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姉の意地
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「あの魔法をもう一度使うか?しかし……竜之介がもしあの魔法のことを他の人間にばらしたら……。」
俺は少しの間ブーストを使うことをためらったが、一つの出来事によって使うことを決心した。
「女風情があああああぁぁぁぁ!」
敵の一人が倒れたふりをしていたのだった。立ち上がってナイフで姉さんを突き刺そうとし、俺の今の状態では到底間に合わない。そこで俺は使わざるを得なくなった。
「ブースト!」
俺の叫び声とともに爆発的に身体能力が向上した。およそ2秒だ、しかし何十倍物のスピードでの一瞬となれば体にかかる負荷はとてつもない。俺の体は敵を突き刺したと同時に靭帯が断裂した感覚があった。
敵は何が起こったのかわからないままその場に倒れた。
「慧ちゃん!」
姉さんが急いで俺を抱えてくれた。しかし今の俺はどうにも立ち上がれるような状況ではない。俺をその場に座らせると姉さんはルーンを書き始めた。
「私、これでも長女だからさ……慧ちゃんに苦労ばかりは掛けさせられないの!」
ルーンを書き終えると姉さんはルーンの文字から出てきた弓と矢を握った。矢の数はたったの1本、それを構えると桃が急いで竜之介のほうに伝えた。
「走って!」
竜之介は俺を急いで背負うと全速力で走った。自分の状況もわからないまま、桃とともに俺を背負いながらただ走り続けた。
「悪いな……。」
「あ?それは後ででいいからお前の姉は何をやろうとしてる!」
「女神アルテミスは森の女神であると同時に疫病ももたらす女神だ……。今から姉さんは……あいつらを殺す。」
「ハァ!?それがどう俺たちの今走らなきゃいけない状況と関係があるんだよ!だいたい魔法じゃあいつらを倒せn「後ろを見てみろ。」」
竜之介が後ろを見た瞬間、姉さんが矢を放った。矢をそのまま一直線に飛び、しかし誰一人の敵に当たることなく敵の真ん中で地面に突き刺さった。
刺さった瞬間、刺さった地面から一気に一本の大樹が成長をし、敵が大樹の成長過程に取り込まれ、身動きが取れなくなった。
「我が魔力はアルテミス……女神なり!」
姉さんが叫んだ瞬間、男たちの皮膚は見る見るうちに変色をしていき、最終的に大樹に取り込まれた。
「な……なんだあれ……!?」
「あの大樹は人であろうとなんであろうと養分を吸い、成長をしていく。気に全体が取り込まれればチョッキで守られてる場所などたかが知れてる。」
「すげえ……でもここまで逃げる必要なかったんじゃないか?」
「地面より生えた大樹はどうなると思う?もしこの場に養分があれば大樹はますます成長をし、周りより養分を吸収していくだろう。だから姉さんの最後の仕事は……。」
「フンッ!」
姉さんが固く握りこぶしを作った途端、大樹は一気に毒を放出し、しぼんでいった。
その様子を見た竜之介は驚いたような顔で俺たちのほうへと質問をした。
「あれはやばいだろ!ここスタジアムあるんだぞ!」
「毒が希薄するまでは1秒にも満たない。だからスタジアムにいる奴らには危害が及ばない。」
「お前ら3兄弟……どうなってるんだよ……。」
「姉であり、主席であるものとしての意地……といったところかな……。竜之介、姉さんのところへ連れて行ってくれ。」
「はいよ。」
竜之介は俺を背負ったまま、姉さんの方へと近づいた。
「どう?慧ちゃん。お姉ちゃん、少しは強くなれたかな?」
「あぁ……強くなりすぎたくらいだよ……。」
俺が困ったような顔をすると、姉さんはこちらを向いて、はにかんだ。そのまま倒れこむかのように地面に倒れそうになった。
「おい!」
竜之介が急いで支えてくれたおかげで地面に顔面から倒れこむことは防げた。
「大丈夫。気絶しているだけだ。とはいってもあれだけの大樹を作り上げたんだ。魔力の過剰消費による防衛反応といったところだろうな。とりあえず俺をこのままおろしてくれ。もういいか、お前にだけは特別に見せる。」
俺はエンジェルブレスのルーンを書き、姉さんと自分の傷を治して見せた。すると竜之介は何が何だかわからないかのような顔でこちらを見た。
「お前もしかして……!」
「俺の考えたまだ実用段階にまで入ってない特殊回復魔法だ。」
その途端竜之介は俺に向かい激怒した。
「あるなら最初から使えよ!どうしてあの時から使わなかったんだ!」
「もしこの魔法が敵に知られれば軍事的にも飛躍してしまうから使うことが出来なかった。」
「もしお前があの場所でこの魔法を撃っていればお前の姉さんは倒れなかったかもしれない!それともお前は鼻からこの魔法で治すことを見越していたからお前の姉貴を見捨てたのか!?」
「すまない……。」
全く持って竜之介の言うことは正論であった。狩りの話とは言っても十二分にあり得た話である。そして俺はそのあり得た話を捨てたのであった。
