聖剣なんていらんかったんや~苦し紛れに放った暗殺者が魔王を倒して世界を救ってしまったのだが~

余るガム

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第2章 魔王の王冠は誰のもの?

動物

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 この後の数時間で、予定通りに門が開通され、クイームとアビゲイルは拠点に戻った。
 いやアビゲイルについては連れてくる感じではなかったのだが、付いてきたのでそのままにしておいた。

「はぁぁぁぁあああん!!」

 どう考えてもキャラがぶっ壊れているとしか思えない甲高い声を上げたのはクラウンだった。
 両手をわきわきと動かしながら、アビゲイルと間合いを削り合う領域戦を繰り広げている。

「どうしたクラウン。お前そんなにペットとか好きなタイプだったか?」
「だっ、だって私が思う存分に撫で繰り回せる動物っていないから!」
「あぁ……」

 確かにそんなことをすれば全身がぼろぼろと分解されていくことだろう。それで喜悦を覚えるタイプの人間もいない事は無いが、クラウンは違う。

 そこでアビゲイルだ。
 動物の魔法使いという『屈強』を絵に描いたような存在ならば、もげる事はまあ無い。

 しかし『個体差を激しくする』という生存戦略を取っている人間ですら、魔法使いは希少種中の希少種。
 まして『画一的な群集団となる』が生存戦略の多くの社会性動物では、その存在は絶望的と言って良い。

 そんな群集団の中で、アルビノと魔法使いという二重の異端を抱えて生まれたアビゲイルの出生は、恐らく悲惨なものだったろう。
 だからこそ、『有害になるだけの力あるが、実行には移さないので無害』という、矛盾した対等な存在に飢え、クイームによく懐いたのかもしれない。

 裏を返せば、普通に有害寄りのクラウンには懐きづらそうという事でもあるが。もげなければ良いというものではない。

 ちなみに、人間が個体差を激しくする戦略を取っているのは、知能が高いからである。
 異端の存在を有益か無益か有害か無害かを判定する知能によって、こういったリスキーな選択を取れるのだ。異端の存在を、ただ異端であることだけを根拠に排斥する犬や猿とは違う。

「本当に綺麗な狼ですね……アビゲイル、でしたっけ?」
「ああ、アルビノ個体から連想したんだ。良いだろ?」
「あるびの……?」

 名前の由来となった用語をシャーロットが知らなかったので、解説を入れておく。

「なるほど、碧眼の狼とは見たことが無いと思いましたが、そういう事でしたか」
「角度や状況によって、目の色は若干ずつ変わる。極端には、赤く見えることもあるそうだ」
「赤ですか……まるでアレキサンドライトみたいですね」

 アレキサンドライトは、物凄く大雑把に言うと、太陽光で青く、松明などの火で赤く見える宝石である。
 こちらも光の加減や状況で結構グラデーションするので、発見当初はエメラルドに間違えられたぐらいだ。

「あぁ、あったな、そんな宝石も」
「なんだか移り気に見えて、私は好きじゃないですけど」

 そう言ってはにかむシャーロットは、確か……。

「真珠、だったか?」
「正解です。よく覚えてましたね」
「公式プロフィールとは全く違って驚いた覚えがある」
「あぁ……あれって広告用に嘘入ってますからね」

 苦笑したシャーロットは、それもまた思い出と言わんばかりに楽しげだ。

「全くだ。何が『好きな食べ物、マシュマロ』だよ。いくら何でも狙い過ぎだろ」
「いやぁ、公式プロフィール見れる人って、裕福な人が多いので……必然、教会としてもお布施をお願いしたいわけで……」
「本当は?」
「新鮮な鮎を焼いたのがいっちばん美味しい!」
「うーん庶民派」

 しかし、ぐうの音も出ない。
 そっち方面でプッシュしていっても、結構人気が出たような気がしないでもない。

「まぁ、これ食べたのは勇者パーティ入ってからなので、当時のプロフィールとしてはあながち間違ってない様な気もしますけど……」
「当時?」
「それこそマシュマロ食べてること多かったですし」
「なんでまた?」
「公式プロフィールにそう書いてあったからと、方々から送られまして」
「鶏が先か卵が先か……」

 マシュマロを食べていたから公式プロフィールに書かれたのか、公式プロフィールに書いたからマシュマロを食べることになったのか。
 恐らく真相を唯一知っているシャーロットがこの調子なので、真実は闇に葬られたようだ。葬るほどの真実でも無いが。

