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3.リーゼVSそれぞれ
早くお二人に似たお世継ぎができますように
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一方アレクサンドラは、自分の作戦が成功すると、絶対的な自信があった。
エドヴィン王子の顔と身体だけは、極上のもの。
余程生理的に相性が悪くない限り、異性の肌に触れるだけで胸がときめくというものだろう。
少なくとも、アレクサンドラが読んできた、数多くの「愛読書」にはそのように記載があった。
ちなみに、アレクサンドラが現在某人に恋焦がれるようになったのも、実はアクシデント的な肉体接触があったからなのだが、それはまだ誰にも言っていない。
ということで。リーゼが性欲皆無な人間でない限りは、ムラムラしてくるのではないかとアレクサンドラは思っていたのだ。
実際、リーゼがエドヴィン王子の上半身裸を見た時
「まあ!なんって芸術的なお体なの!美しすぎますわ!!」
と大興奮状態だったので、性欲が皆無ということはないだろうと、アレクサンドラは確信を持っていた。
そんなこんなで、かれこれ数時間、リーゼが黙々と裁縫をしている様子を眺めていたエドヴィン王子とアレクサンドラはそれぞれ
「そんなに夢中になって俺のために作ってくれるなんて……」
感動していたり
「そうそう。そうやって体から好きになる恋愛もあるんですのよ。そのまま押し倒してしまいなさい」
などと、念じたりしていた。
事件が起こったのは、リーゼがあっという間にエドヴィン王子用の寝巻きを完成させた直後。
「それでは、次はアレクサンドラ様のを縫って差し上げますね」
「え?」
こんな展開、全く考えていない。
「あ、わ、私はいいですわ」
「そうおっしゃらないでください」
リーゼの次の言葉が、再びエドヴィン王子とアレクサンドラを地獄に突き落とした。
「お二人には、この寝巻きを着て結婚式後の初夜を迎えていただきたいのです。早くお二人に似た、宝石のようなお世継ぎができますようにと……祈りを込めさせていただきますから!!」
「…………」
「…………」
あーフリーズしてるわ。どんまい。
ニーナは、心の中でだけ、2人に生ぬるい慰めの言葉を送った。
ちなみに、ニーナはある程度想定の範囲内だったので、表情1つ変えることはなかったのだった。
エドヴィン王子の顔と身体だけは、極上のもの。
余程生理的に相性が悪くない限り、異性の肌に触れるだけで胸がときめくというものだろう。
少なくとも、アレクサンドラが読んできた、数多くの「愛読書」にはそのように記載があった。
ちなみに、アレクサンドラが現在某人に恋焦がれるようになったのも、実はアクシデント的な肉体接触があったからなのだが、それはまだ誰にも言っていない。
ということで。リーゼが性欲皆無な人間でない限りは、ムラムラしてくるのではないかとアレクサンドラは思っていたのだ。
実際、リーゼがエドヴィン王子の上半身裸を見た時
「まあ!なんって芸術的なお体なの!美しすぎますわ!!」
と大興奮状態だったので、性欲が皆無ということはないだろうと、アレクサンドラは確信を持っていた。
そんなこんなで、かれこれ数時間、リーゼが黙々と裁縫をしている様子を眺めていたエドヴィン王子とアレクサンドラはそれぞれ
「そんなに夢中になって俺のために作ってくれるなんて……」
感動していたり
「そうそう。そうやって体から好きになる恋愛もあるんですのよ。そのまま押し倒してしまいなさい」
などと、念じたりしていた。
事件が起こったのは、リーゼがあっという間にエドヴィン王子用の寝巻きを完成させた直後。
「それでは、次はアレクサンドラ様のを縫って差し上げますね」
「え?」
こんな展開、全く考えていない。
「あ、わ、私はいいですわ」
「そうおっしゃらないでください」
リーゼの次の言葉が、再びエドヴィン王子とアレクサンドラを地獄に突き落とした。
「お二人には、この寝巻きを着て結婚式後の初夜を迎えていただきたいのです。早くお二人に似た、宝石のようなお世継ぎができますようにと……祈りを込めさせていただきますから!!」
「…………」
「…………」
あーフリーズしてるわ。どんまい。
ニーナは、心の中でだけ、2人に生ぬるい慰めの言葉を送った。
ちなみに、ニーナはある程度想定の範囲内だったので、表情1つ変えることはなかったのだった。
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