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第6章 決戦前夜
幕間13-3 ~ 神の封印に至る過去 反乱開始 其の1
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映像は一旦途切れ、次の映像が再生される。アマテラスオオカミと旗艦内企業連合アラハバキ|(※当時の呼称)の協力体制確立から約半年後。
幸か不幸か、ヤゴウ達の協力によりタケミカヅチ計画は急進展、試作機2機が完成、うち1機は実働試験に漕ぎ着くまでに至った。予想以上の速さに喜ぶ面々。しかし、表向きでしかない。歓喜の面の内側には、アラハバキへの不信感が広がる。ただ、惜しみなく物資を投入する姿勢に問題はなく、また現時点で怪しい動きも見られなかった為に何も言う事は出来なかった。そんな記録映像が幾つも残っていた。
※※※
艦内の上空に設置された無数の超巨大ディスプレイが映し出す映像が切り替わる。赤みがかった空は徐々に消え、代わりに艦外の映像を投影する。暗い夜空と無数に瞬く星々が映し出された。人工の夜空が、人工の天を彩る。
艦内で暮らす者が時間の流れを把握しやすいように作りだされた人工の空は人々が帰宅し、眠りに付く時間を示す。艦内に夜が訪れた。時間を告げるだけならば時計一つで事足りる。それでも偽りの空が作られたのは何時か己が足で惑星を踏みしめる日を夢想しているのか、それともただ単に味気ない空を見る事がたまらなく苦痛だったのか。まばらな人影が無心に空を見上げる光景に、ふとそんな疑問が湧き上がった。
研究所にも人工の夜の帳が下りた。辺りは僅かな街灯を除けば、遥か遠くに居住区域の輝きが星々の様に明滅する。研究者に用意されたマンションの輝きだ。
映像はそんなありふれた外の光景から、多くの研究者達がごく僅かの夜勤と入れ替わり、それぞれが帰るべき場所へと戻る様子を映し出す。だが、人が消え、喧騒が消えた研究所に密かに集まる者達がいた。
研究所の最奥、タケミカヅチ壱号機が眠る部屋から3つの人影が離れる様子を監視カメラが捉えた。計画途中から強引に参画した企業代表の内、ヤゴウ、ハヅキ、イワザキの3人だ。
何を話していたのか?それ以前にどうやってこの場所まで怪しまれずに入り込んだのか?答えは直ぐに映る。3人の背後から別の人影が揺らめいた。白衣の研究者だ。どうやら内部に裏切者がいたらしい。
映像を確認したが、あの3人が研究所に入る瞬間の映像は見つからなかった。が、研究室内の監視カメラの内、物資搬入用の転移装置周辺がごく僅か、不自然に途切れていた。酷く強引だが、なるほど内部の人間でなければ不可能な方法だ。
そうまでして手引きしたという事は、詰まるところ記録に残したくない何かを行っていたと見るべきか。しかし、めぼしい映像は殆どない。唯一、研究室のガラスの向こうに辛うじて小さく映るタケミカヅチ壱号機を映した映像のみ。
データ通りならばこの日の何処かで反乱が起きる。映像は一旦途切れ、次の映像が再生される――直前、ほんの僅か違和感を覚えた。ツクヨミも同じく、何か違和感を感じ取った。映像を少しだけ遡り、最後の映像を見直した。
映像が切り替わる直前、あり得ない光景が映っていた。起動テストを終了、眠りにつく壱号機が覚醒し、目を見開いていた。その目はどす黒く変色し、はっきりと怒りを湛え、今にも暴れ出しそうな、獰猛な獣の目をしていた。
※※※
次の映像が再生される。表示された時刻は先の映像より僅か2時間後。再生直後、轟音が耳をつんざく。起動テスト中のタケミカヅチ壱号機が暴走を起こした。最初の犠牲者はヤゴウ達を手引きした科学者。金か、名誉か、欲望か。何に釣られたか定かではないが、哀れな内通者は見るのも説明するのも憚られる無残な手口で殺害、その人生を終えた。