「まあ大抵そんなもんですよ。『軌道に乗る』って言うのは」
「かもな」

 視線の先では、距離を詰めようとするクラウンと、詰められた分だけ引くアビゲイルが居た。
 やはりアビゲイルの警戒は強いようだ。

「アビゲイルの魔法は一体どのような?」
「そういえば知らないな。なんか付いてきたから連れてきたが、不用意だったかもしれん」
「そりゃまあ不用意は不用意でしょうけど、生活に変化があって良いと思いますよ。この拠点を潰せる戦力の用意が、どこかの国に出来るとは思えませんし」
「まぁ、な……」

 そういう問題でも無い様な気がするが、シャーロットは敢えて前向きに振舞おうとしている。
 ならば、仮にも恋人の自分は、それをくみ取るのが勤めだろう。

「アビゲイル!」

 クイームが出したその声に、アビゲイルは飛びつくように駆け寄ってくる。
 魔法使いという事も相まって、そのスピードはとんでもない。

「がふがふ」
「あぁん……」

 逃げられて落ち込んでいるクラウン。もうちょっとこう、前のめりの姿勢を改善できないモノだろうか? あの調子では撫でる勢いで毛をむしりそうだ。

「ホラ、もう……補給してきた物資の荷下ろしもしたいし、共有事項もあるんだから」
「うん……うん、わかった、わかってるよ」
「こりゃダメかもわからんね」

 想像以上にダメージを受けている。
 シャーロットに囁いて聞く。

「こんなに動物好きだっけ?」
「ぬいぐるみとかに目線が向いてる時は何度かありましたけど……?」
「ここまでではなかったよな?」
「まぁ、そうですね。犬猫を見た時もこんなことにはなって無かったはずです」

 となると、これは多分アレだ。
 普段は真面目でクールぶってる奴が、ちょっとイケそうな女に出くわして、しかし経験値が無いものだからどう振舞えばいいのか分からずに思わずガッツいて、案の定引かれて終わる奴だ。

 そんな死ぬほど失礼な予想をしたクイームは、『だったらほっとけばその内に持ち直すか』と切り替え、適当に家の中へ誘導することにした。

◆◇◆◇

 まずは荷下ろしだ。
 最初は地下の鍛冶設備に行って、鉄をはじめとする金属類を適当に積み上げる。保存や処理を考えなくていい上に重いので、真っ先に下ろしたい荷物だった。

 考えてみれば、こうして大量の物資を抱え込んでいたものだから、動きが鈍って魔物の動きが捉えられなかったりしたのだろうか?
 簡単に捉えられていたら血統魔法の自覚が生まれなかったので、そうだとしたら幸運だが。

 次は食料品だ。
 別の地下に大きめの空間があるので、保存の効く物をそこへ。効かないものは、さっさと食べる前提で厨房に置いておく。
 これについては、シャーロットが大体全部やってくれるので任せている。

 そして薬草類だ。
 ものによっては干したり漬けたりの処理が必要で、重量もそう重くないので後回しだ。ちなみに専用の部屋をあつらえたが、『青臭い』と女性陣には不評であるので、この部屋については全てクイームがやる。

 予定していたものはこれで最後だが、予定外だった子鹿3頭がまだいる。

 拠点に水を引いている川のちょっと下流の方に行って、解体を始める。
 主にナイフと生体構造について詳しいクイームが作業を行い、クラウンが補助する。いくら子鹿でも解体しやすい様に吊るし上げるのはちょいと手間だったりするのだ。特に今の様に消耗が激しい体に鞭打つ状態だと。

「……ふむ」

 何分色々と緊急事態だっただけに血抜きはしていなかったが、影の世界に入れておいたおかげで致命的に味が損なわれているという事はなさそうだ。
 しかし流石に時間が止まっているわけでも無い。影の世界は、理屈上『出入りに術者の許可が必要』である為、特に許可をされていない雑菌の類は締め出される。この際、人間の表皮常在菌や腸内細菌などは主となる人間と一緒に許可されるが、主の死によってバランスが崩れ、死体を腐敗させ始めてしまう。
 影の世界は無菌室さながらに清潔な環境ではあるが、生物と言うのはそこまで清潔ではないという話だった。

 『これなら殺さないで影の世界に取り込んどけばよかったなぁ』というクイームの後悔はさておき、若干腐敗が始まっている鹿肉をどうするべきか。
 匂いからするに、火を通せば問題なく食べれる範疇だとは思うが、足の早い食材は既にいくらかある。

