幼馴染でマジカルなアレが固くなる

余るガム

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第二部 高校生編

絞る(意味深)←意味深の意味

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 さて、改めて微と二人きりになったわけだが。

「なんというか、こういうこと言うのはスゲー失礼だと思うんだけど、コレジャナイ感凄いな?」
「そうね・・・正直五回目のデートでこうなる予定だったし」
「その辺は結構計画してたんだ」
「あっ・・・忘れて」
「いいじゃん、もうこういう関係になるんだから、あけすけで」

 俺としてはなじみにまだ不義理な気がして少々乗り気でないのだが、聞けばなじみの方から煽った部分もあるようで、なら何も問題ないでしょうとは微の談。

「それで、聞かせてくれよ。微の『計画』ってやつ」
「えー・・・嫌よ、恥ずかしい」
「これからもっと恥ずかしいことになるんだし、多少はね?」
「ちょっと、意識して目を逸らしてた事実を突きつけないで」

 微が顔を背けるが、耳が真っ赤なのは見て取れる。

 それを見て思ってしまうのは、やはり可愛いという感情だ。

「ほらほらこっち見て」
「んっ・・・」

 ぐいとこちらに顔を向けさせれば、真っ赤な顔が。
 目だけは必死に逸らしているが、チラチラこっちを伺うのは正面から見ている以上よくわかる。

「ね、いってごらんよ」
「その・・・」

 なんだ、俺も乗ってきたな。

 やはり女の子が恥ずかしがって真っ赤になっているのは可愛い。
 俺の手で成したことなら感慨も一入だ。

「さ、最初に、本屋で、その・・・デートして、同じ本取ろうとして、あの、手が、重なって・・・」

 微も割と乗り気だな。

「そこから、手をつないでデートして、一回目」
「へー、一回目で手をつなぐまで行くんだ」
「へ、変?」
「変ってわけじゃないけどさ」

 あんな毒を吐いた割には、可愛いレベルだな、というか。
 初回が本屋デートと言うのはまあ良いとして、手をつなぐ下りが具体的だったのは結構な回数考えてたからでは。

 諸々言いたいことはあるわけだが、ひとまずは緊張を解くところから始めた方が良いだろう。

 そりゃあ超能力の影響で処女だろうがねんねだろうが生娘だろうが未通だろうが宇宙の果てまでぶっ飛ばせるが、突っ込んで出してぶっ飛んで終わりでは味気がなさすぎる。

 幸いというか、微の緊張度合いはその口数で分かる。
 しばらく雑談していれば、段々と緊張も解けてくるだろう。
 その後『そういう』雰囲気にしたらまた口数増えそうだけど。



「だからそこで私は言ってやったのよ、『貴方が救われていれば私も足を掬われていたでしょうね』って。そしたら奴さんなにも言わなくなったわ」
「舞台設定がアメリカなのにジョークの根幹が日本語を前提としている、-114514点」



「数秒後、一発の銃声。『間違いなく死んでるよ。それで、どうしたらいい?』」
「・・・どこ?」
「死を確認するのに死を確定する行為を用いているところ」



「考古学者が何かって? クズで経歴を作って経歴をクズにした連中さ」

 ぶんぶん。

「なぜトマトを投げる?」

 しれっ。

「いや、その理屈はおかしい」



 怒涛のアメリカンジョークでようやく緊張が解れたのか、口数が素になる。

 しかしここからどうやって緊張感を抱かせずに行為へ及ぶかは自分でもよくわからない。
 緊張をほぐすのにジョークを使ったせいで場の空気が完全にコメディ寄りになってしまったからだ。ホームアローンにベッドシーンを期待する人間もいないだろう。

 もういっそ今日の所はお開きで、いいんじゃないかなぁ? とすら思う。

「そういえば微、作りすぎたっていう肉じゃがはどこにあるんだ? 寸胴鍋であるんだろ?」

 ふいっ。

「・・・こっちを見なさい」

 顔を掴んでこっちを向かせても、目だけは全力で逸らしている。

「はあ・・・まあ、寸胴鍋とか言い出したあたりでおかしいとは思っていたが」

 手を離して台所に向かう。

 ぺクリ。

「あー、もういいや。別に微に呼ばれること自体は嬉しいしな」

 どうして嘘ついてまで呼び出そうとしたのかは疑問だが、そこは聞かない方が良いだろう。
 絶対に地雷だ。何が飛び出してくるのか不明瞭な分、質が悪い。

 こてん。

「それはそれ、という奴だ。女性に家へ呼ばれて光栄に思わないほど、捻くれちゃいない」

 じとり。

「まあ、一日中一緒に居て慣れるなと言う方が無理な話さ」

 しらー。

「んぐ・・・それはそうだが、わざわざ言われるとなんだかな・・・」

 ふいっ。

「別に微に興味がないわけじゃないってば。ただ先にいたのがなじみってだけで。まあ、その先にいたってのが重要なんだが」

 じっ。

「それについては明言は控えようか。言った所で誰も幸せにならない。冷蔵庫開けるぞ」

 軽く断って開ける。
 ふむ・・・まあ別段特筆するようなことはない、か。極々一般的な冷蔵庫の中身と言えよう。
 流石にタッパーの中にイナゴの釘煮でも入っていたらまた話は違うが、そこまでは確認していない。

