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第5章 謀略 渦巻く
69話 進むべき道 取るべき選択
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「だから言ったろう、バカだってな」
特定されている、そう零したルミナを羽島は鼻で笑った。
「やはり、じゃねぇ。遅すぎんだよカグヤ。だが本来ならば、だ。清雅の情報戦は桁外れていて、地球にいる限り誰も勝てねぇし逃げられもしねぇ。だけどよ、そんな清雅が地球中に張り巡らした情報の網から!!たった2人!!2人だけ漏れてる奴等が居る!!」
叫ぶ羽島が鋭い目つきで俺達を睨む。嘘はついていない。ただ、内容は荒唐無稽過ぎて信じられない。清雅という巨大企業が地球に作り上げた情報網、監視網の凄まじさは俺も世界も十分に理解している。
宇宙から来たルミナが漏れるのは辛うじて理解できる。だけど地球で生まれ育った俺まで一緒に清雅の網から漏れている、と言うのは幾ら何でも有り得ない。
が、そう言えばと今更ながらに気付いた。離れて暮らしていたとは言え、俺とばあちゃんの関係に気付かないなんて有り得ない。それに、俺達の情報を集めていたサイトも根こそぎ消えていた。
2つの事実が羽島の言葉の信憑性を裏付ける。ただ、未だ半信半疑。信じて良いか分からない情報を突きつけられ、気が付けば聞き返していた。本当か、と。
「システムによる監視で個人を特定するなんて朝飯前ってのは、清雅にいたお前も良く知っているだろ」
羽島が俺に同意を求めた。ルミナが俺を見つめる。頷き、再び羽島へと視線を向ける。端末の発信記録と無数に設置された監視カメラ、その他諸々を分析して現在地を追跡、特定する監視システムは本社は言うに及ばず関連会社から警察、国家に至るまで幅広く利用している。
「だから、お前等はもっと早くに見つかって、始末されてた筈なんだ」
「ツクヨミシステム、だったか?もしかして」
「そう、表向きは通信制御システムで通してるがな。その桁違いの処理能力は単体で地球全土の管理を可能とする。だからッ、誰も逃げられない!!誰一人だ!!戦争が始まるからそっちを優先してるって理由もあるが、だけどそれでもあのシステムがお前達探すだけにあんな時間かかるなんて有り得ないんだよ!!アレは他とは桁とか次元が違う。俺は元技術者だから分かるんだ!!製造者は人知を超えているッ!!」
捲し立てる羽島にルミナは「そうか」と納得した。俺も同じく。そのシステムがツクヨミで、彼女が強奪を指示された「何か」だ。
「だが、お前達だけ!!何故かシステムの網から漏れているお前達なら!!幸運か、欠陥か分からんがお前達なら……何かどでかい事やれるんじゃないかって思えたのさ。だから、俺からの餞別だ。いざという時用に色々弄った特別製。多少の時間稼ぎにしかならんだろうけど、何かの役には立つさ」
羽島は全て語り終わると、今度こそ力尽きた様に地面に尻もちをついた。真実かどうかはともかく、ここまでの話は少なくとも俺達に話していい内容じゃない。俺の立場では絶対に知り得なかった情報を与えて得する事なんて思いつかなかったし、信用させるにしても度が過ぎている。
本心。とは言え、寄越した携帯も気になる。再度立ち上げ、確認した。が、やはり不審な点は見当たらなかった。これ以上の調査は端末を分解する必要があるが、壊れてしまえば元も子もない。とりあえず安全と判した俺は片方の端末を車のルーフに置き、滑らせた。端末を受け取った彼女は慣れた手捌きで携帯を起動した。
「約束は出来ないが、最善は尽くす」
「ハハ、そうかい。ま、俺ァ地べたから見させてもらうよ。さ、話は終わりだ。行きたいとこ行きなよ」
「最後に、ツクヨミシステムの場所は?」
ルミナの問いに、羽島は首を横に振った。
