194 / 273
第11章 希望を手に 絶望を超える
117話 今日へと続く 全ての悪夢の始まり
しおりを挟む
20XX/12/22 1052
旗艦アマテラス 艦橋――
「弐号機、貴様ァ!!我々に作られた道具の分際で。だが、不遜な物言いは許してやる。早く戻ってこいッ」
白川水希が清雅源蔵へ通信を行う隙を狙い、弐号機に指示を出すヤゴウ。
「断る。それから、以後その名で俺を呼ぶな。俺の名は……タケルだ!!」
が、結果は無惨。元から人望皆無、他者を慮る思考の欠如した人間を助ける者などいない。自らを操る糸を切った弐号機は、タケルとの名乗り口上を背に地球へと向かった。
「オイッ貴様、何を、クソがッ。どいつもこいつも!!」
当てが外れたヤゴウは怒り心頭。が、何も出来ず臍を噛むばかり。一方、アマテラスオオカミも独自で行動を開始する。艦橋から壱号機へアクセス、何か情報を抜き出そうと試み始めた――が、激しい爆発に中断された。アマテラスオオカミも同じく、臍を噛んだ。
「あの時とは違い今度はちゃあんとつけているんですよ。他の誰かに解析されては困りますからね。フフッ……あら、証拠隠滅じゃないですよ?使えない道具を処分しただけですから、誤解なきよう」
気が付けばオオゲツが何かの制御端末を操作していた。太々しい台詞から、自爆機能を遠隔起動したのは明白。
「真っ先に切断したのに、どうして……」
「機能停止と同時に自爆する様に改良しておいただけよ。過去の貴方ならば看破したでしょうけど、遠隔操作を残しておいたのはわざとですよ、ワ・ザ・ト」
勝ち誇るオオゲツ。僅かに間をおき、状況を理解したヤゴウはハハと小馬鹿にした。しかし無様な笑みは、冷徹に見下ろすオオゲツの顔とオペレーターからの通信に霧散する。
「居住区域より緊急回線を使用した通信が入っています。あの、相手ですが……その、子供、みたいで」
「きかいのこわいおじさんが……これをあまてらすおおかみにみせろって……」
「これでみんなたたかわなくなるって……わたしのもってるたんまつにいまいれます」
「それは、もしや」
「おい待てッ、止めろ!!」
何かに気付いたヤゴウが動く。強引に通信を停止しようと居住区域からの通信を取るオペレーターに駆け寄り――アマテラスオオカミが展開した防壁に弾き飛ばされた。尻もちをついたヤゴウは情けない姿勢のまま一部始終を目撃する事となった。
※※※
映像の最初に建物が映った。今はもう存在しないアメノトリフメ第110番艦に存在した特殊兵装開発研究所。映像下部に表示された時刻はあの忌々しい反乱が起きるその前日の夜。研究所内は暗く、僅かな光源が照らすのみ。その光の中に帰るべき場所に戻る研究者達が通り過ぎる姿が照らし出される。
映像が、頑強な窓の外からタケミカヅチ壱号機が眠る調整室へと移り変わった。程なく、ガラス一枚隔てた向こう側に4つの人影が踊る。正確には調整槽のガラスに反射した4人の姿。室内のカメラと思われるが、映像の位置は妙に低い。暫くの思考の後、誰しもが一つの結論に至った。壱号機に内蔵されたカメラだ、と。
機能停止状態であっても、内部に独立した記録装置が組み込まれており、壱号機の状態の如何に関わらず常に記録を取っていたようだ。
証拠場所を把握していると、神は語った。元より端から信用していなかったのだから様々な策を講ずるのは当然。しかも、特兵研研究者にすら極秘とされたようだ。やがて、やや不鮮明な映像から4人の声が聞こえ始めた。
「ところで……本当に大丈夫なんスか?神ッスよ?幾らそのオオゲツって姐さんが凄いって言っても、所詮はタダの人間でしょ?とっくにバレてるとかないっスよね?」
「実際、動きはない。だからいい加減に黙れ、何時までもグチグチと」
