【改訂版】僕が異世界のガチャから出た件で ~ソシャゲー世界で就職してみた~

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第三十話 無限進化

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「みんな、僕に力を貸してほしい!」
 いつになく真剣な面持ちで、伊吹は仲間に向かって頼み込んだ。その声はヨハンナ達にも届く。
「何か策があるの?」
 ヨハンナの問いに頷く。
「あの何も通用しないスキルへの対抗手段ですか?」
 回復役の男に訊かれ、伊吹は力強く頷いた。
「みなさん、手も足も出なかったのに……」
 心配そうな顔でユーリが伊吹を見上げる。
「手も足も出なくたって、口は出せるし、声は届く! 例え、どんなに強固な鎧を纏うとも、人の心は常に丸裸だよ」
 大丈夫だと伊吹は胸を叩いてみせた。その叩いた手を掴むと、ワニックは自分の方に引き寄せ、そっと手を重ねて言った。
「望むなら、幾らでも力を貸そう!」
「あたいも」
「私も」
「マユタンもなのです」
「シオリン的には、当然なんですねぇ~」
「オイラも」
 サーヤ、ウサウサ、マユタン、シオリン、ブリオも次々に手を重ねていく。手は重ねないものの、近くにいたユーリ、ヨハンナ、回復役の男も「私も」と声をそろえた。巨大エリンギも、力を貸すと言っているかのように飛び跳ねる。
 その光景を見て、チガヤが涙をこぼしたときだった。
 ブリオ以外のユニットの星印が光ると、手の上に浮かび上がって伊吹の右手に吸い込まれていった。3つしかなかった伊吹の星印が次々に増えていき、両手の指でも数えられない程になる。
「こ、これは何が……。マユタン、『能力解析』で僕を見て……あっ!」
 予想だにしない展開だったが、伊吹は何が起こったのか、理解するのに時間はかからなかった。
「これが僕のアビリティ『無限進化』なんだ……」
 確信したのは『能力解析』と口にした直後だった。その瞬間から近くにいる他のユニットの能力情報が入って来るようになった。つまり、『能力解析』のスキルが使えるようになったことになる。
 実際、自分の手を見てみると、『能力解析』の他にも、『加湿香炉』『電気操作』『毒素感知』『水分蒸発』『瞬間加速』『光耀遮蔽』『好意防壁』『遠隔受信』といった仲間たちの能力情報が流れ込んできた。
 さらに、巨大エリンギの『速度制限』と『瞬間加速』が入ってくると、ワニックの『瞬間加速』と反応して能力強化が起こった。4秒間2倍のスピードで行動可能なスキルが、加速倍率だけ3倍に変わる。
 ヨハンナとユーリが持つ『無効波動』と『発動阻止』も能力強化が起こり、『無効波動』は範囲制限が可能に、『発動阻止』は複数の対象に向けて放てるようになる。加えて、回復役の『可逆治癒』と『精神調和』も入って来ていた。『精神調和』は、周囲にいる者の興奮を抑えるアビリティだった。
 逆に、何の能力も持たないブリオからは、星印を受け取ることもなかった。自分だけ仲間外れになっていると思ったのか、ブリオは自分の星印を強くこすっていた。
「気持ちは受け取ったよ」
 こすられた星印に手を置き、伊吹は二度大きく頷いた。ブリオは伊吹を見たまま、エラを開閉させている。
「みんなの能力は、後で戻るから心配しないで。これって、協力する意思のあるユニットの能力を借りられて、同じ能力がある場合は強化されるアビリティみたいなんだ」
 それは『能力解析』を自分に使って得た情報だった。マユタンが自分を見たときのようなノイズは無く、クリアな情報として自分の中に入って来た。『能力解析』が急に使えるようになったのは、発動条件が能力名を声に出すことだったからだと知る。
「それじゃ、行ってくる。みんなの力は借りられたから!」
 伊吹は場内に入り直すと、逃げ遅れている人たちを見て、心の中で“好きだ”と繰り返した後に叫んだ。
「『好意防壁』!」
 スキル名を叫ぶと同時に、場内にいる女性の前には高さ3mほどの鉄壁が、男性の前には50cm程度の木の壁が斜めに出現した。対象者への好感度に比例した強度の壁を築けるスキルではあったが、女性は女性というだけで好感度が高い伊吹が使うと、単なる男女差が壁となって現れた。
「お前、どんだけ女が好きなんだよ……」