研究所内、次いで船団中に緊急警報が鳴り響く。突如として起こった反乱劇を誰もが予想しておらず、故に初動が遅れた。神を除いて。
アマテラスオオカミは緊急警報と同時にスサノヲへ連絡、研究所に向かうように指示を出した。スサノヲ達は急ぎ準備を開始、終わった者から急行する。その様子にスクナは臍を噛む。彼は運悪く本殿に赴いていた。皺の刻まれた顔に、反乱を予見できなかった苦悩と後悔が滲む。
旗艦を含む全艦に向け放送が流れた。発信元は第110番艦内の研究所。惨劇を辛うじて生き延びた研究員が救援を求め、無作為に通信を飛ばした。当然、アマテラスオオカミの元にも届く。神とスクナ、両者は食い入るようにその通信を見つめる中――
「や、奴に、奴に量産中の素体の制御を奪われ……!!急いで、対処を、お願いします!!もう……」
必死で救助を求める研究員の顔が不自然に途切れた。爆風に飲まれた、炎の中に消えた。安否は気にするだけ無駄。
「何かを企てるならば、姫との定期会談が行われるこの時期以外に有り得ないと踏んだのは間違いなかったが、行動が余りにも早すぎる。まさかこうも早くに仕掛けるとは」
神はやはり表情一つ変えない。惨劇を予期していたから当然か。
「いや、これは……壱号機は完全な自我を獲得しているのか?有り得ない。遺産の内容と食い違う」
監視以後、初めて神が動揺する様子を捉えた。確かに、遺産の何処にもそのような内容はない。天才科学者が残した遺産なる膨大な研究データは、連合最先端を自負する特兵研研究者でさえ理解できないと匙を投げた代物。当然、ヤゴウ程度が理解出来る道理は存在しない。ならば、如何なる手段で意志を発露させたのか。
「つまり、何らかの手段で強制的な自我の発露を促した、という訳ですか?ですが」
不明な手段で神の予測を超えてみせたヤゴウに、さしものスクナも動揺を隠せない。
「壱号機は生まれて間もなく、未熟で、善悪も敵味方の区別も付かない。幼子に銃を持たせたら己が敵と認定され、撃たれる危険性がある。その程度さえ理解出来ないのか?やはり受け入れるべきではなかったか。守り、導く者とはいえここまで愚かとは。つくづく欲望とは度し難い」
「しかし、我らが神すら気付かせぬとは、一体如何なる手段で?いや、何れにせよ内通者の特定に時間を掛け過ぎた私の責任でもあります。ムラクモの使用許可を頂きたい」
「許可する。君が責任を感じる必要はない。全ての責任は私にある。如何なる手段で意志を発露させたのか疑問は残るが、今は優先すべき事がある。ヤタガラスへの指示は私が行う」
「承知しました。壱号機、及び量産型の鎮圧に向かいます。イヅナ クシナダ、ワダツミ、聞こえるか。今すぐ第110番艦に向かえ。私もムラクモを受け取ったら直ぐにそちらに合流する。動ける者は非番であっても出動する様に指示を出せ」
手段は不明。しかし、意志の発露は確実。そして、その意志は無辜の民に向かう。ならば、止めねばならない。スクナに指示を出したアマテラスオオカミは、自らも事態の対処に動き始めた。
※※※
映像がまた別の場所を映し出す。僅か数十分で致命的な打撃を受け、崩壊寸前となったアメノトリフメ第110番艦。壱号機は壊れた玩具に用はないとばかりに生まれ故郷を離れ、素体達も複数も後に続いた。
次の標的は110番艦の近くに位置していた108、及び109番艦。両艦共、既に轟音と悲鳴が飛び交っていた。研究を主目的とした施設の為、必要最低限の戦力しか常駐していなかった。代わりに事故に備えた分厚いシェルターが存在したが、最新鋭の機体と武装の前に何の役目も果たせず。
逃げ惑う研究者とその家族達を壱号機と量産型は追い詰め、殺し、探し、追い詰め、また殺す。悪夢のような循環を繰り返しながら素体達は艦を遡る。彼の目標は分からない。だが、遡り続けた最後にはアマテラスオオカミが座す旗艦がある。自我を確立した人形は何を望むのか?造物主への反乱か?それとも――
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※※※
艦内の上空に設置された無数の超巨大ディスプレイが映し出す映像が切り替わる。赤みがかった空は徐々に消え、代わりに艦外の映像を投影する。暗い夜空と無数に瞬く星々が映し出された。人工の夜空が、人工の天を彩る。
艦内で暮らす者が時間の流れを把握しやすいように作りだされた人工の空は人々が帰宅し、眠りに付く時間を示す。艦内に夜が訪れた。時間を告げるだけならば時計一つで事足りる。それでも偽りの空が作られたのは何時か己が足で惑星を踏みしめる日を夢想しているのか、それともただ単に味気ない空を見る事がたまらなく苦痛だったのか。まばらな人影が無心に空を見上げる光景に、ふとそんな疑問が湧き上がった。
研究所にも人工の夜の帳が下りた。辺りは僅かな街灯を除けば、遥か遠くに居住区域の輝きが星々の様に明滅する。研究者に用意されたマンションの輝きだ。
映像はそんなありふれた外の光景から、多くの研究者達がごく僅かの夜勤と入れ替わり、それぞれが帰るべき場所へと戻る様子を映し出す。だが、人が消え、喧騒が消えた研究所に密かに集まる者達がいた。
研究所の最奥、タケミカヅチ壱号機が眠る部屋から3つの人影が離れる様子を監視カメラが捉えた。計画途中から強引に参画した企業代表の内、ヤゴウ、ハヅキ、イワザキの3人だ。
何を話していたのか?それ以前にどうやってこの場所まで怪しまれずに入り込んだのか?答えは直ぐに映る。3人の背後から別の人影が揺らめいた。白衣の研究者だ。どうやら内部に裏切者がいたらしい。
映像を確認したが、あの3人が研究所に入る瞬間の映像は見つからなかった。が、研究室内の監視カメラの内、物資搬入用の転移装置周辺がごく僅か、不自然に途切れていた。酷く強引だが、なるほど内部の人間でなければ不可能な方法だ。
そうまでして手引きしたという事は、詰まるところ記録に残したくない何かを行っていたと見るべきか。しかし、めぼしい映像は殆どない。唯一、研究室のガラスの向こうに辛うじて小さく映るタケミカヅチ壱号機を映した映像のみ。
データ通りならばこの日の何処かで反乱が起きる。映像は一旦途切れ、次の映像が再生される――直前、ほんの僅か違和感を覚えた。ツクヨミも同じく、何か違和感を感じ取った。映像を少しだけ遡り、最後の映像を見直した。
映像が切り替わる直前、あり得ない光景が映っていた。起動テストを終了、眠りにつく壱号機が覚醒し、目を見開いていた。その目はどす黒く変色し、はっきりと怒りを湛え、今にも暴れ出しそうな、獰猛な獣の目をしていた。
※※※
次の映像が再生される。表示された時刻は先の映像より僅か2時間後。再生直後、轟音が耳をつんざく。起動テスト中のタケミカヅチ壱号機が暴走を起こした。最初の犠牲者はヤゴウ達を手引きした科学者。金か、名誉か、欲望か。何に釣られたか定かではないが、哀れな内通者は見るのも説明するのも憚られる無残な手口で殺害、その人生を終えた。
研究所内、次いで船団中に緊急警報が鳴り響く。突如として起こった反乱劇を誰もが予想しておらず、故に初動が遅れた。神を除いて。
アマテラスオオカミは緊急警報と同時にスサノヲへ連絡、研究所に向かうように指示を出した。スサノヲ達は急ぎ準備を開始、終わった者から急行する。その様子にスクナは臍を噛む。彼は運悪く本殿に赴いていた。皺の刻まれた顔に、反乱を予見できなかった苦悩と後悔が滲む。