「……燻製にでもするか」

 しばらく考えて、そんな通り一遍の答えを考え出しながら、解体を進めていく。

 せっかくなので、ちょっと魔法を使ってみる。血統魔法で死体の血液をコントロールできるか……できた。やってみるもんだ。だが既に鹿の遺伝形質は持っているので、これはそのまま川に流す。
 こうしている間にも継承は進んでいる様なので、できれば継承しきってから共有を始めたいところだ。

 しかしここで珍客。

「おっアビゲイル」

 血の匂いに釣られてか、拠点周辺にいたはずのアビゲイルがこっちに来た。
 アビゲイルについては、とりあえず室外で放し飼いという事になった。山間にあるこの拠点の周りの山で、新しく縄張り争いでもするのだろう。そうしてこいつがボスに収まってくれれば、山の手入れをする手間が減る。そしてクラウンの仕事も減る。

 塒は即興で犬小屋を建てたが、はてさて気に入ってくれるかどうか。

「どうした? おやつか?」
「ばう!」
「ちょっとまってろ」

 そう言って、鹿に向かう……のではなく、アビゲイルの首元を確認する。
 確か魔物との戦いの時は、この辺りから出血していた。傷の経過を見ておこうと思ったが、思いのほか何も無い。

 アビゲイルの再生能力か、魔物の血液魔法の仕様なのか……謎だ。

 調べられている時も大人しくしていたので、離れ際にわしゃわしゃと撫でまわし、適当にモツを与えることにした。
 若干腐敗が入っていることもあって、人間的には完全に不要な部位だが、狼ならば行けるかもしれない。

 しばらくはふがふがと匂いを嗅いで安全性を確認していたが、すぐにふいっと顔をそむけた。

「ダメか」

 思う存分嗅がせるために地面に置いてしまったせいで、いよいよもってモツの用途が無くなってしまった。
 もう埋めるしかないか。

「クイームクイーム」
「あん?」
「私があげてもいいかな?」
「……いんじゃね?」

 何故か一気に初々しくなったクラウンが、鹿の適当な所をもぎってアビゲイルに近付く。
 別に皮は既に剥いでいるので好きにもげば良いと思うが、そうやって言動の節々で『暴』をちらつかせるから距離を取られるのではないだろうか。少なくとも交流の選択肢に暴力が入る人間は、一般的に『やから』である。

 クラウンは何とか手から直接与えようとしているが、アビゲイルの方は『地面に置くなりしてなんとか離れてくれねえか』感が滲み出ている。

 クイームは無視して解体を続けるが、クラウンが抜けたせいで人手が足りない。

「しゃーねーな……」

 なんで自分がこんな負荷を受けているのか皆目見当つかないが、最後の備蓄の法力で肉体を強化し、子鹿の解体を続けることにした。

「なぁクラウン。一回地面に置くとかしたらどうだ? まずは慣れてもらうのを優先にしてさ」

 しばらく続けていたその不毛な攻防を見かねて、クイームが助言を入れてみる。

「なるほど!」

 べしーん。

「……」
「……もうちょっと丁寧にさぁ」

 アビゲイルすら呆れているように見えるのは気のせいだろうか。
 何度か鼻を鳴らして臭いを嗅ぐと、どうやら今度はお気に召した様で、口を開けて『魔力を溜めた』。

「うん?」
「え?」

 肉片はその形を保ったまま、しかしより一層小型に圧縮されていき、やがて錠剤より少し大きいぐらいのサイズになる。
 それをひょいっと口の中に放り込んで、どこかに颯爽と走り出していった。

「……魔法か?」
「多分……?」

 アビゲイルが何かしらの魔法使いである事は分かっていた。
 しかし相手は狼、動物だ。聞き込んだところで新しい芸の仕込みと区別はつくまい。なのでその点については放置。考えない事にしていたが。

 まさか、こんなにもさっさと使うとは。

「こりゃ思ったより普段使いしてる感じだな」
「ってことは、それだけ便利な魔法って事だね」
「局所的過ぎて使いどころが限定されるって言うのは、ハマれば強いがそれ以外で弱いからな」

 それこそ、魔王の血統魔法などその典型だ。法力同様、事前準備が全てであり、これにとっての戦闘とは単なるカードの公開に過ぎない。

「どんな感じの魔法なんだろうね? 肉を小さくしてたけど」
「縮小魔法って所か? だが明らかに重量まで変わってたぞ。もうちょっと別だ」
「だったら……」

 そんな雑談を交えながら、子鹿の解体は進んでいった。
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