「正確な場所を知るのは清雅一族に限られる。俺が知っているのは異常な処理速度位で、俺達現人偽神の誰もツクヨミシステムの姿を知らない。だが、それでもそれらしい場所に心当たりはある。世界中に敷かれた通信網は全て清雅本社から世界中に広がる。それに、俺達は基本的に清雅市を超えた行動は認められない。恐らく、広大な本社の何処かだ」
「その辺は彼と変わらない、か」
全てを知る立場にある羽島でさえ、要となるツクヨミシステムの位置は知らない。そうか、と肩を落とすルミナ。その態度に羽島は急に懐を探り出した。
「俺達すら知らない場所が本社の何処かにある。俺達だけが立ち入りを許される地下施設とは別の何処か。カードキーを渡しておく。もう使えねぇ可能性もあるだろうし、そもそもそんな場所へ繋がってもいないだろうけど。だが、それでも本社探すなら役に立つだろ。持ってけよ」
羽島はぶっきらぼうに言い捨てながら、懐から取り出した一枚のカードキーを投げ寄越した。表面も裏側も何も印字されていない、一面真っ青なカードキー。説明がなければ本当に何の変哲もない代物に見えた。
「それは所謂特権IDってヤツでな。通常とは別処理になっていて、清雅関連施設を無条件でパス出来るようになってる上に痕跡すら残らない。市内外を繋ぐゲートもフリーパスだ」
また物騒な事を平然と。が、こんな状況だから感謝しかない。
「有り難く使わせてもらうよ」
本心から感謝の言葉を伝えた。いや、自然と口から零れていた。羽島は俺の言葉に眉一つ動かさなかったが、口元は僅かに歪んでいた。一見すれば嫌味っぽく見えたし、ストレートな感謝に対して戸惑っている様にも見えた。
「最後にもう一つ聞きたい、私達を追う情報が掲示板から一斉削除された件に心当たりは?」
会話が途切れたタイミングを見計らない、ルミナが再び疑問を投げかけた。羽島はやはり首を横に振る。
「いや。白川水希は逆の指示を出してた」
白川、水希?その名が羽島の口から出るとは思っていなかった。いや――
「どうした?」
「そうかお前等……いや、今は時間がない」
どうやら酷い顔をしていたらしい。2人が俺の顔を怪訝そうに見つめていた。
「続きだ。あの女がこの状況で情報削除なんて指示は出さない。ただ、もう俺には知る事が出来んから憶測になるが」
「そうか、感謝する。本当に最後になるが、君は気付くのが遅いと言ったが私は別に遅くはないと思う。だから、生きてくれ」
「目ざといねぇ、お見通しかよ。まぁいい、そこまで言うなら精々生き延びるてみるさ。じゃあな……」
長いようで短い情報交換は終わった。羽島はヨロヨロと立ち上がると休憩所の出口に向けて歩き出した。力なく片手をあげ、数回左右に揺らす仕草は、ルミナの言葉がなければ今生の別れの様に映っただろう。
だけど、足取りは全く覚束ないが、その背中を見て――少しだけ心の重しが取れたんじゃないかと思えてきた。何となく理解した。俺達と話すだけ話した後に死ぬつもりだったんだろう。自分が捨てた立場と敵に回した存在の大きさに絶望して。だけど、心境が変化した。
誰だって死にたくはない。俺達もそうだしアイツも同じ。少しだけ違うとすれば、俺達はほぼ同じ考えで行動している事だろうか。短い間に色々な事を知って、自分達の世界に見捨てられて、それでもやれるだけやろうと立ち上がって、今まで持っていた価値が崩れて、別の何かに変わったような気がする。
心の奥にあった暗い感情は消え失せていた。車に乗り込み、横目でルミナを見た。無言で前を見つめていた。互いが同じ思いで行動する限り、前へ進める――そんな、奇妙な確信があった。
具体的な目的地を決めないままアクセルを踏み込み車を発進させた。バックミラーに羽島の姿が微かに映った。鏡の中の男と視線が合った。力ない笑みを浮かべるその男は次の瞬間には車を背に向け、何処かへと姿を消してしまった。アイツと話さなければ、自分と向き合うなんて出来なかったかも知れない。