「お前は才能だけはあっても所詮誰一人として守ることのできない三流魔術師のようだな!」
竜之介は吐き捨てるように言うと俺たちのもとより去っていった。
俺は少しの間ブーストを使うことをためらったが、一つの出来事によって使うことを決心した。
「女風情があああああぁぁぁぁ!」
敵の一人が倒れたふりをしていたのだった。立ち上がってナイフで姉さんを突き刺そうとし、俺の今の状態では到底間に合わない。そこで俺は使わざるを得なくなった。
「ブースト!」
俺の叫び声とともに爆発的に身体能力が向上した。およそ2秒だ、しかし何十倍物のスピードでの一瞬となれば体にかかる負荷はとてつもない。俺の体は敵を突き刺したと同時に靭帯が断裂した感覚があった。
敵は何が起こったのかわからないままその場に倒れた。
「慧ちゃん!」
姉さんが急いで俺を抱えてくれた。しかし今の俺はどうにも立ち上がれるような状況ではない。俺をその場に座らせると姉さんはルーンを書き始めた。
「私、これでも長女だからさ……慧ちゃんに苦労ばかりは掛けさせられないの!」
ルーンを書き終えると姉さんはルーンの文字から出てきた弓と矢を握った。矢の数はたったの1本、それを構えると桃が急いで竜之介のほうに伝えた。
「走って!」
竜之介は俺を急いで背負うと全速力で走った。自分の状況もわからないまま、桃とともに俺を背負いながらただ走り続けた。
「悪いな……。」
「あ?それは後ででいいからお前の姉は何をやろうとしてる!」
「女神アルテミスは森の女神であると同時に疫病ももたらす女神だ……。今から姉さんは……あいつらを殺す。」
「ハァ!?それがどう俺たちの今走らなきゃいけない状況と関係があるんだよ!だいたい魔法じゃあいつらを倒せn「後ろを見てみろ。」」
竜之介が後ろを見た瞬間、姉さんが矢を放った。矢をそのまま一直線に飛び、しかし誰一人の敵に当たることなく敵の真ん中で地面に突き刺さった。
刺さった瞬間、刺さった地面から一気に一本の大樹が成長をし、敵が大樹の成長過程に取り込まれ、身動きが取れなくなった。
「我が魔力はアルテミス……女神なり!」
姉さんが叫んだ瞬間、男たちの皮膚は見る見るうちに変色をしていき、最終的に大樹に取り込まれた。
「な……なんだあれ……!?」
「あの大樹は人であろうとなんであろうと養分を吸い、成長をしていく。気に全体が取り込まれればチョッキで守られてる場所などたかが知れてる。」
「すげえ……でもここまで逃げる必要なかったんじゃないか?」
「地面より生えた大樹はどうなると思う?もしこの場に養分があれば大樹はますます成長をし、周りより養分を吸収していくだろう。だから姉さんの最後の仕事は……。」
「フンッ!」
姉さんが固く握りこぶしを作った途端、大樹は一気に毒を放出し、しぼんでいった。
その様子を見た竜之介は驚いたような顔で俺たちのほうへと質問をした。
「あれはやばいだろ!ここスタジアムあるんだぞ!」
「毒が希薄するまでは1秒にも満たない。だからスタジアムにいる奴らには危害が及ばない。」
「お前ら3兄弟……どうなってるんだよ……。」
「姉であり、主席であるものとしての意地……といったところかな……。竜之介、姉さんのところへ連れて行ってくれ。」
「はいよ。」
竜之介は俺を背負ったまま、姉さんの方へと近づいた。
「どう?慧ちゃん。お姉ちゃん、少しは強くなれたかな?」
「あぁ……強くなりすぎたくらいだよ……。」
俺が困ったような顔をすると、姉さんはこちらを向いて、はにかんだ。そのまま倒れこむかのように地面に倒れそうになった。
「おい!」
竜之介が急いで支えてくれたおかげで地面に顔面から倒れこむことは防げた。
「大丈夫。気絶しているだけだ。とはいってもあれだけの大樹を作り上げたんだ。魔力の過剰消費による防衛反応といったところだろうな。とりあえず俺をこのままおろしてくれ。もういいか、お前にだけは特別に見せる。」
俺はエンジェルブレスのルーンを書き、姉さんと自分の傷を治して見せた。すると竜之介は何が何だかわからないかのような顔でこちらを見た。
「お前もしかして……!」
「俺の考えたまだ実用段階にまで入ってない特殊回復魔法だ。」
その途端竜之介は俺に向かい激怒した。
「あるなら最初から使えよ!どうしてあの時から使わなかったんだ!」
「もしこの魔法が敵に知られれば軍事的にも飛躍してしまうから使うことが出来なかった。」
「もしお前があの場所でこの魔法を撃っていればお前の姉さんは倒れなかったかもしれない!それともお前は鼻からこの魔法で治すことを見越していたからお前の姉貴を見捨てたのか!?」
「すまない……。」
全く持って竜之介の言うことは正論であった。狩りの話とは言っても十二分にあり得た話である。そして俺はそのあり得た話を捨てたのであった。
「お前は才能だけはあっても所詮誰一人として守ることのできない三流魔術師のようだな!」
竜之介は吐き捨てるように言うと俺たちのもとより去っていった。
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