 わかり易い結果に、サーヤが半ば呆れる。
「女の子は、女の子ってだけで価値があるんだ……僕には! 男の人は、近くの鉄壁の方に移動してください!」
 雨にやられて打ち震えていた男性たちが、近くに出現した鉄壁へと移動し始める。それを確認し、次に使うスキル名を叫ぶ。
「『瞬間加速』!」
 自分を対象に発動させ、3倍のスピードで行動が可能になる。
「それ使って、加速時間が終わったらどうすんだよ?」
「平気、平気」
 サーヤの心配に笑顔で答えると、伊吹はトビアスがいるのとは反対側の観客席に向かって、3倍速で走っていった。その途中ですれ違う女性に『可逆治癒』を施し、回復したところで『快感誘導』を放った。
「あああぁっ! んふぅっ……」
 突如として艶めかしい声が響いたことで、何が起こったのかと場内が静まり返る。
「彼は何を……」
 伊吹の行動に疑問を投げかけるヨハンナの横では、回復役の男が少し前屈みになって、股間を押さえていた。
「大丈夫ですか?」
「ええ、ただの生理現象です。気にしないでください……」
 回復役の男が説明しても、訊いたユーリにはチンプンカンプンだった。その様子を見ていたワニックが事実を一言で伝える。
「勃起したのか」
 こんな状況下でも、喘ぎ声を聞いて興奮している自分に、回復役の男は恥ずかしくなって顔を赤らめた。興奮を鎮めようにも、伊吹が次から次へと女性を喘がせていくので、男のテントは盛り上がっていくばかりだった。
 喘がせ続ける伊吹と、勃起する男を交互に見たウサウサは、何か気づいたように「あっ」と小さな声を出すと、トビアスの方に向かって走り出した。
「ウサウサ!」
 サーヤが呼んでも、ウサウサは振り返ることはなかった。
「何しようってんだ……。イブキの奴もだけど」
「おかしい、『瞬間加速』の加速時間が終わっているハズだが……」
 ワニックが言うとおり、既に加速時間の4秒は過ぎていた。それなのに、伊吹には加速後の減速タイムが訪れていなかった。今もなお、3倍速で走り続けているのが、ワニックには不思議でならなかった。
 それは、加速時間が終わって減速時間が始まる前に、効果範囲を自分だけに絞って『無効波動』を発動させていたからだった。能力によって生じた事象を打ち消す『無効波動』によって『瞬間加速』の効果がなくなり、減速タイムを回避することができた。そして、再度『瞬間加速』を使用することで、3倍速での走りを維持できていた。
 能力を使ったとはいえ、ぐるりと場内を一周してトビアスが見える位置まで来ると、さすがに息も上がっていた。あと、もうひと踏ん張りというところで、雲の中心部から伊吹に向けて水が噴射される。
「『好意防壁』!」
 自分に対して発動した『好意防壁』は、高さ5mの二重の鉄壁となって現れた。厚い壁は噴射された水を難なく弾き飛ばす。
 そんな誰よりも自分に対して強固な壁を築く伊吹に、入り口で見ていたサーヤが「どんだけ、自分が好きなんだよ」という感想を漏らしていた。
「お前か、余計なことをしてまわってるのは……」
 こもった声とはいえ、トビアスが苛立っているのが伝わってくる。その声に、伊吹は自分の狙いは間違っていなかったと自信を持った。
 あとは最後の仕上げだと思いさだめ、『快感誘導』を放てる女性の姿を探す。
 だが、トビアスの周りにいた人の多くは逃げ去った後で、そこにいたのは倒れたロブレヒトと、その彼を庇うように覆いかぶさっているカイルくらいだった。
 誰か連れて来なくては、そう伊吹が考えることがわかっていたかのように、ウサウサが駆けつけてくる。
「ウサウサ!?」
 驚く伊吹をよそに、ウサウサはトビアスの前に来ると声を張り上げた。
「あなたの狙いがわかりました」
 ウサウサは着ている服に手をかけると、袖の無いチャイナドレスのような服をスルリと落とし、白い下着姿をあらわにして、伊吹に向けて右手を差し出した。
「私を使ってください」
 『光耀遮蔽』を伊吹に貸しているため、彼女を光が覆い隠すことはなかった。
 一瞬、彼女の下着姿に見とれたものの、伊吹は成すべきことを思い出し、彼女の元へと駆け寄った。
「『快感誘導』!」
 ウサウサの手を強く握りしめて、伊吹は『快感誘導』を放った。伊吹の手から放たれた赤い波動が、ウサウサの全身を駆け巡る。
「ああぁんっ!」