「そうじゃ。それに感づかれたところで何も問題あるまい?忙しい中、製品の完成具合を確かめにきただけじゃからのぅ?」
「ハヅキ殿のおっしゃる通り。このまま上手く事が運ぶならばそれもまた運命。もし駄目だったなら……」
「あの女に責任を被ってもらおう。さて、本題だ。予定通り計画は実行に移され、少々時間は掛かったが俺達も計画に入り込む事が出来た。後は……」
「その前にヤゴウよ、オオゲツは呼ばなくて良かったのかね?橋渡し役とはいえ、仲間外れはちと子供っぽいと思うがのぉ?」
「ハヅキ殿はあんな小娘の肩を持つのか?それに、皆も腹が立っておろう?主星の田舎者と同列扱いは。なぁ、イワザキ?」
「確かに。とは言え、その程度を飲み下さんでどうするか……と、今はともかく。ならば、後で結果だけでも教えてやるとしよう」
「しかし……」
選民的な思考に染まり切った会話に、オオゲツの扱いが透けて見えた。横道に逸れた話を一旦切り上げたヤゴウは、渦中の壱号機に近づき、ジロジロと眺め始め――
「殆ど人間と変わらんな、気味が悪い。オイ、何故ここまで精巧に真似たんだ?」
やがて研究者を問い質した。ほぼ完璧に人間を模倣した姿を気味が悪いとねめつける視線に不快感と不安が隠し切れない。
「知らねーっスよ。遺産にそう書いてあったんでそのまま作っただけっス。後コレ残した奴、化け物っスよ。断片の情報一つ取って見ても何が何だかさっぱり、正直こっち解析した方が良いんじゃねーのって代物っス。俺達も頑張ったんスけど、結局なーんも分からなかったから取りあえず設計図通り、寸分違わずに作り上げた位なんスよ。アレ、ホントに500年前のデータなんスか?」
「疑り深い。そんな事よりも、暴走用と停止用の機能だか何だかを早く組み込め。その為に来たんだぞ」
なるほど、と誰ともなく頷いた。計画の全貌が分れば、まるで目の前で一々憤慨するヤゴウと同じ位に単純な話だった。
「へいへい、今やってますよっと。はい終わり、確認しますか?」
「無論だ。コレは我々の切り札であり、新たな刃。万一の事があっては困るのだよ」
「神が連合会議に参加する今しか出来んからの」
「そっスね。イワザキ様、どうぞご覧ください。ところで、スサノヲのジーサン誤魔化しながら作業進めるの滅茶苦茶大変だったんスよ?ヤゴウ様、もう少し弾んでくれませんかね?」
「成功したらな」
「ヤレヤレ、そう言う話は後でせんか。で、ヤゴウ。計画、少しばかり遅れているんじゃったな。神にも早期実戦投入を邪魔されておるんじゃろう?何処で暴走させるつもりなんかね?」
「本当に忌々しい事だ。だが、もう少しの辛抱だ。さて、では運命の日だが……7日後の模擬テストはどうかね?」
「そうだな。ではその日にスサノヲ相手に暴れてもらい、犠牲を出したところで緊急停止機能を持った部隊に破壊させようか。少々強引だが、これで民意はスサノヲよりも俺達の部隊に向かうだろう。その為に私設部隊まで回したのだ。我々の側にも多少犠牲が出るが、疑いを逸らすには致し方あるまい」
「とにもかくにも、これでヤツを失脚させ、我々が実権を握る土台は出来たという訳だ」
「そうじゃな、全てはワシ等と新たな神とやらが作る秩序の為に」
「その為に古き神を排し、代わりを旗艦に据える。新しい人形は手に入ったも同然。その日が楽しみだよ」
映像はヤゴウ達が特兵研を訪れた理由と腹の内を全て明らかにした。目的を達した4人は意気揚々と調整室を後にする。後に残ったのは利用される運命にある哀れな人形のみ。
映像はそこで停止した。誰も居なくなった部屋を見つめるカメラ。が、カメラが徐々に拡大し、やがて一点を映す。もぬけの殻となった部屋ではなく、調整槽が安置された部屋のガラスに映った何かをカメラはジッと映し続ける。