行く先に当てがなければ希望もなく、真面な計画すら立てていない。それでも、何故か自分の進むべき道と取るべき選択が分かる。不思議だが、そんな気がした。
特定されている、そう零したルミナを羽島は鼻で笑った。
「やはり、じゃねぇ。遅すぎんだよカグヤ。だが本来ならば、だ。清雅の情報戦は桁外れていて、地球にいる限り誰も勝てねぇし逃げられもしねぇ。だけどよ、そんな清雅が地球中に張り巡らした情報の網から!!たった2人!!2人だけ漏れてる奴等が居る!!」
叫ぶ羽島が鋭い目つきで俺達を睨む。嘘はついていない。ただ、内容は荒唐無稽過ぎて信じられない。清雅という巨大企業が地球に作り上げた情報網、監視網の凄まじさは俺も世界も十分に理解している。
宇宙から来たルミナが漏れるのは辛うじて理解できる。だけど地球で生まれ育った俺まで一緒に清雅の網から漏れている、と言うのは幾ら何でも有り得ない。
が、そう言えばと今更ながらに気付いた。離れて暮らしていたとは言え、俺とばあちゃんの関係に気付かないなんて有り得ない。それに、俺達の情報を集めていたサイトも根こそぎ消えていた。
2つの事実が羽島の言葉の信憑性を裏付ける。ただ、未だ半信半疑。信じて良いか分からない情報を突きつけられ、気が付けば聞き返していた。本当か、と。
「システムによる監視で個人を特定するなんて朝飯前ってのは、清雅にいたお前も良く知っているだろ」
羽島が俺に同意を求めた。ルミナが俺を見つめる。頷き、再び羽島へと視線を向ける。端末の発信記録と無数に設置された監視カメラ、その他諸々を分析して現在地を追跡、特定する監視システムは本社は言うに及ばず関連会社から警察、国家に至るまで幅広く利用している。
「だから、お前等はもっと早くに見つかって、始末されてた筈なんだ」
「ツクヨミシステム、だったか?もしかして」
「そう、表向きは通信制御システムで通してるがな。その桁違いの処理能力は単体で地球全土の管理を可能とする。だからッ、誰も逃げられない!!誰一人だ!!戦争が始まるからそっちを優先してるって理由もあるが、だけどそれでもあのシステムがお前達探すだけにあんな時間かかるなんて有り得ないんだよ!!アレは他とは桁とか次元が違う。俺は元技術者だから分かるんだ!!製造者は人知を超えているッ!!」
捲し立てる羽島にルミナは「そうか」と納得した。俺も同じく。そのシステムがツクヨミで、彼女が強奪を指示された「何か」だ。
「だが、お前達だけ!!何故かシステムの網から漏れているお前達なら!!幸運か、欠陥か分からんがお前達なら……何かどでかい事やれるんじゃないかって思えたのさ。だから、俺からの餞別だ。いざという時用に色々弄った特別製。多少の時間稼ぎにしかならんだろうけど、何かの役には立つさ」
羽島は全て語り終わると、今度こそ力尽きた様に地面に尻もちをついた。真実かどうかはともかく、ここまでの話は少なくとも俺達に話していい内容じゃない。俺の立場では絶対に知り得なかった情報を与えて得する事なんて思いつかなかったし、信用させるにしても度が過ぎている。
本心。とは言え、寄越した携帯も気になる。再度立ち上げ、確認した。が、やはり不審な点は見当たらなかった。これ以上の調査は端末を分解する必要があるが、壊れてしまえば元も子もない。とりあえず安全と判した俺は片方の端末を車のルーフに置き、滑らせた。端末を受け取った彼女は慣れた手捌きで携帯を起動した。
「約束は出来ないが、最善は尽くす」
「ハハ、そうかい。ま、俺ァ地べたから見させてもらうよ。さ、話は終わりだ。行きたいとこ行きなよ」
「最後に、ツクヨミシステムの場所は?」
ルミナの問いに、羽島は首を横に振った。