「ひとまず、今日の昼飯は俺が作ろう。なじみの暴走? のお詫びも含めてな」

 スン・・・。

「される方が嫌かと思ってね。するようなことだとも思わないし」

 じとー。

「そんな目で見られると褒められた感じはしないんだが?」

 手短に返して、問いを重ねる。

「それで、この中で使っていい奴と悪い奴の区別ってある?」

 傍まで微が歩み寄って来て、いくつか指さす。
 どうやらその辺りが使うとダメな奴らしい。

「OK、じゃあチーズリゾットでも作ろうか」



「あ、やべ」

 こてん。

 微が尋ねてくるが、果たしてこれは良かったのだろうか。一応、使って良いと言われた奴だけ使ったのだが。

「それが、牛乳がジャストでなくなってしまってな。まあ食べるときはお茶だろうし、必要な量はあったから、直ぐにどうこうってわけじゃあないんだが」

 こくこく。

「あー、そうなの? ならいいんだけど。ちゃんと買っとけよ?」

 というか、実家から大量に送られてきたとか言ってた割に随分簡単に尽きたな。
 チーズリゾットにしたのは牛乳消費という側面もあったのだが、要らぬ気を回したか?

 こくこく。

「そうかい、まあいい、あと少しできるから待っとれ」



 出来た。
 会心のってわけじゃないが、そこそこの出来と言えるだろう。
 あまり作らないタイプの料理で少々不安だったがうまいこと出来てよかったよかった。

「ほい」

 ぺクリ。

「じゃあ食べようか。いただきます」
「頂きます」

 いきなり声を出すものだからびっくりしてしまった。
 微はいたずらっぽく笑って、食事を始める。

 俺はそれに苦笑して、同じ様に食事をするのだった。

 ふと、考える。
 なじみって今何食べとるんだろうか?



「ご馳走様でした」
「お粗末様でしたっと」

 食事シーンはキャンセルだ。特筆するようなこともなかったしな。
 まさか微相手に『あーん』なんてするはずもなかろうが。

「さてと、なんか、色々終わったし俺は帰るかね」

 じっ。
 こてん。

「・・・まあ、そういうのなら、お言葉に甘えようかな」

 断る理由は・・・まあ、無いでもないが。
 しかし理由があるから断るではやっていけない。

「じゃあ・・・準備、するわね?」
「えっちょ」

 俺が二の句を次ぐ前に、微は部屋着の裾を掴んで、ぐいと持ち上げ上半身を下着だけにした。

「はず、かしいわよ」
「あ、わり」

 突如まろび出た爆乳の美しい引力に、思わず見惚れてしまった。
 紳士であれば咄嗟に目を逸らす場面であったのに凝視するとは、まだまだ未熟者、という事だろう。
 あるいは、別の意味で『紳士』だったからなのかもしれないが。

 カララ・・・。

 コップの音だろうか。微が自分の方に引き寄せたようだ。

 シャーっ、シャーッ。

 これは・・・なんだ?
 思いも寄らなすぎる音が聞こえてきたな。
 好奇心がこじ開けようとする瞼を理性で抑え込む。
 水・・・そう、水の様な音だ。

「目、開けて」

 従って目を開ければ、明らかに発情状態の微。
 未だ下着のみの上半身。
 そして牛乳・・・と思しき白濁液がなみなみと注がれた、コップ。

 どうしてこうなったのか全く分からなくて段々宇宙猫状態に突入しつつある俺の精神を置き去りに状況は進む。

「飲ん、で」

 呆然としていたせいで言われるがまま受け入れ、杯を傾ける。

 ミルクの様な、安心感を与える香りが鼻に抜け、肺に満ちる。
 舌に与えられる牛乳らしさを損なわぬ仄かな甘み。
 軽快に飲み干す『ゴクッゴクッ』という音が耳にも心地よい。

 うむ、先の数度と変わらぬ見事な味わいよ。
 正直な所コレが本当に牛乳であるかどうかは少々自信のないところだが。

 恐ろしい事実が見えてきそうなので、この白濁液(暫定:牛乳)については、まあ、うん。
 そして安心院は、考えるのを止めた。

「安心院君」
「おうどうした」

 目がかつてない泳法を披露している事実を十分認識したうえで微に答える。

「おかわり、いる?」
「・・・いただこう」

 まあ牛乳(と思しき白濁液)に罪はない。いや正体不明な時点で十分アレだけども。

「ねえ、見て」

 微が巨大な自分の胸を持ち上げ、強調してきた。
 その爆乳は何とも勿体ないことに、至極無骨で味気ない、実用一辺倒なブラに包まれていた。
 まあ個人的には露骨に装飾されたものより、こういう素朴で見られることを想定していないという感じの方が生々しくて好きだが。

 そしてそのブラの一部分。
 おそらく頂点であろう部位を中心にして何かが滲んでいる。それは今なお広がっているようで、内側から染み出し続けていることを物語っている。

「おかわり、ここにあるから・・・」

 ゆさゆさ。
 自分で揺り動かす爆乳と言う光景。

「・・・絞って、飲んで?」

 ズボンが大きなテントを張るのに、2秒もかからなかった。
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