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妖精のルーチェ 後編
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「あと、オクタリス族の妖精はルーチェよりも魔法の力を持っている為、人間に頼んで魔法少女にするということは基本しないそうです。」
「ん?というか、オクタリスの妖精も地球には来てるんですか?」
「まあ、自分たちの王が大事なクリスタルを持って地球に逃げたとなれば、追ってくるでしょうしね。」
言われてみればそれもそうか。
「つまり、オクタリスの妖精は自力でメアを倒せるという訳ですね?」
「いいえ、オクタリスはそもそもメアを倒しませんよ。メアは人間しか襲わないので、妖精にとってはクリスタルの在処を知るためにメアが鍵になる存在、という認識でしょう。」
「あぁ、成る程、自分たちには無害だから、メアを倒すメリットはないのか。」
なんだかカタカナが沢山出てきて混乱しそうになるが、オクタリスの妖精とは基本関わらなさそうだし、あまり覚えておかなくても良さそうだ。
「ところで、ルーチェは逆にメアを倒すために魔法の力を与えてるのは何でなんですか?そのオクタリス同様メアを倒すのはメリットがないのでは?」
「ルーチェは人間にクリスタルを探すことを手伝ってもらう代わりに、人間に害のあるメアを倒す手伝いをしてる感じですね、いわばギブアンドテイクの関係です。」
「なるほどねー」
確かに納得はいくが、ならルーチェたちも単独では探せないのだろうか?
俺の疑問を汲み取ったかの様に、猫本さんは続けて教えてくれた。
「さっきも言った通り、ルーチェは魔法の力がオクタリスより弱いんです。
なので、人間に魔法を与えて、その人間の中から、特にクリスタルを探すのに有利な魔法を覚えた人間が出てこないかという研究も兼ねてるんです。」
「へぇ、大分合理的なんだなぁ」
「それに、ルーチェとオクタリスでどっちが先にクリスタルを見つけるかも争ってるみたいなんだよねー」
卯月は注文したカフェラテを飲みながら、呑気そうに教えてくれた。
カフェラテを飲んでるところも可愛い。
「しかし、そう争いだとか聞くと、大分穏やかではないんだな」
「まあ、今のところアキちゃんも私もクリスタルの在処がさっぱりなんだよね、ただ、この関東地方周辺なのは確からしいんだけど。」
「え?関東地方にあるのか?」
「メアが出てるのが、そもそも日本国内だけなんですよ。しかも、人が多い都心部ばかりで。」
「それに、ここ周辺が1番激戦区らしいから、多分この近くだろうって言われてるんだよね。」
そう言われると、大分身近な話に聞こえて来る。
魔法少女。
最初はびっくりしたけれど、事情が分かるとなんとなく現実味を帯びてきた。
「私が知ってる情報はこれくらいかな?」
「ありがとう、アキちゃん!私説明するの下手だから助かったよ!」
まあ、確かに卯月の説明は分かりづらいところもあったが、俺としてはそんなところも可愛いんだけどな。
「まだ日が暮れてないからメア退治してこようかな!」
卯月は背伸びしてそう宣言する。
少し声が大きいがそんなところも可愛い。
「卯月は本当に凄いね。
でも、最近メアが強くなってきてるから気をつけてね。」
「え?強くなってきてるんですか?」
メアがいまいちなんなのか分からないが、強くなってるならそれはあまりよろしいことではないのだろう。
「はい。メアは前までは寝てる人間しか襲わなかったのに、今では魔法少女を見つけると襲って来る様になったんです。」
「え?じゃあそれまでメアは魔法少女を襲わなかったんですか?」
「ええ。メアを見つけたら戦うことなく浄化することが出来たのに、今は大分好戦的で大変なんですよね。」
「私が魔法少女になった時にはもう既に好戦的になってたんだよね、やっぱり放って置けないや。」