そこに映ったのは、起動テストを終了し、眠りにつく壱号機が目を見開く光景だった。意志の為す奇跡か。機能停止中にも関わらず目覚めた理由は不明だが、壱号機が意志に目覚めたのはこの瞬間。身勝手に己を利用する悍ましい計画への怒りがその原動力だった。
同時に反乱の理由も判明した。己が利用される運命にある事を知った壱号機は自らの運命に抵抗する為だった。これが反乱の、今日へと続く全ての悪夢の始まり。
旗艦アマテラス 艦橋――
「弐号機、貴様ァ!!我々に作られた道具の分際で。だが、不遜な物言いは許してやる。早く戻ってこいッ」
白川水希が清雅源蔵へ通信を行う隙を狙い、弐号機に指示を出すヤゴウ。
「断る。それから、以後その名で俺を呼ぶな。俺の名は……タケルだ!!」
が、結果は無惨。元から人望皆無、他者を慮る思考の欠如した人間を助ける者などいない。自らを操る糸を切った弐号機は、タケルとの名乗り口上を背に地球へと向かった。
「オイッ貴様、何を、クソがッ。どいつもこいつも!!」
当てが外れたヤゴウは怒り心頭。が、何も出来ず臍を噛むばかり。一方、アマテラスオオカミも独自で行動を開始する。艦橋から壱号機へアクセス、何か情報を抜き出そうと試み始めた――が、激しい爆発に中断された。アマテラスオオカミも同じく、臍を噛んだ。
「あの時とは違い今度はちゃあんとつけているんですよ。他の誰かに解析されては困りますからね。フフッ……あら、証拠隠滅じゃないですよ?使えない道具を処分しただけですから、誤解なきよう」
気が付けばオオゲツが何かの制御端末を操作していた。太々しい台詞から、自爆機能を遠隔起動したのは明白。
「真っ先に切断したのに、どうして……」
「機能停止と同時に自爆する様に改良しておいただけよ。過去の貴方ならば看破したでしょうけど、遠隔操作を残しておいたのはわざとですよ、ワ・ザ・ト」
勝ち誇るオオゲツ。僅かに間をおき、状況を理解したヤゴウはハハと小馬鹿にした。しかし無様な笑みは、冷徹に見下ろすオオゲツの顔とオペレーターからの通信に霧散する。
「居住区域より緊急回線を使用した通信が入っています。あの、相手ですが……その、子供、みたいで」
「きかいのこわいおじさんが……これをあまてらすおおかみにみせろって……」
「これでみんなたたかわなくなるって……わたしのもってるたんまつにいまいれます」
「それは、もしや」
「おい待てッ、止めろ!!」
何かに気付いたヤゴウが動く。強引に通信を停止しようと居住区域からの通信を取るオペレーターに駆け寄り――アマテラスオオカミが展開した防壁に弾き飛ばされた。尻もちをついたヤゴウは情けない姿勢のまま一部始終を目撃する事となった。
※※※
映像の最初に建物が映った。今はもう存在しないアメノトリフメ第110番艦に存在した特殊兵装開発研究所。映像下部に表示された時刻はあの忌々しい反乱が起きるその前日の夜。研究所内は暗く、僅かな光源が照らすのみ。その光の中に帰るべき場所に戻る研究者達が通り過ぎる姿が照らし出される。
映像が、頑強な窓の外からタケミカヅチ壱号機が眠る調整室へと移り変わった。程なく、ガラス一枚隔てた向こう側に4つの人影が踊る。正確には調整槽のガラスに反射した4人の姿。室内のカメラと思われるが、映像の位置は妙に低い。暫くの思考の後、誰しもが一つの結論に至った。壱号機に内蔵されたカメラだ、と。
機能停止状態であっても、内部に独立した記録装置が組み込まれており、壱号機の状態の如何に関わらず常に記録を取っていたようだ。
