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2 クラスメイトと演劇部
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入学式も終わって新生活が始まった。入学してしまえば、校舎に足を踏み入れたその瞬間に「彼」に会えると思っていたのに。そんな妄想を幾度となくしたけど、現実はそう甘くは無かった。二年生とは教室がある階が違うし、三年生とはそもそも校舎が違う。
「はぁ、どこにいるんだろう……」
「どうしたんだよ玲音。何か元気ないな」
後ろから呼び掛けられて玲音は振り向いた。柔らかく跳ねる髪に、糸目でいつも口角が上がっている。少し着崩した制服のポケットに手を突っ込んで、古河純はこちらを覗き込んできた。
「なっ、何でもないよ! 」
クラスメイトにも、受験日に助けてくれた「王子様」を探しています、とは言えていない。
純とは名簿が近いから、席が前後でよく話すようになった。今日は一緒に部活見学に行こうと約束していた。
「ま、いいや。今日は演劇部の見学に行くんだろ?僕も気になってたんだ。オープンキャンパスの時に見てさ」
玲音は目を輝かせた。
「純も見た? 僕もあんな高校生活を送りたいって、それで受験を決めたんだ」
玲音と純はまだ見ぬ演劇部の話題で盛り上がった。放課後になると、鞄を掴んですぐに演劇部の部室に向かった。
純は置き勉をすると言って、殆どの教科書を机の中に入れたままだ。反対に玲音の鞄はパンパンで、ずっしりとした重みが肩にのしかかった。
「玲音、遅いよー、置いてくよー」
「いや、純が早いんだよ……」
息を切らせて本館二階に辿り着く。演劇部の貼り紙を見つける頃には、息が上がっていた。緊張と、期待と、ここまで純に急かされて走ったからとで、心臓がどくんどくんと煩いくらいに音を立てている。
「……見学の子?」
不意に背後から声がして玲音は飛び上がりそうになるほどびっくりした。
「そうです。オープンキャンパスで見てから演劇部がずっと気になってたんです! 」
全く人見知りしない純が楽しそうに話し出す。
目の前の演劇部の先輩は背が高くて前髪が目に掛かるほど長い。黒縁の眼鏡を掛けている彼は、顔は整っているのに表情がほとんど変わらないせいで、何を考えているのか読み取れなかった。対人が苦手な玲音は少し怖いと身構えてしまう。
(そ、そんな失礼な事思っちゃだめだ……)
緊張で顔が引きつる玲音とは対称的に、純は背の高い先輩を質問攻めにして何だか楽しそうだ。
「他の見学の子も後からくると思うから、先に見てて」
先輩が言う。彼が席を外すと、玲音はようやく肩の力を抜いて、目の前で他の先輩たちが練習する様子を見つめた。
発声練習をしっかりしているのだろう。みんな、声が良い。良く通るし、遠くまで響く声に玲音の心臓は高鳴った。
(僕もあんなふうになりたい……!! )
心はすでに決まっていた。隣にいる純もにやりと笑う。
「玲音はどうする? 僕は入部する。明日入部届けを出しに来るよ」
「僕も同じ事考えてた。明日、僕も出す」
純が嬉しそうに笑った。
「これで、僕たち部活でも一緒だな。よろしくな! 」
純の糸目がさらに細くなる。玲音も嬉しくなって笑った。
入部を決意した所で、不意に見知った姿が目に入った。玲音と同じくらいの背丈で、サラサラの黒縁に白い肌、身体は細いのに動きは力強い。ファンクラブが存在するほどの整った顔は自分と似ても似つかない。兄弟なのに、あまりにも違いすぎる優秀な兄、氷上莉音は長いセリフを感情を乗せて響かせる。そういえば、兄さんも演劇部だったと今になって思った。一瞬、怯む。やっぱり入部をやめようかと、心が折れそうになる。だって、どうせ比べられる。比べられて、皆が皆、口を揃えて言うんだ。どうして優秀な兄と似てないのか? とー。
「君も一緒に練習する? 」
