【改訂版】僕が異世界のガチャから出た件で ~ソシャゲー世界で就職してみた~

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第十三話 代役

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 アンフィテアトルムはギボウシの闘技場と同等の大きさがあった。建物には幾つもの窓があり、ドーム型の屋根の頂きには大剣のオブジェクトが突き刺さっている。
 入り口には白髪で大柄な男が立ち、近づく伊吹たちに鋭い視線を送っている。黒い法衣を纏っていることもあり、男の不気味さは際立っていた。
「オスワルド、顔が怖いですよ」
 白髪の男にカリスタは笑顔で声をかける。ヒューゴがいないせいか、彼女の声から堅さが取れていた。
「怖いくらいでちょうどいい。ここの門番は」
「あなたがそうだから、怖い噂が立つんじゃない。たまには笑ってよ、ね?」
「フン……」
 カリスタに頬を突かれても、オスワルドは微動だにしなかった。
「こちらは、今日の特別ゲストなの。お客さんだから、睨まないでね」
「了解した」
「さぁ、どうぞ」
 ドアを開けると、カリスタは中に入るよう促した。伊吹たちは少し警戒しながら、建物の中へと入る。その後ろにカリスタが続く。
 入った先は両サイドにカウンターがある細い通路となっていた。その出口には階段状の観客席があり、どの席に座っても中央にある砂地のバトルフィールドが見えるようになっていたが、観客はまだ入っていなかった。
 フィールドの形は丸く、位置は一番下の観客席より2mほど低くなっており、壁には武器が掛けられていた。壁は中央で線引きされ、左右で描かれている壁画が異なっている。
「カリスタか、ちょうど良いところに来てくれた」
 ヒョロっとした男性がカリスタの元へと駆け寄る。カジュアル化された軍服のような服を着た中年男性だ。
「どうされました? パウエルさん」
「実は、前座を務める予定だったユニットが来られなくなってね。ヒューゴさんのユニット派遣事務所に代役を頼めないか、訊いてくれないか?」
「かしこまりました。……あの、ちょっと失礼しますね」
 伊吹たちに断りを入れると、カリスタは来た道を急いで戻っていった。
「君たちは、ヒューゴさんのユニットかい?」
「いえ、違います。僕らはモデルの仕事で呼ばれたんですけど、バトルを観ていいって言われたので」
「ああ、そうなんだ。じゃ、代役を頼むわけにもいかないか」
 頭を掻きながらパウエルが苦笑する。その手に星印は1つもなく、彼がユニットではないことを示していた。
「前座って、何をするんですか?」
「国営の闘技場でやっているようなバトルだよ。ここのバトルは、国営のそれよりも激しいのが売りだからね。比較の為に、敢えて前座として国営ルールのバトルを見せて、その凄さをアピールしているんだ」
「そんなに激しいんですか……」
「そりゃもう桁違いだよ。向こうのバトルは、普段は普通に仕事してるユニットが出てるだろ? だけど、こっちは戦う以外に脳が無い連中が出てるからね。悪く言えば、危なすぎて就業できない奴らのストレス発散場。よく言えば、バトルを本職としている者達の命がけのショーってところか」
 そんなのを集めていれば、悲鳴が上がるような戦いになるだろうなと、例の噂のことが伊吹の頭をよぎった。
「俺たちが相手をしていたのは、まだ理性がある方だったのか……」
「そうみたいですねぇ~」
 ワニックとシオリンのテンションは少し下がっていた。自分たちがしてきたバトルのレベルが低いように言われれば無理もない。
「別に、国営の方を否定しているわけじゃないんだ。あっちには会社のPRや、能力の売り込みといった側面もあるからね。こっちとは目的からして違う。まぁ、出ているユニットの所有者の資金レベルも違うんだけど……」
 国営バトルのフォローを始めたかに思えたパウエルだったが、より詳細を語ろうとして話が逸れていった。それでも、フォローし直そうと戻したりするうちに、話だけがやたらと長くなり、伊吹たちはずっと聴かされるハメになった。
 そんなパウエルの長話を聴いていると、ヒューゴが自分のユニットを引き連れて戻ってきた。チラシ造りに携わっていたオノフリオ、カミル、カリスタのほかに、コウモリの羽根が背中に生えている童顔の男性もいた。その男性はタンクトップにズボンという格好で、額には小さな角があった。
「あっ、ヒューゴさん」
 ヒューゴの存在に気づき、パウエルが長話をやめる。
「話はカリスタから聴いている。結論から言えば、うちの派遣事務所から人は出せる」
「それじゃ……」
「だが、今回は出さない」
「ど、どうしてですか?」
「何度も同じ面子を出してるからな。飽きられていてもおかしくない。そこで、だ」
 ヒューゴの視線は伊吹たちに向けられた。
「ちょうど、ここにユニットが5人いるわけだが……」
「僕たちに出ろと?」
「無論、強要はしない。参加報酬として銀貨1枚を出す。さらに、勝利すれば金貨100枚を約束しよう」
「100枚!?」
 伊吹たちは声を揃えて額を口にし、お互いの顔を見合わせた。
「出る?」
「100枚は大きいですよぉ。シオリン的には出る一択」
「100枚あったら、たくさん小魚を食べられるんだな」
「額がどうあれ、俺は戦いには出る」
「みなさんのお力になれるのでしたら」
 各々の回答を受け、伊吹はヒューゴを向いて強く頷いた。
「出ます!」
「決まりだな」
「それで、彼らの対戦相手は?」
 パウエルの質問を受け、ヒューゴは連れてきた自分のユニットを親指で指した。
「えっ? 彼らは戦闘向きじゃないのに……」
「だからこそ適任だ、前座として。対戦相手は見るからに戦闘向きじゃないってのに、こっちだけ戦闘向きなのを集めたら面白くないだろ」
「そうですけど……。カリスタ、オノフリオ、カミルにヨナーシュですか。う~ん……おや? 1人足りなくないですか?」
「オスワルドを出させる。そろそろ、アンタのところのチャドと門番を代わる時間だろ」
「えっ、彼を出すんですか? それこそ、面白くならないんじゃ……」
「心配するな。いきなりアレを使わせるような真似はしない。そうだ、カリスタ」
 ヒューゴは振り返り、カリスタの手を突いた。
「いいか、『所持変更』は使うな。ユニット契約が解かれれば、言葉が通じなくなって厄介だ。俺様のユニットにできるなら構わないが、そういうわけじゃないからな」
「かしこまりました。あの、アビリティは使っても構わないのでしょうか?」
「許可する。あと、ヨナーシュ」
「はい」
 コウモリ羽根の男性が返事をする。見た目は完全に男性だが、声質的には女性でもいけそうな高さだった。
「お前はアビリティを使うな。客から苦情が来る」
「了解です」
「それじゃ、準備といこうか」
 ヒューゴが手を叩くと彼のユニットは返事をし、前もって言われていた各々の作業に取りかかった。


 様々な準備が終わり、少しずつお客さんが入り始めた頃、伊吹たちはバトルフィールドに降り、円になって作戦会議を開いていた。
「作戦を考える前に、今回は相手の能力が少しわかってるから確認するよ」
 伊吹はモデル業務時のことを思い出しながら、それぞれの能力を振り返った。
「まず、金髪イケメンのオノフリオ。彼のアビリティ『閃光演出』は、周りをキラキラさせるだけだから、バトルにおいては役に立たない。スキルは不明だから、こっちは要注意……と」
「シオリン的には、あのルックスが要注意ですねぇ~」
 シオリンが頬を緩ませるが気にしない。
「次に、『形態投影』のスキルで皆の姿を写していたカミルだけど、彼は周囲の明るさを調整する『光源調整』も使える。周りが多少、明るくなったり、暗くなったりしても、そんなに影響はしないと思うから、彼が一番やりやすい相手かもしれない」
「やりやすいか……。では、俺が最初に叩こう」
「頼むよ、ワニック」
 ワニックが任せろと、ドンッと胸を叩く。前回は女性ばかりで出番がなかったせいか、今日は張り切っていた。