証拠場所を把握していると、神は語った。元より端から信用していなかったのだから様々な策を講ずるのは当然。しかも、特兵研研究者にすら極秘とされたようだ。やがて、やや不鮮明な映像から4人の声が聞こえ始めた。
「ところで……本当に大丈夫なんスか?神ッスよ?幾らそのオオゲツって姐さんが凄いって言っても、所詮はタダの人間でしょ?とっくにバレてるとかないっスよね?」
「実際、動きはない。だからいい加減に黙れ、何時までもグチグチと」
「そうじゃ。それに感づかれたところで何も問題あるまい?忙しい中、製品の完成具合を確かめにきただけじゃからのぅ?」
「ハヅキ殿のおっしゃる通り。このまま上手く事が運ぶならばそれもまた運命。もし駄目だったなら……」
「あの女に責任を被ってもらおう。さて、本題だ。予定通り計画は実行に移され、少々時間は掛かったが俺達も計画に入り込む事が出来た。後は……」
「その前にヤゴウよ、オオゲツは呼ばなくて良かったのかね?橋渡し役とはいえ、仲間外れはちと子供っぽいと思うがのぉ?」
「ハヅキ殿はあんな小娘の肩を持つのか?それに、皆も腹が立っておろう?主星の田舎者と同列扱いは。なぁ、イワザキ?」
「確かに。とは言え、その程度を飲み下さんでどうするか……と、今はともかく。ならば、後で結果だけでも教えてやるとしよう」
「しかし……」
選民的な思考に染まり切った会話に、オオゲツの扱いが透けて見えた。横道に逸れた話を一旦切り上げたヤゴウは、渦中の壱号機に近づき、ジロジロと眺め始め――
「殆ど人間と変わらんな、気味が悪い。オイ、何故ここまで精巧に真似たんだ?」
やがて研究者を問い質した。ほぼ完璧に人間を模倣した姿を気味が悪いとねめつける視線に不快感と不安が隠し切れない。
「知らねーっスよ。遺産にそう書いてあったんでそのまま作っただけっス。後コレ残した奴、化け物っスよ。断片の情報一つ取って見ても何が何だかさっぱり、正直こっち解析した方が良いんじゃねーのって代物っス。俺達も頑張ったんスけど、結局なーんも分からなかったから取りあえず設計図通り、寸分違わずに作り上げた位なんスよ。アレ、ホントに500年前のデータなんスか?」
「疑り深い。そんな事よりも、暴走用と停止用の機能だか何だかを早く組み込め。その為に来たんだぞ」
なるほど、と誰ともなく頷いた。計画の全貌が分れば、まるで目の前で一々憤慨するヤゴウと同じ位に単純な話だった。
「へいへい、今やってますよっと。はい終わり、確認しますか?」
「無論だ。コレは我々の切り札であり、新たな刃。万一の事があっては困るのだよ」
「神が連合会議に参加する今しか出来んからの」
「そっスね。イワザキ様、どうぞご覧ください。ところで、スサノヲのジーサン誤魔化しながら作業進めるの滅茶苦茶大変だったんスよ?ヤゴウ様、もう少し弾んでくれませんかね?」
「成功したらな」
「ヤレヤレ、そう言う話は後でせんか。で、ヤゴウ。計画、少しばかり遅れているんじゃったな。神にも早期実戦投入を邪魔されておるんじゃろう?何処で暴走させるつもりなんかね?」
「本当に忌々しい事だ。だが、もう少しの辛抱だ。さて、では運命の日だが……7日後の模擬テストはどうかね?」
「そうだな。ではその日にスサノヲ相手に暴れてもらい、犠牲を出したところで緊急停止機能を持った部隊に破壊させようか。少々強引だが、これで民意はスサノヲよりも俺達の部隊に向かうだろう。その為に私設部隊まで回したのだ。我々の側にも多少犠牲が出るが、疑いを逸らすには致し方あるまい」
「とにもかくにも、これでヤツを失脚させ、我々が実権を握る土台は出来たという訳だ」
「そうじゃな、全てはワシ等と新たな神とやらが作る秩序の為に」
「その為に古き神を排し、代わりを旗艦に据える。新しい人形は手に入ったも同然。その日が楽しみだよ」