「正確な場所を知るのは清雅一族に限られる。俺が知っているのは異常な処理速度位で、俺達現人偽神の誰もツクヨミシステムの姿を知らない。だが、それでもそれらしい場所に心当たりはある。世界中に敷かれた通信網は全て清雅本社から世界中に広がる。それに、俺達は基本的に清雅市を超えた行動は認められない。恐らく、広大な本社の何処かだ」
「その辺は彼と変わらない、か」
全てを知る立場にある羽島でさえ、要となるツクヨミシステムの位置は知らない。そうか、と肩を落とすルミナ。その態度に羽島は急に懐を探り出した。
「俺達すら知らない場所が本社の何処かにある。俺達だけが立ち入りを許される地下施設とは別の何処か。カードキーを渡しておく。もう使えねぇ可能性もあるだろうし、そもそもそんな場所へ繋がってもいないだろうけど。だが、それでも本社探すなら役に立つだろ。持ってけよ」
羽島はぶっきらぼうに言い捨てながら、懐から取り出した一枚のカードキーを投げ寄越した。表面も裏側も何も印字されていない、一面真っ青なカードキー。説明がなければ本当に何の変哲もない代物に見えた。
「それは所謂特権IDってヤツでな。通常とは別処理になっていて、清雅関連施設を無条件でパス出来るようになってる上に痕跡すら残らない。市内外を繋ぐゲートもフリーパスだ」
また物騒な事を平然と。が、こんな状況だから感謝しかない。
「有り難く使わせてもらうよ」
本心から感謝の言葉を伝えた。いや、自然と口から零れていた。羽島は俺の言葉に眉一つ動かさなかったが、口元は僅かに歪んでいた。一見すれば嫌味っぽく見えたし、ストレートな感謝に対して戸惑っている様にも見えた。
「最後にもう一つ聞きたい、私達を追う情報が掲示板から一斉削除された件に心当たりは?」
会話が途切れたタイミングを見計らない、ルミナが再び疑問を投げかけた。羽島はやはり首を横に振る。
「いや。白川水希は逆の指示を出してた」
白川、水希?その名が羽島の口から出るとは思っていなかった。いや――
「どうした?」
「そうかお前等……いや、今は時間がない」
どうやら酷い顔をしていたらしい。2人が俺の顔を怪訝そうに見つめていた。
「続きだ。あの女がこの状況で情報削除なんて指示は出さない。ただ、もう俺には知る事が出来んから憶測になるが」
「そうか、感謝する。本当に最後になるが、君は気付くのが遅いと言ったが私は別に遅くはないと思う。だから、生きてくれ」
「目ざといねぇ、お見通しかよ。まぁいい、そこまで言うなら精々生き延びるてみるさ。じゃあな……」
長いようで短い情報交換は終わった。羽島はヨロヨロと立ち上がると休憩所の出口に向けて歩き出した。力なく片手をあげ、数回左右に揺らす仕草は、ルミナの言葉がなければ今生の別れの様に映っただろう。
だけど、足取りは全く覚束ないが、その背中を見て――少しだけ心の重しが取れたんじゃないかと思えてきた。何となく理解した。俺達と話すだけ話した後に死ぬつもりだったんだろう。自分が捨てた立場と敵に回した存在の大きさに絶望して。だけど、心境が変化した。
誰だって死にたくはない。俺達もそうだしアイツも同じ。少しだけ違うとすれば、俺達はほぼ同じ考えで行動している事だろうか。短い間に色々な事を知って、自分達の世界に見捨てられて、それでもやれるだけやろうと立ち上がって、今まで持っていた価値が崩れて、別の何かに変わったような気がする。
心の奥にあった暗い感情は消え失せていた。車に乗り込み、横目でルミナを見た。無言で前を見つめていた。互いが同じ思いで行動する限り、前へ進める――そんな、奇妙な確信があった。
具体的な目的地を決めないままアクセルを踏み込み車を発進させた。バックミラーに羽島の姿が微かに映った。鏡の中の男と視線が合った。力ない笑みを浮かべるその男は次の瞬間には車を背に向け、何処かへと姿を消してしまった。アイツと話さなければ、自分と向き合うなんて出来なかったかも知れない。
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