「さっき、紹介されたヨナーシュは、背中に羽根があるのが気になるよね。アビリティは禁止されたけど、スキルと上からの攻撃には注意が要るかも。開始早々に飛んで、旗を狙ってくるかもしれないから、その時は旗のガードを頼むよブリオ」
「オイラ、小魚の為に頑張るんだな」
「門番をしていたオスワルドだけど、あの人たちの会話からすると、一番の要注意人物かもしれない。何か凄いものを持っているらしいけど、いきなり使ってくることはないみたいだから、相手が使う前に旗を取れればベストかな」
 相手の男性陣について語り終え、伊吹はふぅ~と息を吐いた。いよいよ本題というか、自分が倒さなくてはいけない相手の話をする、そんな気持ちがあった。
「最後に、唯一の女性であるカリスタ。彼女は『所持変更』を持っているけど使えない。アビリティは不明だけど、こっちは使ってくる」
「何を使おうと、俺にとって女は対象外だ」
「あれ? いつから対象外に?」
 前回のバトルにいなかったシオリンが不思議がる。
「ワニックは女性と戦いたくないから、そういう方向性でって、前のバトルの時に決まったんだ」
「それじゃあ、相手の女性は誰が?」
「女の子は僕が倒す!」
 伊吹は決め顔でそう言った。
 辺りはシーンと静まり返り、微妙な空気が漂う……。
「何も言われないと、調子が狂うんだけど……。てっきりサーヤ辺りが突っ込んでくるかと……って、彼女はいないんだった」
 サーヤはチガヤと一緒に加湿業務でハイツボに行っている。それは伊吹もわかっていたが、思わず彼女の名前が口から出ていた。
「道理で話がポンポン進むわけだ……。彼女がいたら、1回や2回は何か指摘されていたよね」
 いないことで彼女の存在の大きさを改めて感じる。普段、一番話しているのは、サーヤではないかとさえ思えた。
「彼女がいないと寂しいですか?」
 と、ウサウサ。
「うん。まぁ、そうかな……」
「そう……ですか……」
 いつもよりテンション低めに言うと、ウサウサは目線を下げた。
 伊吹は彼女の様子が気になったものの、作戦会議を続けることにした。


 作戦会議で決まったのは、ブリオが旗を守る、前衛は男二人、カリスタは伊吹の担当、ウサウサは後方から『好意防壁』でサポート、シオリンは中間ポジションで臨機応変に対応。ただし、相手に隙があれば、誰が旗を狙いに行ってもOKということだった。
 バトル開始の時間になると、観客席は大勢の人で埋め尽くされていた。観客の話し声で騒がしい中、両陣営はバトルフィールドの中央に整列する。相手は左から、ヨナーシュ、オスワルド、カミル、オノフリオ、カリスタ。自軍は左から、ブリオ、ウサウサ、ワニック、シオリン、伊吹の順で並ぶ。
「お手柔らかに」
 伊吹の正面に立ったカリスタが微笑みかけてくる。
「こちらこそ……」
 会釈して微笑み返しながらも、敵意の無い相手はやりづらいと思う。今までのような、出会ってすぐにバトルというのではなく、相手を知ったうえで戦うということにも、調子が狂うところがあった。
「ウサウサちゃん、ちょっと僕を見てくれないかなぁ?」
 猫撫で声でカミルがウサウサに視線を求める。ウサウサが困った顔を向けると、カミルは『形態投影』のスキルを使って、自分の白いツナギに彼女の姿を縮小して写した。
「カミル、お前、何を……」
 隣にいたオスワルドが訝しげに問うと、カミルはツナギの中に頭を隠して答えた。
「カミルって誰? 私、ウサウサぁ~」
 服の上にウサウサが印刷されているとはいえ、誰が見てもカミルでしかなかった。
「そこのワニさん。ウサウサのこと、殴らないでね。仲間なんだから」
 カミルはワニックに向かって体をくねらせた。その瞬間、ツナギに印刷されたウサウサの顔が光に照らされ、まったく見えなくなってしまった。それは、隠したいものや見たくないものを光で覆うウサウサのアビリティ『光耀遮蔽』によるものだった。
 そんなやり取りをしている間に、審判、回復役、転移係の男性が両陣営の端に並ぶ。真ん中のごつい男が前に出て話し始める。
「俺が審判のヤスペルだ。いいか、よく聴けよ。このバトルのルールは簡単だ。旗を取るか、相手を全員ぶっ倒せば勝ちになる。逆に、俺らに文句を言ったら反則負けだ。他にもあった気がするが……まぁ、そんなところだ」