ぐるぐると考えを巡らせている玲音を現実に引き戻したのは、先ほどの背の高い先輩だった。純も他の見学に来た生徒達も練習に混ざっているようだった。
「あっ、えっと、僕……声出すの苦手で……僕でも出来ますか? 」
しどろもどろになって話す玲音に背の高い先輩は言った。
「出来る、出来る! 何なら、俺も声を出すのは苦手だ」
そう言って、先輩はニカッと笑った。笑うことも出来たんだと失礼な事を思った。一気に親近感が湧いてくる。
「俺は、伊月誠悟。三年生。君は? 」
「氷上玲音です」
そう言ってちらりと伊月先輩を見た。伊月先輩は何を気にするでもなく台本のページをペラペラとめくり始める。弟だと気付かれなかったのだろうか。やっぱり似てないから……?兄の華やかさは玲音には一切無い。嬉しいのか嬉しくないのか、比べられなくて少しホッとしながら、やっぱり少し凹む。僕なんか、と考えてしまう自分がどうしても顔をだす。
「この短い台本は発声練習とかに使ってるんだ」
伊月先輩は何冊かあるコピー本を一つ差しだして言った。
台本……手作り感のある薄いコピー本には『シンデレラの憂鬱』と書かれている。
「これってもしかして……」
玲音は目を輝かせた。
「オープンキャンパスの時の劇ですか!? 」
***
先ほどまで仔ウサギのようにぷるぷると震えていた一年生が、次の瞬間には目を輝かせてこちらを見ている。誠悟は戸惑った。
(こんな表情するんだな……)
体がデカい事も無愛想に見える所も、自分で嫌と言うほど分かっている。同級生にだって散々言われてからかわれた。どうもぱっと見は怖く見えるらしい。新入部員を怖がらせてしまっただろうか、そんな不安は一瞬にして消え去った。
「そうだよ。オープンキャンパスの劇はこの台本をそのまま使ったんだ」
誠悟はニヤけそうになるのを必死で堪えた。莉音から聴いていた情報では、「弟は酷く気難しくて人間不信で捨て猫みたい」だったので、あまりのギャップに可愛いと思ってしまった。
「僕、この劇に憧れて、葉佐高を受けようって決めて猛勉強したんです」
小動物みたいだと思った。小さいし、可愛い。無邪気で、可愛い。幸いにも表情筋が死んでいたのでニヤけそうな事には気付かれずに済んだ。
「そう言ってもらえて嬉しいよ。その脚本は俺が考えたんだ」
「そうなんですか!? 脚本書けるなんてすごいですね! 」
ページをパラパラとめくる。
誠悟は喋るのが得意では無かった。それよりも字を書いて物語を作る方が好きだった。顔が整っていて、女子にも人気があるからと、何度舞台の上に引っ張り出されそうになったことだろう。その度に嫌だと首を振り、脚本を書きたいと突っぱねた。一度舞台に上がった事があったけれど、緊張するとすぐセリフが飛ぶので、結局裏方に回ることになった。ただ一人、玲音の兄、莉音だけは最初から脚本を書きたいという気持ちを肯定してくれていた。
(やっぱり、兄弟だなぁ……)
自己主張の強い莉音とは違うけど、磨けば舞台の上で輝きそうだとも思った。まさに、原石といった感じだ。
誠悟が今までに書いた脚本について話すと、玲音は目をキラキラと輝かせて話に耳を傾けた。演劇に関する話は盛り上がって、誠悟の方も嬉しくなってつい話し過ぎてしまった。基礎練習をやる事になっていたはずが大きく脱線し、部活が終わる時間が近づいてきた。まわりの生徒が片付けを始め、見学の生徒も何人かは帰ったようだ。玲音もびっくりしたように時計を見る。
「もうこんな時間! ごめんなさい、話し込んでしまって……」
「いや、こっちもすまない。楽しくてつい時間を忘れてしまった」
玲音も帰る準備を始める。一旦台本を返して鞄を背負った玲音に声を掛ける。
「入部検討よろしく。氷上君が入部するの待ってるから」
「はい。今日はありがとうございました」
もはや、演劇部の誰もが一年生に言っている常套句だ。