 下着姿で嬌声を上げるウサウサを前に、トビアスの息遣いが荒くなる。『硫酸降雨』による雨はやみ、天井を覆っていた雲が薄くなっていく。
 快感に身もだえして倒れ込むウサウサを抱き寄せ、伊吹はトビアスの変化に注目した。
「こ、股間が……クッ……」
 トビアスは相変わらず黒い膜に覆われ、銅像のように動かなかったが、その中で苦しんでいるのは、声で充分に伝わっていた。
「すごい硬度を持つ金属が、ピッタリと体に張り付いているような状態なら、アソコが大きくなったら痛いよね」
 伊吹の狙いはトビアスを勃起させることにあった。
 勃起しない状態で体をコーティングしたのなら、アソコは通常サイズ分のスペースしかないハズ。体を覆う黒い膜が硬いのだとしたら、アソコが膨張したら痛いに決まっている。
「『万物拒絶』のやり直しだ」
 股間の痛みに耐えかねて、トビアスが『万物拒絶』を解く。覆っていた黒い膜が消え去り、生身の彼の姿が現れる。
「今だ!」
 トビアスの元に駆けつけ、『万物拒絶』を発動させる前に彼の手を掴む。
「何っ!?」
 顔を引きつらせるトビアスに、伊吹が『快感誘導』を放つ。赤い波動が行き渡ると、トビアスは瞼を重そうにしてよろめいた。
 その姿に伊吹は勝利を確信した。
 しかし、睡眠欲に負けて眠りに着く前に、最後の力を振り絞ったトビアスが、伊吹の体を押す。
 不意を突かれた伊吹は、押されるがまま、後ろ向きにバトルフィールドへと落下した。
 バトルフィールドは降り続いた酸の雨によってプールと化していた。その中にザパンッと音を立てて体が沈み、全身を焦がすような痛みと共に浮上する。
 誰かが自分の名前を叫んでいる気がしたが、水に耳がやられたのか聞こえにくくなっていて、単なるどよめきくらいにしか思えなかった。
 体中を酸が痛めつけ、冷静な思考力を奪っていく。
 自分は、このまま死ぬのかな……という不安に駆られながらも、生きようと観客席へと続く階段を目指して泳ごうとする。
 体が思うように動かないせいで、なかなか前に進まない。
 よく見ると、皮膚がただれていた。
 やっぱりダメなのかなと諦めそうになったとき、進行方向から猛スピードで近づく存在に気づく。
 ブリオだった――
 皮膚を溶かされながらも、信じられない速さで泳いでいた。その瞳は、今までに見たことが無いほど必死で、真剣なものだった。
 ブリオは伊吹の元に辿りつくと、自分の背に乗せて階段の方へと泳いで戻った。
 なんとか階段まで辿り着くと、二人の体をワニックが水から引き上げ、観客席へと運んでいった。
 そこには伊吹に力を貸した人々とチガヤの姿があった。ふと、借りた力のことを思い出す。
「みんなに借りた力、返すよ……」
 『無限進化』を解くと、右腕に集まっていた星印が、所有者の元へと戻っていった。伊吹の腕には星印が3つだけ残される。
「今、『可逆治癒』を……」
 回復役の男が伊吹とブリオに『可逆治癒』を使う。ただれた皮膚も、何もなかったかのように元通りとなった。その姿を見てチガヤが大粒の涙をこぼす。
「よかった……本当によかった……」
 彼女の涙がブリオの顔に落ちる。その涙を伊吹が拭うと、ブリオはゆっくりと口を開いた。
「オイラも、役に立ちたかったんだな」
 その一言に目頭が熱くなる。伊吹はブリオの手を取り、感謝の言葉を口にしようとしたが、何も出て来ずに深く頷くだけだった。

 数分後、ヒューゴが手配した水関係の能力者と『可逆治癒』を使える人が到着し、それぞれの作業に取り掛かった。伊吹たちも浴びた酸を洗い流してもらい、濡れた服はワニックの『水分蒸発』で乾かした。
 すっかり元に戻った伊吹は、激しい攻めを受けていたカイルの元へと向かった。彼の傍にはヒューゴとカリスタがいて、倒れたままのカイルとロブレヒトを見つめていた。
「あの、二人は……?」
 伊吹が問うと、ヒューゴが振り返った。
「倒れてる奴らなら大丈夫だ。洗浄も『可逆治癒』も終わっている。生きてるのは星印を見ればわかる」
 カイルの右手には赤みを帯びた星印が4つあった。それは彼がユニット契約をした者である証であり、今も所有者が健在なことを示す証でもあった。一方で、トビアスは『快感誘導』によって眠らされたままだった。
「カリスタ、『所持変更』だ。コイツの星印を触れ」
「あの、いいのですか? 所有者の許可もなく……」
