間が終わり、帰る時のことだった。

一人の女の子が、彼らの元に現れる。

「こんにちはー!」

「あぁ。きせきじゃないか。」

「ゆめりちゃん!」

「何しに来たんだ?」

「懐かしいこと。」

ふふふっと笑って、持っていた袋の中からピアニカを取り出す。

「良かったら、きいて欲しくて!」

「そうか…懐かしいな。」

そして、部長は言った。

「帰りたいものは帰っていい。」

だが、すいぞうたちは「部長がきくなら…」と言って一緒に残る。

副部長は「私も…聴きたい」と影から言った。

そして、はじまる。

懐かしい音…。

ただ、部長にとってはそれが幸せな時間だった。

みみをその音楽の方へよせる。

そして終わった。

きせきは「きいてくれてありがとう」ぺこりと頭を下げる。

すると、むりは「ありがとう」と小さく言ったのだった

────────
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