けれど、玲音が入部したら面白いだろうなと期待を込めて。誠悟は言葉を投げかけ、玲音の背中を見送った。パタンと扉が閉まった後、声を掛けてきたのは兄の方、同級生の莉音だった。
「ずいぶん仲が良さそうだったな……。俺、玲音が人に懐くの初めて見た……」
まるでツチノコでも見たみたいに莉音が言った。
「はぁ、どこにいるんだろう……」
「どうしたんだよ玲音。何か元気ないな」
後ろから呼び掛けられて玲音は振り向いた。柔らかく跳ねる髪に、糸目でいつも口角が上がっている。少し着崩した制服のポケットに手を突っ込んで、古河純はこちらを覗き込んできた。
「なっ、何でもないよ! 」
クラスメイトにも、受験日に助けてくれた「王子様」を探しています、とは言えていない。
純とは名簿が近いから、席が前後でよく話すようになった。今日は一緒に部活見学に行こうと約束していた。
「ま、いいや。今日は演劇部の見学に行くんだろ?僕も気になってたんだ。オープンキャンパスの時に見てさ」
玲音は目を輝かせた。
「純も見た? 僕もあんな高校生活を送りたいって、それで受験を決めたんだ」
玲音と純はまだ見ぬ演劇部の話題で盛り上がった。放課後になると、鞄を掴んですぐに演劇部の部室に向かった。
純は置き勉をすると言って、殆どの教科書を机の中に入れたままだ。反対に玲音の鞄はパンパンで、ずっしりとした重みが肩にのしかかった。
「玲音、遅いよー、置いてくよー」
「いや、純が早いんだよ……」
息を切らせて本館二階に辿り着く。演劇部の貼り紙を見つける頃には、息が上がっていた。緊張と、期待と、ここまで純に急かされて走ったからとで、心臓がどくんどくんと煩いくらいに音を立てている。
「……見学の子?」
不意に背後から声がして玲音は飛び上がりそうになるほどびっくりした。
「そうです。オープンキャンパスで見てから演劇部がずっと気になってたんです! 」
全く人見知りしない純が楽しそうに話し出す。
目の前の演劇部の先輩は背が高くて前髪が目に掛かるほど長い。黒縁の眼鏡を掛けている彼は、顔は整っているのに表情がほとんど変わらないせいで、何を考えているのか読み取れなかった。対人が苦手な玲音は少し怖いと身構えてしまう。
(そ、そんな失礼な事思っちゃだめだ……)
緊張で顔が引きつる玲音とは対称的に、純は背の高い先輩を質問攻めにして何だか楽しそうだ。
「他の見学の子も後からくると思うから、先に見てて」
先輩が言う。彼が席を外すと、玲音はようやく肩の力を抜いて、目の前で他の先輩たちが練習する様子を見つめた。
発声練習をしっかりしているのだろう。みんな、声が良い。良く通るし、遠くまで響く声に玲音の心臓は高鳴った。
(僕もあんなふうになりたい……!! )
心はすでに決まっていた。隣にいる純もにやりと笑う。
「玲音はどうする? 僕は入部する。明日入部届けを出しに来るよ」
「僕も同じ事考えてた。明日、僕も出す」
純が嬉しそうに笑った。
「これで、僕たち部活でも一緒だな。よろしくな! 」
純の糸目がさらに細くなる。玲音も嬉しくなって笑った。
入部を決意した所で、不意に見知った姿が目に入った。玲音と同じくらいの背丈で、サラサラの黒縁に白い肌、身体は細いのに動きは力強い。ファンクラブが存在するほどの整った顔は自分と似ても似つかない。兄弟なのに、あまりにも違いすぎる優秀な兄、氷上莉音は長いセリフを感情を乗せて響かせる。そういえば、兄さんも演劇部だったと今になって思った。一瞬、怯む。やっぱり入部をやめようかと、心が折れそうになる。だって、どうせ比べられる。比べられて、皆が皆、口を揃えて言うんだ。どうして優秀な兄と似てないのか? とー。
「君も一緒に練習する? 」
ぐるぐると考えを巡らせている玲音を現実に引き戻したのは、先ほどの背の高い先輩だった。純も他の見学に来た生徒達も練習に混ざっているようだった。
「あっ、えっと、僕……声出すの苦手で……僕でも出来ますか? 」
しどろもどろになって話す玲音に背の高い先輩は言った。
「出来る、出来る! 何なら、俺も声を出すのは苦手だ」
そう言って、先輩はニカッと笑った。笑うことも出来たんだと失礼な事を思った。一気に親近感が湧いてくる。
「俺は、伊月誠悟。三年生。君は? 」
「氷上玲音です」
そう言ってちらりと伊月先輩を見た。伊月先輩は何を気にするでもなく台本のページをペラペラとめくり始める。弟だと気付かれなかったのだろうか。やっぱり似てないから……?兄の華やかさは玲音には一切無い。嬉しいのか嬉しくないのか、比べられなくて少しホッとしながら、やっぱり少し凹む。僕なんか、と考えてしまう自分がどうしても顔をだす。
「この短い台本は発声練習とかに使ってるんだ」
伊月先輩は何冊かあるコピー本を一つ差しだして言った。
台本……手作り感のある薄いコピー本には『シンデレラの憂鬱』と書かれている。
「これってもしかして……」
玲音は目を輝かせた。
「オープンキャンパスの時の劇ですか!? 」
***
先ほどまで仔ウサギのようにぷるぷると震えていた一年生が、次の瞬間には目を輝かせてこちらを見ている。誠悟は戸惑った。
(こんな表情するんだな……)
体がデカい事も無愛想に見える所も、自分で嫌と言うほど分かっている。同級生にだって散々言われてからかわれた。どうもぱっと見は怖く見えるらしい。新入部員を怖がらせてしまっただろうか、そんな不安は一瞬にして消え去った。
「そうだよ。オープンキャンパスの劇はこの台本をそのまま使ったんだ」
誠悟はニヤけそうになるのを必死で堪えた。莉音から聴いていた情報では、「弟は酷く気難しくて人間不信で捨て猫みたい」だったので、あまりのギャップに可愛いと思ってしまった。
「僕、この劇に憧れて、葉佐高を受けようって決めて猛勉強したんです」
小動物みたいだと思った。小さいし、可愛い。無邪気で、可愛い。幸いにも表情筋が死んでいたのでニヤけそうな事には気付かれずに済んだ。
「そう言ってもらえて嬉しいよ。その脚本は俺が考えたんだ」
「そうなんですか!? 脚本書けるなんてすごいですね! 」
ページをパラパラとめくる。
誠悟は喋るのが得意では無かった。それよりも字を書いて物語を作る方が好きだった。顔が整っていて、女子にも人気があるからと、何度舞台の上に引っ張り出されそうになったことだろう。その度に嫌だと首を振り、脚本を書きたいと突っぱねた。一度舞台に上がった事があったけれど、緊張するとすぐセリフが飛ぶので、結局裏方に回ることになった。ただ一人、玲音の兄、莉音だけは最初から脚本を書きたいという気持ちを肯定してくれていた。
(やっぱり、兄弟だなぁ……)
自己主張の強い莉音とは違うけど、磨けば舞台の上で輝きそうだとも思った。まさに、原石といった感じだ。
誠悟が今までに書いた脚本について話すと、玲音は目をキラキラと輝かせて話に耳を傾けた。演劇に関する話は盛り上がって、誠悟の方も嬉しくなってつい話し過ぎてしまった。基礎練習をやる事になっていたはずが大きく脱線し、部活が終わる時間が近づいてきた。まわりの生徒が片付けを始め、見学の生徒も何人かは帰ったようだ。玲音もびっくりしたように時計を見る。
「もうこんな時間! ごめんなさい、話し込んでしまって……」
「いや、こっちもすまない。楽しくてつい時間を忘れてしまった」
玲音も帰る準備を始める。一旦台本を返して鞄を背負った玲音に声を掛ける。
「入部検討よろしく。氷上君が入部するの待ってるから」
「はい。今日はありがとうございました」
もはや、演劇部の誰もが一年生に言っている常套句だ。
けれど、玲音が入部したら面白いだろうなと期待を込めて。誠悟は言葉を投げかけ、玲音の背中を見送った。パタンと扉が閉まった後、声を掛けてきたのは兄の方、同級生の莉音だった。
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