どうやら卯月にスイッチが入ったらしい。
会計をすましカフェを出ると、卯月は早速メア退治に行こう!と意気込んでいた。
「ん?というか、オクタリスの妖精も地球には来てるんですか?」
「まあ、自分たちの王が大事なクリスタルを持って地球に逃げたとなれば、追ってくるでしょうしね。」
言われてみればそれもそうか。
「つまり、オクタリスの妖精は自力でメアを倒せるという訳ですね?」
「いいえ、オクタリスはそもそもメアを倒しませんよ。メアは人間しか襲わないので、妖精にとってはクリスタルの在処を知るためにメアが鍵になる存在、という認識でしょう。」
「あぁ、成る程、自分たちには無害だから、メアを倒すメリットはないのか。」
なんだかカタカナが沢山出てきて混乱しそうになるが、オクタリスの妖精とは基本関わらなさそうだし、あまり覚えておかなくても良さそうだ。
「ところで、ルーチェは逆にメアを倒すために魔法の力を与えてるのは何でなんですか?そのオクタリス同様メアを倒すのはメリットがないのでは?」
「ルーチェは人間にクリスタルを探すことを手伝ってもらう代わりに、人間に害のあるメアを倒す手伝いをしてる感じですね、いわばギブアンドテイクの関係です。」
「なるほどねー」
確かに納得はいくが、ならルーチェたちも単独では探せないのだろうか?
俺の疑問を汲み取ったかの様に、猫本さんは続けて教えてくれた。
「さっきも言った通り、ルーチェは魔法の力がオクタリスより弱いんです。
なので、人間に魔法を与えて、その人間の中から、特にクリスタルを探すのに有利な魔法を覚えた人間が出てこないかという研究も兼ねてるんです。」
「へぇ、大分合理的なんだなぁ」
「それに、ルーチェとオクタリスでどっちが先にクリスタルを見つけるかも争ってるみたいなんだよねー」
卯月は注文したカフェラテを飲みながら、呑気そうに教えてくれた。
カフェラテを飲んでるところも可愛い。
「しかし、そう争いだとか聞くと、大分穏やかではないんだな」
「まあ、今のところアキちゃんも私もクリスタルの在処がさっぱりなんだよね、ただ、この関東地方周辺なのは確からしいんだけど。」
「え?関東地方にあるのか?」
「メアが出てるのが、そもそも日本国内だけなんですよ。しかも、人が多い都心部ばかりで。」
「それに、ここ周辺が1番激戦区らしいから、多分この近くだろうって言われてるんだよね。」
そう言われると、大分身近な話に聞こえて来る。
魔法少女。
最初はびっくりしたけれど、事情が分かるとなんとなく現実味を帯びてきた。
「私が知ってる情報はこれくらいかな?」
「ありがとう、アキちゃん!私説明するの下手だから助かったよ!」
まあ、確かに卯月の説明は分かりづらいところもあったが、俺としてはそんなところも可愛いんだけどな。
「まだ日が暮れてないからメア退治してこようかな!」
卯月は背伸びしてそう宣言する。
少し声が大きいがそんなところも可愛い。
「卯月は本当に凄いね。
でも、最近メアが強くなってきてるから気をつけてね。」
「え?強くなってきてるんですか?」
メアがいまいちなんなのか分からないが、強くなってるならそれはあまりよろしいことではないのだろう。
「はい。メアは前までは寝てる人間しか襲わなかったのに、今では魔法少女を見つけると襲って来る様になったんです。」
「え?じゃあそれまでメアは魔法少女を襲わなかったんですか?」
「ええ。メアを見つけたら戦うことなく浄化することが出来たのに、今は大分好戦的で大変なんですよね。」
「私が魔法少女になった時にはもう既に好戦的になってたんだよね、やっぱり放って置けないや。」
どうやら卯月にスイッチが入ったらしい。
会計をすましカフェを出ると、卯月は早速メア退治に行こう!と意気込んでいた。
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