「許可なんか取ってる場合か。コイツが起きたら同じことの繰り返しだ。さっさとケリをつける。早くしろ!」
「は、はい……」
 ユニット契約を破棄するスキルの使用を指示され、カリスタは『所持変更』をトビアスに発動させた。星印から赤みが失せ、召喚された時の色へと変わる。
 その星印にヒューゴが触れると、再び赤みを取り戻した。所有者がヒューゴに変わったのだ。色が変わったことを確認すると、ヒューゴはカリスタを指差した。
「ベースユニットをセット!」
 カリスタの身体が赤い光に包まれる。彼女の腕に付いた4つの星がより赤みを増す。
「素材ユニットをセット!」
 今度はトビアスを指差す。トビアスの身体が青い光に包まれ、星印の色が薄くなった。
「強化開始!」
 スッとトビアスの姿が無くなり、カリスタを包む赤い光が強まった。心なしか、カリスタの肉感が増したように感じられる。
 多くの人に危害を加えた人物だったとはいえ、目の前で消されると少し思うところがあった。
「何か言いたげだな」
 ヒューゴが伊吹を見つめる。
「迷いが無いんですね」
「無いように振る舞っているだけだ。行くぞ、カリスタ」
 立ち去っていくヒューゴの背中に質問を投げかける。
「迷った時は、どうやって決めているんですか?」
 強化でユニットを消すことを躊躇わない彼の選択基準を知りたかった。損得勘定で判断しているようにも見えたが、ヒューゴの言動を深く考えるとわからなくなるところがあった。
「俺様が何を選択すべきか迷った時、考えることは“自分が背負えるリスクなのか”ということだけだ。強い力を持った危ねぇ~奴を放置しておくリスクは背負えないが、勝手にユニットを消したことでの面倒事は背負える。それだけの話だ……じゃあな、今日は助かったよ」
 軽く手を挙げて振ると、ヒューゴは振り返らないまま去っていった。その後をカリスタがついて行く。
 消え去ったトビアスがいた場所に行くと、彼が立っていた場所だけ床の色が違っていた。『爆炎障壁』で燃やされた時も影響を受けず、酸の雨にも当たらなかったことで、綺麗に足の形が取られている。
「さっきまで、ここにいたんだよな……」
 物思いにふけっていると、チェストミール、マントの青年ジェホシュ、スキンヘッドのデメトリオがやってくる。チェストミールは知人であるロブレヒトを抱え、心配そうに何度も名前を叫ぶ。
 交換されたとはいえ、ロブレヒトのユニットだったデメトリオは、同じユニットのカイルの体を揺り動かす。カイルとロブレヒトが目を覚ますと、チェストミールとデメトリオが歓喜の声をあげた。
 その光景を見て少しホッとした気分になっていると、マントの青年ジェホシュが伊吹の傍にやって来た。
「君がアビリティを発動させるところを見せてもらったよ。正直に言って驚いたし、羨ましかった。あの力があれば、世界を変えられるかもしれない。俺も、あんな最強と呼べそうな力が欲しかった。使ってみたいと思った……」
 彼の言葉を聴いて、伊吹は浮遊島でのことが脳裏をかすめた。
 “弱かろうと強かろうと、人を傷つける力は暴力でしかない”と言ったケイモ。“俺は自分の力で生きていきたい。自分で掴み取った力でな”と言って、強力なスキルを失うことを躊躇わなかったオスワルド。
 彼らの姿と、自分を助けたブリオの姿を思い出すと、自然と口から言葉が出ていた。
「与えられた力を振るうだけのことを、最強だなんて言いたくない。僕は傷つくことを恐れない勇気こそ最強だと言いたい」
 伊吹は仲間たちの元に戻ることにした。

 ユニット交換会はトビアスの一件で中止を余儀なくされ、行われる予定だったバトルイベントもなくなった。交換会の関係者は後処理に追われ、悲鳴を上げていた観客は罵声を上げるようになった。
 しばらくして、騒ぎを聞きつけた政府関係者がユニット兵部隊を連れてくると、彼らを避けるように多くの人が散っていった。赤い装備に身を包んだ彼らは、物々しくて威圧的だった。
 見ていていい気がしないということで、伊吹たちは家に帰ることにした。
 帰宅後にマユタンの歓迎会を予定していたが、みんな疲れ切っていたので後日ということになり、軽めの食事を取って早めに眠りについた。
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