旗艦を含む全艦に向け放送が流れた。発信元は第110番艦内の研究所。惨劇を辛うじて生き延びた研究員が救援を求め、無作為に通信を飛ばした。当然、アマテラスオオカミの元にも届く。神とスクナ、両者は食い入るようにその通信を見つめる中――
「や、奴に、奴に量産中の素体の制御を奪われ……!!急いで、対処を、お願いします!!もう……」
必死で救助を求める研究員の顔が不自然に途切れた。爆風に飲まれた、炎の中に消えた。安否は気にするだけ無駄。
「何かを企てるならば、姫との定期会談が行われるこの時期以外に有り得ないと踏んだのは間違いなかったが、行動が余りにも早すぎる。まさかこうも早くに仕掛けるとは」
神はやはり表情一つ変えない。惨劇を予期していたから当然か。
「いや、これは……壱号機は完全な自我を獲得しているのか?有り得ない。遺産の内容と食い違う」
監視以後、初めて神が動揺する様子を捉えた。確かに、遺産の何処にもそのような内容はない。天才科学者が残した遺産なる膨大な研究データは、連合最先端を自負する特兵研研究者でさえ理解できないと匙を投げた代物。当然、ヤゴウ程度が理解出来る道理は存在しない。ならば、如何なる手段で意志を発露させたのか。
「つまり、何らかの手段で強制的な自我の発露を促した、という訳ですか?ですが」
不明な手段で神の予測を超えてみせたヤゴウに、さしものスクナも動揺を隠せない。
「壱号機は生まれて間もなく、未熟で、善悪も敵味方の区別も付かない。幼子に銃を持たせたら己が敵と認定され、撃たれる危険性がある。その程度さえ理解出来ないのか?やはり受け入れるべきではなかったか。守り、導く者とはいえここまで愚かとは。つくづく欲望とは度し難い」
「しかし、我らが神すら気付かせぬとは、一体如何なる手段で?いや、何れにせよ内通者の特定に時間を掛け過ぎた私の責任でもあります。ムラクモの使用許可を頂きたい」
「許可する。君が責任を感じる必要はない。全ての責任は私にある。如何なる手段で意志を発露させたのか疑問は残るが、今は優先すべき事がある。ヤタガラスへの指示は私が行う」
「承知しました。壱号機、及び量産型の鎮圧に向かいます。イヅナ クシナダ、ワダツミ、聞こえるか。今すぐ第110番艦に向かえ。私もムラクモを受け取ったら直ぐにそちらに合流する。動ける者は非番であっても出動する様に指示を出せ」
手段は不明。しかし、意志の発露は確実。そして、その意志は無辜の民に向かう。ならば、止めねばならない。スクナに指示を出したアマテラスオオカミは、自らも事態の対処に動き始めた。
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映像がまた別の場所を映し出す。僅か数十分で致命的な打撃を受け、崩壊寸前となったアメノトリフメ第110番艦。壱号機は壊れた玩具に用はないとばかりに生まれ故郷を離れ、素体達も複数も後に続いた。
次の標的は110番艦の近くに位置していた108、及び109番艦。両艦共、既に轟音と悲鳴が飛び交っていた。研究を主目的とした施設の為、必要最低限の戦力しか常駐していなかった。代わりに事故に備えた分厚いシェルターが存在したが、最新鋭の機体と武装の前に何の役目も果たせず。
逃げ惑う研究者とその家族達を壱号機と量産型は追い詰め、殺し、探し、追い詰め、また殺す。悪夢のような循環を繰り返しながら素体達は艦を遡る。彼の目標は分からない。だが、遡り続けた最後にはアマテラスオオカミが座す旗艦がある。自我を確立した人形は何を望むのか?造物主への反乱か?それとも――
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