 今度は、メタボ気味の男性が前に出る。
「私は回復役のユーインです。みなさんの治療に当たらさせて戴きます」
 最後に、おでこの広い男が前に出て話す。
「転移係のギュンターだ。死にそうな奴は、俺が転移させてやるから感謝しろ。以上だ」
 ユーインとギュンターが一歩下がると、再びヤスペルが声を張り上げる。
「いいか、相手を殴っていいのは笛が鳴ってからだ。それまでは辛抱しろよ」
 必要事項を言い終えると、審判たちは肩で風を切るように、フィールドの端へと移動していった。
「私、ウサウサ。ワニさん、スマイルぅ~スマイルぅ~」
 審判がいなくなると、カミルは再びウサウサのフリをし始めた。
 それを見ながらワニックは無言で指の関節を鳴らす。そのポキポキという音を打ち消すように角笛が吹かれる。
「フンッ!」
 開始早々にワニックの蹴りが炸裂し、「ぐはっ!」という声と共にカミルは3mほど後ろに吹き飛んだ。
 その一撃を確認しながらも、両陣営のユニットは各々の持ち場へと向かった。ブリオが旗の前、その前にウサウサが立ち、伊吹はワニックと横並びの位置に着く。シオリンはウサウサとワニックの間に立った。
 相手は旗の近くにカリスタとオスワルドが並び、ヨナーシュとオノフリオが前に出ていた。吹き飛ばされたカミルは、前に出た二人の間で転げまわっていた。
「何、バカなことしてんだよ、カミル……」
 ヨナーシュが呆れ顔で、のたうち回るカミルを見つめる。
「仲間の顔が印刷されてたら……攻撃されないかと思って……」
「逆効果だったみたいだね」
 オノフリオは、あくまでも爽やかに指摘する。
「カミルは、そこで寝てなよ。ボクが決着つけるからさ」
 ヨナーシュはコウモリのような羽根をはためかせると、砂埃をあげて舞い上がった。
「来るぞ!」
 ワニックがブリオを見て叫ぶ。
 予想通り、ヨナーシュは旗を目がけて急降下した。ブリオは自分の体で旗を隠すように立ったが、ヨナーシュはブリオの前で急上昇すると、背後を取ってゆっくりと舞い降りた。
「マズい!」
 ワニックは自分に『瞬間加速』をかけ、瞬時に旗のもとまで駆けつけ、そのままの勢いでヨナーシュに対してジャンプキックを繰り出した。
 ヨナーシュは慌てて上昇し、ターゲットがいなくなったワニックは、空を蹴って砂地を滑ることになった。攻撃した側と避けた側が、上と下で睨み合う。
「速っ……。これは、慎重になった方がいいかもね」
 驚くヨナーシュにワニックは笑って見せた。だが、『瞬間加速』を使ってしまった以上、加速タイムの4秒が過ぎた後は、スピード半減タイムの4秒が待っている。ワニックの無言の睨みは、相手の警戒心をあおり、その4秒を埋めるためのものだった。
 ワニックが対峙している間、伊吹は起き上がったカミルの相手をしていた。
「私、ウサウサ。お兄ちゃん、攻撃しないでぇ~」
 カミルは懲りずにウサウサのフリをする。
「攻撃しないから、おいで~」
「わ~い」
 諸手を上げて走ってくるカミルの手にタッチし、伊吹は『快感誘導』を発動させた。手から放たれた波動が体を流れると、カミルは足元から崩れるように眠りについた。
「まず、一人」
 伊吹はオノフリオを標的に定め、じわじわと距離を詰めていった。
「カミルに何をしたんだい?」
「ちょっと眠ってもらっただけだよ」
「それを聴いて安心した」
 オノフリオは爽やかな笑顔を見せると、『閃光演出』で自分の周りをキラキラと輝かせた。
「うわっ、目がチカチカする!」
 間近で見たせいか、伊吹は目が痛くなり、思わず瞼を閉じてしまった。その隙をつかれ、オノフリオに足払いを食らわされて転倒する。オノフリオは倒れた伊吹を無視し、カミルの元へと走った。
「油断した……」
 伊吹が起き上がって振り返ると、オノフリオはバックをキラキラさせながら、カミルにキスをしようとしていた。
「な、何を!?」
 予想外の光景に素っ頓狂な声を上げる。
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