映像はヤゴウ達が特兵研を訪れた理由と腹の内を全て明らかにした。目的を達した4人は意気揚々と調整室を後にする。後に残ったのは利用される運命にある哀れな人形のみ。
映像はそこで停止した。誰も居なくなった部屋を見つめるカメラ。が、カメラが徐々に拡大し、やがて一点を映す。もぬけの殻となった部屋ではなく、調整槽が安置された部屋のガラスに映った何かをカメラはジッと映し続ける。
そこに映ったのは、起動テストを終了し、眠りにつく壱号機が目を見開く光景だった。意志の為す奇跡か。機能停止中にも関わらず目覚めた理由は不明だが、壱号機が意志に目覚めたのはこの瞬間。身勝手に己を利用する悍ましい計画への怒りがその原動力だった。
同時に反乱の理由も判明した。己が利用される運命にある事を知った壱号機は自らの運命に抵抗する為だった。これが反乱の、今日へと続く全ての悪夢の始まり。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
日本の運命を変えた天才少年-日本が世界一の帝国になる日-
ましゅまろ
歴史・時代
――もしも、日本の運命を変える“少年”が現れたなら。
1941年、戦争の影が世界を覆うなか、日本に突如として現れた一人の少年――蒼月レイ。
わずか13歳の彼は、天才的な頭脳で、戦争そのものを再設計し、歴史を変え、英米独ソをも巻き込みながら、日本を敗戦の未来から救い出す。
だがその歩みは、同時に多くの敵を生み、命を狙われることも――。
これは、一人の少年の手で、世界一の帝国へと昇りつめた日本の物語。
希望と混乱の20世紀を超え、未来に語り継がれる“蒼き伝説”が、いま始まる。
※アルファポリス限定投稿
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
日本新世紀ー日本の変革から星間連合の中の地球へー
黄昏人
SF
現在の日本、ある地方大学の大学院生のPCが化けた!
あらゆる質問に出してくるとんでもなくスマートで完璧な答え。この化けたPC“マドンナ”を使って、彼、誠司は核融合発電、超バッテリーとモーターによるあらゆるエンジンの電動化への変換、重力エンジン・レールガンの開発・実用化などを通じて日本の経済・政治状況及び国際的な立場を変革していく。
さらに、こうしたさまざまな変革を通じて、日本が主導する地球防衛軍は、巨大な星間帝国の侵略を跳ね返すことに成功する。その結果、地球人類はその星間帝国の圧政にあえいでいた多数の歴史ある星間国家の指導的立場になっていくことになる。
この中で、自らの進化の必要性を悟った人類は、地球連邦を成立させ、知能の向上、他星系への植民を含む地球人類全体の経済の底上げと格差の是正を進める。
さらには、マドンナと誠司を擁する地球連邦は、銀河全体の生物に迫る危機の解明、撃退法の構築、撃退を主導し、銀河のなかに確固たる地位を築いていくことになる。
蒼穹の裏方
Flight_kj
SF
日本海軍のエンジンを中心とする航空技術開発のやり直し
未来の知識を有する主人公が、海軍機の開発のメッカ、空技廠でエンジンを中心として、武装や防弾にも口出しして航空機の開発をやり直す。性能の良いエンジンができれば、必然的に航空機も優れた機体となる。加えて、日本が遅れていた電子機器も知識を生かして開発を加速してゆく。それらを利用して如何に海軍は戦ってゆくのか?未来の知識を基にして、どのような戦いが可能になるのか?航空機に関連する開発を中心とした物語。カクヨムにも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる