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3.リーゼVSそれぞれ

あそこがむくむくと……

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 ニーナは早速仮説を組み立てた。
 エドヴィン王子の肉体は、リーゼがよく読んでいる小説の中でよく見かける「細マッチョ」「着痩せ」という言葉がしっくりくるくらい、服を着ている時は細身に見え、脱ぐとすごい。

 胸板は分厚く、お腹はしっかりシックスパック。
 二の腕はたくましさが滲み出ており、上腕二頭筋もちゃんと力こぶが盛り上がってそうだ。
 肝心なアレはといえば……下着越しでしか確認はできないものの……ニーナの見立てではそれなりの大きさではないかと思った。
 ちなみに、ニーナ自身はちゃんと本物を見たことがないから確信はなかったが、妙に膨れてるな……とは思った。
 もし自分の考えが正しければ、リーゼはなんて残酷なことをしているんだ、と我が主人ながら再び頭を抱えたくなった。
 間違いなく、ああいうことは未経験な純粋無垢な●貞くんの下半身膨らみ事件を目の当たりにしながらも、目をキラキラと輝かせながら

「いいわぁ……いいですわぁ……」

 と、国1番のデザイナーやドレス職人もさぞ腰を抜かすだろう程の縫い物スキルを発揮しながら、見る見るうちにただの布切れに魔法をかけていく。
 しかも。

「殿下、少し失礼しますね」

 リーゼは、本当に不気味な真顔で、ペタペタとエドヴィン王子の肉体に触れていく。ニーナにその意図はわからない。
 逆にニーナが気づき、リーゼは一切気にしていない内容と言えば……。
 リーゼが触れる度に、エドヴィン王子の下半身のあそこがまたむくむくと元気になっていること。
 されに、エドヴィン王子の顔は、すでに苺のように赤い。
 ニーナは、心の中で「ドンマイ殿下」と言いながら、アレクサンドラを見た。
 あーあの目は知っている、とニーナは思った。
 数分後には、アレクサンドラはきっとエドヴィン王子にこのネタでゆすりまくる気満々なんだろうな……。
 ニーナは心の中で「頑張れ殿下」と棒読みで言いながら、自分の主人があっという間に寝巻きを仕上げてしまったのをぼーっと眺めていた。
 それと同時に、アレクサンドラに哀れみの視線を向けた。
 ニーナは、これまでの経験から、次の犠牲者はアレクサンドラになると知っていたから。
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